活動報告書の書き方と例文|自治会・PTA・サークル・NPOの年間活動報告と行事ごとの報告(無料Wordひな形つき)

一般社団法人法
1年間の活動を、総会で会員に報告する。補助金の実績を市に出す。次の役員に引き継ぐ。そんなときに作るのが活動報告書です。書き方と例文を見ていきましょう。

結論から申し上げます。活動報告書は、「いつ・何を・誰と・どれだけやったか」と「その結果どうだったか」を、決まった順に書いてまとめる書面です。

項目は、表題、目的、活動の一覧、主な活動の内容、成果、課題と次年度に向けて、添付資料の7つで足ります。数字と日付を入れて事実を書くのがいちばんのコツです。

この記事では、会計報告や法人の事業報告書との違い、必要になる場面、構成と書き方、例文、総会までの流れ、補助金の報告での注意を順に説明します。そのまま使えるWordのひな形も用意しました。

活動報告書とは ― 会計報告・事業報告書との違い

活動報告書は、団体が一定の期間に行った活動の内容と結果を、会員や関係者に伝えるための書面です。

自治会・町内会、PTA、子ども会、サークル、ボランティア団体など、法人ではない任意団体では、作り方を決めた法律はありません。会則や総会の慣例にしたがって作ります。

よく一緒に作るのが会計報告(収支報告書)です。活動報告書が「何をしたか」を伝えるのに対し、会計報告は「お金をどう使ったか」を伝えます。二つはセットで総会に出すことが多い書類です。

いっぽう、NPO法人は法律で作る書類が決まっています。NPO法人は毎事業年度初めの3か月以内に、前事業年度の事業報告書などを作って事務所に備え置き(特定非営利活動促進法28条1項)、毎事業年度1回、所轄庁に提出します(同法29条)。この「事業報告書」は、法律上の書類として作るものです。

比べること 活動報告書(任意団体) 会計報告(収支報告書) NPO法人の事業報告書
伝える内容 何をしたか・結果 お金の入りと出 事業の実施状況(法定の書類)
作り方の決まり 会則・慣例による 会則・慣例による 法律と所轄庁の様式による
主な提出先 総会・会員 総会・会員 事務所に備置き・所轄庁に提出
承認 総会で報告・承認 監査のうえ総会で承認 定款の定めによる

一般社団法人や一般財団法人の「事業報告」も法律で決まった書類です。法人の書類は、一般社団法人の事業報告書、NPO法人の事業報告書で説明しています。この記事は、任意団体の活動報告書を中心に書きます。

活動報告書が必要になる場面

団体で活動報告書を作るのは、主に次の4つの場面です。

一つめは、年度末の総会です。1年間の活動を会員に報告し、承認を受けます。総会の議案書に、会計報告と並べてとじるのが一般的です。

二つめは、補助金・助成金の実績報告です。市区町村の補助金や民間の助成金を受けた団体は、事業が終わったあとに活動の結果を報告します。

三つめは、会員や地域へのお知らせです。会報や回覧で、行事の様子や参加人数を伝えます。

四つめは、役員の引継ぎです。前年度に何をどれだけやったかが残っていれば、次の役員が同じ行事を準備しやすくなります。

場面 読む人 形式のポイント
年度末の総会 会員 年間の一覧+成果と課題。会計報告とセット
補助金・助成金の報告 交付した自治体・財団 交付元の様式に従う。写真や領収書の添付が多い
会報・回覧でのお知らせ 会員・地域の住民 行事ごとに短く。写真の掲載は同意を確認
役員の引継ぎ 次の役員 準備の時期、かかった費用、反省点を残す

書く前に集めておく材料

活動報告書は、年度末に記憶をたどって書くと、日付や人数があいまいになります。行事のたびに記録を残しておくと、まとめるのが楽になります。

集めておきたいのは、行事の日時と場所、参加人数、写真、役員会や総会の議事録、かかった費用です。年度のはじめに立てた事業計画と予算案も手元に置いておきます。計画と比べることで、成果と課題が書きやすくなります。

活動報告書を書く前に手元にそろえるもの

  • 年度のはじめの事業計画(総会で承認されたもの)
  • 行事ごとの日時・場所・参加人数のメモ
  • 活動の写真(掲載するなら写っている人の同意)
  • 役員会・総会の議事録
  • 会計報告の下書き(行事ごとの費用)
  • アンケートや参加者の感想(あれば)

