一般社団法人の銀行口座開設の流れは?必要書類と注意点を解説

一般社団法人法
設立の登記を申請しました。口座はいつ、どこで、何を持って申し込めばよいのでしょうか。登記の完了から口座が使えるようになるまでを、段取りの順に説明します。

※この記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

結論から申し上げます。

一般社団法人の口座は、設立の登記が終わってから申し込みます。法人は登記によって成立するためです(一般法人法22条)。

申し込みの前に、法務局で登記事項証明書を取ります。印鑑証明書を求める金融機関もあります。

窓口では、法人の名称と所在地、取引の目的、事業の内容、実質的支配者が確認されます(犯罪収益移転防止法4条1項)。

書類は6か月以内に作成されたものを用意します(同法施行規則7条)。

審査の期間や追加で求められる資料は、金融機関ごとに違います。

登記の完了前から準備を進めておくと、開設までの時間を短くできます。

POINT 口座開設は「登記の完了 → 書類の取得 → 申込み → 確認・審査 → 開設 → 初期設定」の順です。登記の申請中にできる準備を済ませておくのが、早く口座を使えるようにするコツです。

口座開設までの全体の流れ

口座開設までの全体の流れ
図:口座開設までの全体の流れ

口座開設の手続は、法人が成立してから始まります。

ただし、金融機関選びや説明資料の作成は、登記の申請中から進められます。

全体の段取りを表にすると次のとおりです。

段階 やること 場所 ポイント
登記申請中 金融機関を選ぶ・説明資料を作る・印鑑を用意する 法人内 法人名義の申込みはまだできない
登記完了 法人が成立する(一般法人法22条) 法務局 完了したかは法務局で確認できる
証明書の取得 登記事項証明書・印鑑証明書を取る 法務局(窓口・郵送・オンライン) 提示する日の前6か月以内に作成されたもの
法人番号の通知 国税庁から法人番号が通知される 郵送 番号利用法39条1項。申込書に書く欄がある場合がある
申込み 申込書・必要書類を出す 金融機関の窓口・Web 事前予約が要る窓口もある
確認・審査 取引時確認と金融機関の審査 金融機関 追加資料や電話での確認がある
開設・初期設定 通帳・キャッシュカード・ネットバンキングの受取と設定 法人内 利用者と権限を決める

口座開設は、登記が完了し、登記事項証明書が取れるようになってからの手続です。

設立の手順全体は一般社団法人の設立の流れで説明しています。

登記の申請中にしておく準備

登記の完了を待つ間にも、口座開設のための準備はできます。

特に、取引の目的と事業の内容を説明する資料は、作るのに時間がかかります。

定款の目的を見ながら、実際に何をして、どんなお金が出入りするかをまとめておきます。

登記申請中にできること

  • 申し込む金融機関を決め、法人口座の必要書類と申込方法を確認する
  • 窓口で申し込む場合は、予約が必要かを確認する
  • 銀行印(届出印)を用意する。代表者印と分けるかを決めておく
  • 主たる事務所で郵便物を確実に受け取れる体制を整える
  • 事業の内容と口座の用途を説明するメモを作る
  • 会費・参加費などの入金の見込みと、主な支払先を整理する
  • 実質的支配者が誰になるかを確認しておく

実質的支配者の考え方は一般社団法人の実質的支配者で解説しています。

印鑑の種類と作り方は一般社団法人の印鑑をご覧ください。

法務局で取る書類と手数料

口座開設でほぼ必ず求められるのが登記事項証明書です。

法人の本人確認書類として、登記事項証明書が挙げられています(犯罪収益移転防止法施行規則7条2号イ)。

登記所が作る法人の印鑑証明書も、名称と所在地が書かれていれば本人確認書類になります(同号イ)。

印鑑証明書を請求できるのは、印鑑を登記所に提出した人です(商業登記法12条1項・一般法人法330条)。

印鑑を提出していないと印鑑証明書は取れないため、金融機関が求めるかを先に確認します。

手数料は、登記手数料令で決まっています。

書類 書面で請求(窓口・郵送) オンラインで請求して窓口で受取 オンラインで請求して郵送で受取 根拠
登記事項証明書 1通600円 1通490円 1通520円 登記手数料令2条1項・3条1項
印鑑証明書 1件500円 1件420円 1件450円 登記手数料令10条1項・2項

