福祉有償運送はNPO法人・一般社団法人などの非営利団体しかできない|道路運送法79条の登録・地域公共交通会議の協議・運転者の講習・有効期間2年(施行規則48条・49条)

NPO法人
高齢者や障害のある人の通院の足を、NPO法人や一般社団法人で有償で担いたい。白タクにならないのか、誰が実施できるのか、登録はどこに出すのか。福祉有償運送の仕組みを、道路運送法と施行規則の条文から確かめていきましょう。

結論から申し上げます。自家用自動車は、原則として有償で運送の用に供してはなりません(道路運送法78条)。その例外の一つが市町村、NPO法人その他国土交通省令で定める者が行う「自家用有償旅客運送」で(78条2号)、福祉有償運送はその一種です(施行規則49条2号・51条2号)。

ここで大切なのは、実施できる主体が市町村、NPO法人、一般社団法人・一般財団法人、認可地縁団体、農業協同組合、消費生活協同組合、医療法人、社会福祉法人、商工会議所、商工会、労働者協同組合、営利を目的としない権利能力なき社団に限られていることです(78条2号・施行規則48条)。株式会社や合同会社は、この列挙に入っていません。

つまり福祉有償運送は、法人格の種類を問わない介護保険や障害福祉の指定と違って、非営利の団体でなければ行えない事業です。この記事では、実施主体、対象となる旅客、登録の申請先と添付書類、地域公共交通会議等での協議、運転者の要件、対価の決め方、登録の有効期間と更新まで、道路運送法・施行規則・施行令の条文を引きながら整理します。

自家用自動車の有償運送は原則禁止 ― 道路運送法78条

道路運送法78条は、自家用自動車(事業用自動車以外の自動車)を、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならないと定めています。この原則があるため、緑ナンバーの許可を持たない車で人を運んで対価を受け取ると、いわゆる白タクとして罰則の対象になります。

例外は三つです。1号が災害のため緊急を要するとき、2号が市町村・NPO法人その他国土交通省令で定める者が次条(79条)の登録を受けて行う自家用有償旅客運送、3号が公共の福祉を確保するためやむを得ない場合に国土交通大臣の許可を受けて地域または期間を限定して行う運送です。

福祉有償運送は2号の自家用有償旅客運送に当たります。「登録」を受けて行う制度で、タクシー事業のような「許可」ではありません。営利事業として行うものではなく、実費の範囲内の対価で、地域の移動手段を補完する位置づけです。

2号の条文にはNPO法人が名指しで書かれています。NPO法人が自家用有償旅客運送の中心的な担い手として想定されていることが、条文の書き方から分かります。

POINT 自家用自動車の有償運送は原則禁止(道路運送法78条)。福祉有償運送はその例外で、国土交通大臣の登録を受けたNPO法人等だけが行えます(78条2号・79条)。

実施できるのは非営利の団体だけ ― 施行規則48条の列挙

道路運送法78条2号は「市町村、特定非営利活動法人その他国土交通省令で定める者」と書き、その国土交通省令が道路運送法施行規則48条です。48条は次の者を列挙しています。

1号が一般社団法人又は一般財団法人、2号が地方自治法260条の2第7項の認可地縁団体、3号が農業協同組合、4号が消費生活協同組合、5号が医療法人、6号が社会福祉法人、7号が商工会議所、8号が商工会、9号が労働者協同組合、10号が営利を目的としない法人格を有しない社団であって、代表者の定めがあり、かつ、その代表者が79条の4第1項1号から3号までのいずれにも該当しない者であるものです。

施行規則49条は、これらの者と市町村・NPO法人をまとめて「特定非営利活動法人等」と呼び、その者が行う運送のうち一定のものを自家用有償旅客運送と定めています。

株式会社、合同会社、個人事業主は列挙されていません。これらが有償で人を運ぶには、一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー・介護タクシー)の許可を取る道になります。

一般社団法人が1号に、NPO法人が法律本体の78条2号に入っている点が、この記事の主題です。一般社団法人・NPO法人を設立して地域の移動支援を行う場合、福祉有償運送はその法人格で実施できる事業の一つになります。

実施主体 福祉有償運送 根拠
市町村 できる 道路運送法78条2号
NPO法人 できる 道路運送法78条2号
一般社団法人・一般財団法人 できる 施行規則48条1号
社会福祉法人・医療法人 できる 施行規則48条6号・5号
認可地縁団体・農協・生協・商工会議所・商工会・労働者協同組合 できる 施行規則48条2号〜4号・7号〜9号
非営利で代表者の定めがある権利能力なき社団 できる 施行規則48条10号
株式会社・合同会社・個人 できない 列挙されていない