活動報告書の構成 ― 7つの項目

活動報告書は、上から順に次の7つで組み立てると整います。

一つめは、表題・年度・団体名です。「令和〇年度 活動報告書」とし、団体名と作成日、作成者を書きます。

二つめは、活動の目的・方針です。年度のはじめに総会で決めた方針を、1〜2文で書きます。

三つめは、活動の一覧です。月日、活動名、場所、参加人数を表にまとめます。1年分が一目でわかる部分です。

四つめは、主な活動の内容です。大きな行事をいくつか選び、何を、誰と、どれだけ行ったかを書きます。

五つめは、成果です。計画と比べて、実施できたことや、参加者が増えたことなどを書きます。

六つめは、課題と次年度に向けてです。できなかったことと、その理由、次の年度にどう改善するかを書きます。

七つめは、添付資料です。会計報告、写真、アンケートの集計などをつけます。

活動報告書の構成(7つの項目)
1〜4で事実を、5〜6でふり返りを、7で裏づけを示します

書き方のコツ

一つめのコツは、数字と日付を入れることです。「多くの方が参加しました」より「会員42名、地域の方18名が参加しました」のほうが、読む人に伝わります。

二つめは、計画と比べて書くことです。年度のはじめに立てた計画のうち、何件を実施できたのかを書くと、成果がはっきりします。

三つめは、課題を隠さないことです。中止した行事や、人手が足りなかったことも書いておくと、次の役員が同じ問題に備えられます。

四つめは、一文を短くすることです。総会の資料は、当日に初めて読む人もいます。一文に一つのことだけを書き、箇条書きや表を使います。

五つめは、会計報告と数字をそろえることです。行事の費用を活動報告書に書く場合は、会計報告の金額と同じになっているか、提出前に照らし合わせます。

POINT 文体は「です・ます」にそろえ、主語は「本会は」「〇〇部は」のように団体を主語にすると、公式な書類らしくなります。

例文 ― 年間の活動報告書

総会に出す年間の活動報告書の例文です。〇〇の部分を書き換えて使ってください。例文はすべて、下のWordのひな形に入っています。数字は例です。

例文1 自治会・町内会の年間活動報告

令和〇年度 活動報告書  〇〇町内会

1.活動の方針 本会は、会員どうしの親睦と、地域の安全・環境の維持を目的に、年間計画にもとづいて活動しました。

2.主な活動

・〇月〇日 春の一斉清掃(〇〇公園ほか) 参加〇名

・〇月〇日 夏祭り(〇〇公民館) 参加 約〇名

・〇月〇日 防災訓練(〇〇小学校) 参加〇名

・毎月 回覧板による行政・会からのお知らせ

3.成果 年間計画の〇件のうち〇件を実施しました。防災訓練には、新たに〇世帯が参加しました。

4.課題と次年度に向けて 〇〇は担い手が不足し、実施できませんでした。次年度は、役割を細かく分けて協力者を募ります。

例文2 サークル・クラブの年間活動報告

令和〇年度 活動報告  〇〇サークル

1.活動の概要 毎週〇曜日に〇〇会館で練習を行いました(年間〇回・延べ参加〇名)。

2.主な行事 〇月 〇〇大会に出場(〇名)/〇月 発表会を開催(来場〇名)

3.会員の状況 年度はじめ〇名、新規入会〇名、退会〇名、年度末〇名

4.次年度に向けて 練習会場の予約が取りにくいため、予約の担当を決めて早めに申し込みます。

例文 ― 行事ごとの活動報告書

行事が終わるたびに、担当者が会長や役員会に出す報告書です。行事ごとに作っておくと、年度末の活動報告書がこれをまとめるだけで済みます。

書く項目は、行事名、日時、場所、参加人数、目的、内容、よかった点、反省点、かかった費用、添付資料です。費用の内訳は、領収書と一緒に会計担当へ出します。

例文3 行事ごとの報告(防災訓練)

活動報告書  〇〇町内会 会長 〇〇 〇〇 様  報告者 防災部 〇〇 〇〇

行事名 令和〇年度 防災訓練

日時・場所 令和〇年〇月〇日(日)9時〜11時 〇〇小学校 校庭

参加人数 会員〇名、地域の方〇名、消防署 〇名

内容 避難訓練、消火器の使い方の体験、起震車の体験を行いました。

よかった点 子どもの参加が多く、家族で避難経路を確かめる機会になりました。

反省点 受付が混み合ったため、次回は受付を2か所に分けます。

費用 〇,〇〇〇円(備品・飲み物。領収書は会計へ提出済み)

活動報告書のWordひな形(無料)