登記事項証明書は、1通の枚数が50枚を超えると加算があります(2条1項ただし書・3条1項ただし書)。

一般社団法人の証明書で問題になることはまれです。

登記事項証明書は、法務局の窓口や郵送のほか、「登記・供託オンライン申請システム」からも請求できます。

登記事項証明書には、履歴事項全部証明書や現在事項全部証明書などの種類があります。

金融機関が種類を指定していることがあるため、申込みの案内で確認してから取ります。

指定がなければ、過去の変更も載る履歴事項全部証明書を取るのが無難です。

印鑑証明書を窓口で請求するときは、印鑑カードが必要です。詳しくは法人の印鑑カードで説明しています。

何通取るか 理由
口座開設用に1〜2通 複数の金融機関に申し込む場合はその数だけ
税務署・自治体の届出用 提出先が写しで足りるか、原本が要るかを確認する
予備 6か月を過ぎると使えないため、取りすぎない

必要書類の一覧

必要書類は金融機関ごとに案内が違いますが、中心になるものは共通しています。

どれも、取引時確認の4項目と代表者等の本人確認に対応する書類です。

書類ごとの法令上の根拠は一般社団法人の銀行口座が作れない?で詳しく説明しています。

書類 どこで用意するか 注意点
登記事項証明書(履歴事項全部証明書など) 法務局 6か月以内に作成されたもの(施行規則7条柱書)
定款の写し 法人で用意 最新の定款。原本と相違ない旨の証明を求められることがある
法人の印鑑証明書 法務局 求める金融機関の場合。6か月以内のもの
代表者・来店者の本人確認書類 本人 運転免許証・マイナンバーカードなど有効期限内のもの
銀行印(届出印) 法人で用意 代表者印と兼ねるかは法人の判断
実質的支配者の申告書 金融機関の様式 記入して提出する
事業の内容が分かる資料 法人で用意 事業計画・パンフレット・Webサイトなど
委任状 法人で用意 代表理事以外の人が手続するとき
事務所の賃貸借契約書など 法人で用意 所在の実態を示すために求められることがある

表の後半の資料は、法令で一律に決まった書類ではありません。金融機関が任意に求める資料です。

金融機関の種類による違い

法人口座は、銀行・信用金庫・信用組合・ゆうちょ銀行・ネット専業の銀行などで開設できます。

どの金融機関も、犯罪収益移転防止法の取引時確認は同じように行います。

違いが出るのは、店舗の有無、営業の地区、将来の融資との関係です。

たとえば信用金庫は、預金の受入れに会員の限定はありませんが、資金の貸付けは会員が中心です(信用金庫法53条1項1号・2号)。

会員になれるのは、原則として地区内に住所や事業所を持つ者などで、定款で定めます(同法10条1項)。

将来、地元の信用金庫から借入れをする可能性があるなら、口座の段階から取引を始めておく考え方もあります。

種類 向いている使い方 確認しておくこと
都市銀行・地方銀行 取引先が広い地域にある、窓口で相談したい 法人口座の申込方法・手数料
信用金庫・信用組合 事務所の地区で長く活動する、地元の融資も考える 営業地区に事務所が入っているか
ゆうちょ銀行 会員が全国に散らばっている 法人口座の種類と手数料
ネット専業の銀行 振込が多い、窓口に行く時間がない 非対面の本人確認の方法・郵便物の受取

非対面で申し込む場合、主たる事務所あてに転送不要の郵便が送られて所在が確認される方法があります(犯罪収益移転防止法施行規則6条1項3号ロ〜ニ)。

郵便が届かないと手続が止まるため、事務所の郵便受けに法人名を表示しておきます。

【PR】

振込に使う口座をネットで申し込むなら

ラクスルバンクは、GMOあおぞらネット銀行の専用支店(ラクスルバンク支店)として使う法人向けの銀行サービスです。申込みはWebで行い、本人確認もオンラインで済みます。

公式サイトのよくある質問では、非課税法人を含む法人が申し込めるとされています。個人・個人事業主は対象外です。

口座開設には審査があり、開設できない場合もあります。申込みにはラクスルのアカウント登録が必要です。手数料や必要書類は、申し込む前に公式サイトで確認してください(2026年10月28日時点の公式サイトの記載にもとづきます)。

公式サイト:【ラクスルバンク】

融資の考え方は一般社団法人の融資・資金調達で説明しています。

申込書の書き方

申込書の名称・所在地・代表者は、登記事項証明書と一字一句同じに書きます。

法人の名称には「一般社団法人」の文字が入ります(一般法人法5条1項)。

代表者の肩書きは、登記されている「代表理事」と書くのが確実です。

「理事長」「会長」は法人内の呼び名で、登記簿には載らないためです。

取引の目的や事業の内容の欄は、準備したメモをもとに具体的に書きます。

申込書の記入例

名称:一般社団法人〇〇協会(フリガナ:イッパンシャダンホウジン〇〇キョウカイ)

所在地:〇〇県〇〇市〇〇町一丁目2番3号(登記事項証明書どおり)

代表者:代表理事 〇〇〇〇

法人番号:13桁の番号(国税庁からの通知書に記載)

事業内容:〇〇に関する講習会の開催、会報の発行、〇〇の普及啓発

取引の目的:会費・講習会参加費の受入れ、会場費・印刷費・謝金の支払

設立年月日:令和〇年〇月〇日(登記事項証明書の「法人成立の年月日」)

口座名義のカナの書き方や略称(「シャ)」など)は金融機関ごとに決まっています。申込書の案内に従ってください。

肩書きの考え方は一般社団法人の代表者の肩書きで説明しています。

代表理事以外の人が手続するとき

口座開設の窓口には、代表理事本人が行かなくても構いません。

その場合、窓口に来た人が法人のために手続していることを示す必要があります。

犯罪収益移転防止法施行規則12条5項2号は、その示し方として次のものを挙げています。

1つ目は、法人が作った委任状などを持っていることです(同号イ)。

2つ目は、その人が代表権を持つ役員として登記されていることです(同号ロ)。

3つ目は、金融機関が法人の事務所に電話するなどして確認できることです(同号ハ)。

あわせて、窓口に来た人自身の本人確認も行われます(犯罪収益移転防止法4条4項)。

委任状の例(口座開設用)

委任状

私は、次の者を代理人と定め、下記の権限を委任します。

代理人 住所:〇〇県〇〇市〇〇町4-5-6 氏名:〇〇〇〇(当法人の事務局長)

記 〇〇銀行〇〇支店における当法人名義の普通預金口座の開設に関する一切の件

令和〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町一丁目2番3号 一般社団法人〇〇協会 代表理事 〇〇〇〇 (代表者印)

金融機関が所定の様式を用意している場合は、その様式を使います。代理人は自分の運転免許証などを持参します。

理事であっても、代表理事として登記されていない人は、委任状などで権限を示すのが確実です。

口座をいくつ作るか|用途別の使い分け

最初の口座は1つで足ります。法律で口座の数が決まっているわけではありません。

活動が広がってきたら、用途ごとに口座を分けると、お金の流れが追いやすくなります。

口座を増やすたびに取引時確認と審査があるため、必要になってから追加するのが現実的です。

口座を分けたときは、すべての口座の入出金を会計帳簿に記録します(一般法人法120条1項)。

決算では、すべての口座の期末残高を合計して貸借対照表に載せます。

口座ごとの残高証明や通帳の写しを、監事の監査に備えて保管しておきます。

使い分けの例 入れるお金 分けるメリット
会費の受取用 年会費・入会金 会員ごとの入金確認がしやすい
事業用 講習会の参加費・物品の売上・委託料 事業ごとの収支をつかみやすい
補助金・助成金用 補助金・助成金 交付元への実績報告で入出金を示しやすい
積立用 将来の事業や設備のための資金 日々の支払いと混ざらない

補助金によっては、専用口座での管理を交付の条件にしているものもあります。交付要綱で確認してください。

補助金の扱いは一般社団法人の補助金で説明しています。

申込みから開設までに起きること

申込みから開設までに起きること
図:申込みから開設までに起きること

申込書を出した後、金融機関の確認と審査が行われます。

審査の基準や期間は、金融機関が公表していないことが多く、法人側では決められません。

この間に、追加の資料を求められたり、電話で事業内容を聞かれたりすることがあります。

問い合わせには、申込書に書いた内容と食い違わないように答えます。

1
申込書と必要書類を出す
窓口では原本を提示し、写しを取られることが多い
▼
2
取引時確認
名称・所在地、取引の目的、事業の内容、実質的支配者、来店者の本人確認(犯罪収益移転防止法4条1項)
▼
3
追加資料・電話での確認
事業計画、事務所の契約書、Webサイトなどを求められることがある
▼
4
転送不要郵便などの受取
非対面の申込みでは、事務所あての郵便で所在が確認される場合がある
▼
5
審査結果の連絡
開設できる場合は通帳・キャッシュカード・ネットバンキングの案内が届く