A4・2ページ(年間の活動報告書/行事ごとの活動報告書)。表に書き込むだけで形になります。

Wordファイルをダウンロード(.docx)

作成から総会での承認までの流れ

年度末の活動報告書は、総会の日から逆算して準備します。

まず、担当の役員が、行事ごとの記録をもとに下書きを作ります。次に、役員会で内容と数字を確かめます。このとき、会計報告と同じ日に確認すると、費用や参加人数の食い違いに気づけます。

確認が済んだら、総会の議案書にとじて、総会の前に会員へ配ります。総会では、担当者が要点を報告し、質問に答えたうえで承認を受けます。承認されたことは、総会の議事録に残します。

総会のあとは、活動報告書を団体の書類として保管し、次の役員に引き継ぎます。

年度末に活動報告書をまとめる流れ
行事ごとの記録が、年度末の報告書の材料になります

総会での報告のしかた

総会で活動報告書を読み上げるときは、全文を読まず、要点だけを話すのが基本です。資料は事前に配っているので、参加者は手元で読めます。

たとえば、「お手元の資料〇ページをご覧ください。本年度は計画した〇件のうち〇件を実施しました。主な行事は〇〇と〇〇です。課題として〇〇がありました」のように話します。

報告のあとに質問を受け、会計報告と合わせて承認を受けます。活動報告と会計報告を一括で承認するか、別々に承認するかは、団体の会則や慣例にしたがいます。

補助金・助成金の活動報告書で注意すること

補助金や助成金の実績報告は、交付した自治体や財団が決めた様式と期限に従うのが原則です。団体の総会用の活動報告書をそのまま出すのではなく、交付元の様式に書き写します。

交付の要綱や募集要項には、報告の期限、添付する書類(写真、領収書の写し、チラシなど)、対象になる経費が書かれています。申請したときの事業計画と比べて、実施した内容を書くよう求められることが多くあります。

要綱は団体や年度ごとに違います。わからないところは、交付元の担当窓口に確かめてから書きます。写真や領収書は、事業の途中から整理しておくと、報告の時期にあわてずに済みます。

写真や名前を載せるときの注意

活動報告書に写真を載せたり、会報やウェブに公開したりする場合は、写っている人の同意を確かめることが大切です。特に子どもが写っている写真は、保護者の同意を取ってから使います。

参加者の名前や住所を報告書に書く必要は、ふつうはありません。人数だけを書けば足ります。会員名簿などの個人情報は、報告書とは別に管理します。

写真の掲載同意書のひな形は、広報誌の作り方の記事で配布しています。

よくある間違いと防ぎ方

一つめは、会計報告と数字が合っていないことです。行事の費用や参加人数を書くときは、会計担当の数字と照らし合わせます。

二つめは、感想だけで事実が書かれていないことです。「盛り上がりました」だけでなく、日時や人数を必ず入れます。

三つめは、課題を書かないことです。うまくいかなかったことを書いておかないと、次の役員が同じところでつまずきます。

四つめは、毎年形式が変わることです。前年度のファイルを残し、同じ様式で作ると、年ごとの比較ができるようになります。

活動報告書についてよくある質問

Q. 活動報告書と事業報告書の違いは何ですか?

A. 任意団体が総会などで活動を報告するために作るのが活動報告書で、作り方の決まりは会則や慣例によります。NPO法人の事業報告書は、特定非営利活動促進法で作成・備置き・所轄庁への提出が定められた書類です。

Q. 活動報告書には何を書けばいいですか?

A. 表題・年度・団体名、活動の目的、活動の一覧(月日・活動名・場所・参加人数)、主な活動の内容、成果、課題と次年度に向けて、添付資料の7つを書けば足ります。

Q. 活動報告書は誰が作りますか?

A. 会則で決まっていなければ、会長や書記、各部の担当者が下書きを作り、役員会で確認するのが一般的です。行事ごとの報告は、その行事の担当者が作ります。

Q. 活動報告書は総会で承認が必要ですか?

A. 任意団体では、会則に定めがあればそれに従います。多くの団体では、総会で会計報告とあわせて報告し、承認を受けています。承認されたことは議事録に残します。

Q. 補助金の活動報告書も同じ書き方でいいですか?

A. 補助金や助成金の報告は、交付元が決めた様式と期限に従います。写真や領収書の写しなど、添付する書類も交付要綱で確かめてください。

Q. 活動報告書に写真を載せてもいいですか?

A. 載せてかまいませんが、写っている人の同意を確かめてください。子どもが写っている場合は保護者の同意を取ります。会報やウェブで公開する場合は特に注意が必要です。

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