審査に通らなかったときの見直し方は一般社団法人の銀行口座が作れない?で取り上げています。

口座ができるまでのお金の扱い

口座ができるまでに、設立の費用や事務所の家賃などを払うことがあります。

このとき、理事や設立時社員が個人のお金で立て替えるのが一般的です。

立て替えた費用は、領収書を残し、口座ができてから法人が精算します。

一般社団法人は、適時に正確な会計帳簿を作り、重要な資料を10年間保存します(一般法人法120条1項・2項)。

立替えと精算の記録も、この帳簿と資料に含めて管理します。

会費の受付は、法人の口座ができてから始めるのが安全です。個人の口座で会費を受けると、法人のお金との区別が難しくなります。

場面 おすすめの扱い
設立前に理事が費用を払った 領収書の宛名を法人名(設立中の名称)にしてもらい、精算時に立替金として記録する
口座開設前に会費の申込みが来た 口座ができるまで入金を待ってもらうか、受付開始日を決めて案内する
任意団体の口座からお金を移す 総会などで移す金額を決め、記録を残してから法人口座に入れる

任意団体からの切り替えは任意団体の法人化でも説明しています。

任意団体の口座から法人口座へ切り替える手順

任意団体を法人化した場合、任意団体の口座と法人の口座は別のものです。

一般社団法人は、登記によって任意団体とは別の法人として成立するためです(一般法人法22条)。

任意団体の口座をそのまま法人名義に変えられるかは、金融機関によって扱いが違います。

多くの場合は、法人名義の口座を新しく開き、残高を移してから任意団体の口座を閉じる流れになります。

会費の自動振替や定期的な入金がある場合は、移行の時期を決めて計画的に進めます。

1
総会などで財産の引継ぎを決める
どの財産をいつ法人に移すかを決め、議事録に残す
▼
2
法人名義の口座を開設する
この記事の手順どおり。任意団体の口座はまだ閉じない
▼
3
会員・取引先に新しい振込先を案内する
切替日と、それ以降の振込先を明記する
▼
4
残高を法人口座に移す
移した日と金額を両方の帳簿に記録する
▼
5
旧口座への入金が止まったことを確認して閉じる
しばらくは旧口座への入金がないかを確かめる
振込先変更の案内文(例)

会員各位

当会は令和〇年〇月〇日に一般社団法人〇〇協会として法人化しました。

これに伴い、令和〇年〇月〇日以降の会費のお振込先を下記の法人口座に変更します。

新しい振込先:〇〇銀行〇〇支店 普通 1234567 口座名義:シャ)〇〇キョウカイ

旧口座(〇〇会 会計〇〇〇〇)へのお振込みは、〇月〇日以降お控えください。

口座名義のカナ表記は、金融機関から届いた通知どおりに書きます。案内の前に、少額の入金で表記を確かめると誤りを防げます。

口座ができたら最初にすること

口座が開設されたら、使い始める前に設定と連絡を済ませます。

代表理事は法人の業務に関する一切の行為をする権限を持ちます(一般法人法77条4項)。

そのため、出金の手続を誰が行い、誰が確認するかを最初に決めておくことが大切です。

開設直後のチェックリスト

  • ネットバンキングの利用者と権限(作成・承認)を設定する
  • 通帳・キャッシュカード・届出印の保管者を決める
  • 会員・取引先へ振込先を案内する(口座名義のカナも正確に)
  • 会計ソフトや帳簿に口座を登録し、開設日の残高から記録を始める
  • 立替金の精算を行い、記録を残す
  • 税務署・自治体への届出書に口座の記載欄があれば記入する

口座の管理ルールは一般社団法人の銀行口座が作れない?、帳簿のつけ方は一般社団法人の会計・会計ソフトで説明しています。

登記事項が変わったときの口座の手続

代表理事の氏名・住所と主たる事務所の所在場所は、登記事項です(一般法人法301条2項3号・6号)。

変更があれば、2週間以内に変更の登記をします(303条)。

金融機関への届出では、変更後の登記事項証明書を求められることが多いため、登記を先に済ませます。

届出が遅れると、郵便物が届かない、ネットバンキングの手続ができないといった支障が出ることがあります。

名称を変えるときは、名称が定款の記載事項なので、まず社員総会の特別決議で定款を変更します(11条1項2号・146条・49条2項4号)。

そのうえで変更の登記をし、新しい登記事項証明書で口座の名義変更を届け出ます。

名義が変わると振込先の表記も変わるため、会員や取引先への案内も必要です。

こんなとき 法人の手続 金融機関の手続
代表理事が交代した 変更登記(2週間以内) 代表者変更の届出・新代表者の本人確認
主たる事務所を移転した 変更登記(2週間以内) 住所変更の届出
名称を変更した 定款変更・変更登記 名義変更の届出
届出印を変えたい ― 届出印の変更手続

この記事の位置づけ

本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。

  • 設立登記など登記申請の手続きは司法書士が取り扱う業務です。ご自身で法務局へ申請することもできます。

よくある誤解

誤解1:登記を申請した日から法人名義で口座を作れる。

法人は登記によって成立し、申込みには登記事項証明書が要ります。

登記が完了してから申し込みます。

誤解2:印鑑証明書は誰でも取れる。

法人の印鑑証明書を請求できるのは、印鑑を登記所に提出した人です(商業登記法12条1項)。

誤解3:古い登記事項証明書でも使える。

本人確認書類としての登記事項証明書は、6か月以内に作成されたものです(犯罪収益移転防止法施行規則7条)。

誤解4:申込書の代表者は「理事長」と書けばよい。登記されているのは「代表理事」です。登記事項証明書と同じ表記にします。

誤解5:どの金融機関でも必要書類は同じ。法令の確認事項は共通ですが、追加の資料は金融機関ごとに違います。

誤解6:信用金庫は会員でないと口座を作れない。

預金の受入れは会員に限られていません(信用金庫法53条1項1号)。

資金の貸付けは会員が中心です(同項2号)。

あわせて読みたい

口座開設で求められる登記事項証明書は、提出先の指定がなければ履歴事項全部証明書が無難です。種類と取り方はこちら。

一般社団法人の銀行口座開設についてよくある質問

Q. 一般社団法人の口座はいつから申し込めますか?

A. 設立の登記が完了してからです。一般社団法人は設立の登記によって成立するため(一般法人法22条)、登記が終わり登記事項証明書が取れてから申し込みます。

Q. 口座開設に必要な書類は何ですか?

A. 登記事項証明書、定款の写し、代表者等の本人確認書類、銀行印、実質的支配者の申告書が中心です。登記事項証明書は6か月以内に作成されたものです(犯罪収益移転防止法施行規則7条)。

Q. 登記事項証明書の手数料はいくらですか?

A. 書面での請求は1通600円、オンラインで請求して窓口で受け取ると490円、郵送で受け取ると520円です(登記手数料令2条1項・3条1項)。

Q. 法人の印鑑証明書は必ず必要ですか?

A. 金融機関によります。法人の本人確認書類は登記事項証明書でも足ります(犯罪収益移転防止法施行規則7条2号イ)。印鑑証明書は印鑑を登記所に提出した人が請求できます(商業登記法12条1項)。

Q. 申込書の代表者欄は理事長と書いてよいですか?

A. 登記事項証明書と同じ「代表理事」と書くのが確実です。理事長は法人内の呼び名で、登記簿には載りません(一般法人法301条2項6号)。

Q. 代表理事以外の人が窓口に行ってもよいですか?

A. 行けます。法人が作った委任状を持参するなどして、法人のために手続していることを示します(犯罪収益移転防止法施行規則12条5項2号)。来店した人自身の本人確認も行われます(同法4条4項)。

Q. 任意団体の口座をそのまま法人の口座にできますか?

A. 金融機関によって扱いが違います。法人は任意団体とは別に登記で成立するため(一般法人法22条)、新たに法人名義の口座を開き、残高を移す方法が一般的です。

Q. 代表理事が交代したら口座の手続は必要ですか?

A. 金融機関への届出が必要になるのが通常です。変更の登記は2週間以内に行い(一般法人法303条)、変更後の登記事項証明書を持って届け出ます。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、正確性・最新性に配慮していますが、内容の完全性・正確性を保証するものではありません。法令・制度・税制は改正される場合があり、個別の事情により取り扱いが異なることもあります。本記事の情報を利用して行われた一切の行為およびその結果について、当サイトおよび筆者は責任を負いかねます。実際のお手続きや判断にあたっては、必ず公的機関の最新情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。