福祉有償運送の定義 ― 誰を運べるか(施行規則49条2号)

施行規則49条は、自家用有償旅客運送を2種類に分けています。1号が過疎地域その他交通が著しく不便な地域で地域住民や来訪者を運ぶ「交通空白地有償運送」、2号が「福祉有償運送」です(種別の定めは51条)。

福祉有償運送は、乗車定員11人未満の自動車を使用して、次に掲げる者のうち、他人の介助によらずに移動することが困難であると認められ、かつ、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な者とその付添人を運ぶものです。NPO法人等が行う場合は、51条の29の名簿に記載されている者に限られます。

対象者は、イ身体障害者福祉法4条の身体障害者、ロ精神保健福祉法5条1項の精神障害者、ハ障害者雇用促進法2条4号の知的障害者、ニ介護保険法19条1項の要介護認定を受けている者、ホ同条2項の要支援認定を受けている者、ヘ介護保険法施行規則140条の62の4第2号の基準に該当する者(基本チェックリスト該当者)、トその他肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害その他の障害を有する者です。

会員名簿に載っている人だけを運ぶ仕組みなので、不特定の人を運ぶタクシーとは性格が違います。名簿は登録申請の添付書類でもあります(51条の3第12号)。

登録の申請先 ― 国土交通大臣から運輸支局長へ委任(施行令4条)

自家用有償旅客運送を行おうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければなりません(道路運送法79条)。ただし、実際の窓口は国土交通省本省ではありません。

道路運送法施行令4条6項は、法第5章に規定する国土交通大臣の権限を地方運輸局長に委任し、同条7項はその権限をさらに運輸監理部長または運輸支局長に委任しています。したがって、通常の申請先は事業所の所在地を管轄する運輸支局です。

もう一つの例外があります。施行令4条1項により、国土交通大臣が指定した都道府県(指定都道府県)または市町村(指定市町村)の区域では、登録等の事務をその都道府県知事または市町村長が行います。自分の地域が指定を受けているかどうかは、運輸支局または市町村に確認してください。

国土交通省は、自家用有償旅客運送の相談窓口、ハンドブック、大臣認定講習の実施機関一覧、全国の福祉有償運送運営協議会の設置状況をウェブサイトに掲載しています。申請前にこれらを確認しておくと、手続の全体像がつかめます。

申請書に書く事項と添付書類 ― 79条の2と施行規則51条の2・51条の3

登録の申請書には、氏名または名称および住所と法人の代表者の氏名、行おうとする自家用有償旅客運送の種別(福祉有償運送)、路線または運送の区域・事務所の名称と位置・事務所ごとに配置する自動車の数、運送しようとする旅客の範囲、事業者協力型で行う場合はその一般旅客自動車運送事業者の名称と住所を記載します(道路運送法79条の2第1項、施行規則51条の2)。

添付書類は施行規則51条の3に列挙されています。NPO法人等にあっては、定款または寄附行為、登記事項証明書、役員の名簿(1号)。79条の4第1項1号から4号までの欠格事由に該当しない旨を証する書類(3号)。地域公共交通会議等において協議が調っていることを証する書類(4号)。自動車の使用権原を証する書類(5号)。運転者が51条の16第1項の要件を備えていることを証する書類(6号)。

福祉自動車(車いすのまま乗り込める装置などを備えた自動車)以外の自動車を使う場合は、運転者その他の乗務員が51条の16第3項の要件を備えていることを証する書類(7号)。運行管理の責任者と体制(8号)、整備管理の責任者と体制(9号)、事故発生時の対応責任者と連絡体制(10号)、損害賠償のための措置(保険)を講じていることを証する書類(11号)、運送しようとする旅客の名簿(12号)も添付します。

1号に「定款」と「登記事項証明書」があるので、法人の設立が登録申請より先に来ます。定款の目的に移動支援や福祉有償運送を行う旨が読み取れることも、この段階で見られます。

登録申請の前に確認すること

  • 実施主体が施行規則48条の列挙に入っているか(NPO法人・一般社団法人など)
  • 定款の目的に移動支援・福祉有償運送を行う旨が読み取れるか
  • 地域公共交通会議等で協議が調っているか(協議が調っていないと登録が拒否される)
  • 運転者が二種免許か、一種免許+大臣認定講習修了か
  • 福祉自動車以外の車を使うなら、介護福祉士または認定講習修了者を乗務させられるか
  • 運行管理・整備管理・事故対応の責任者を決めたか
  • 対人・対物の損害賠償措置(任意保険)を講じたか
  • 運送する旅客の名簿を作ったか

地域公共交通会議等の協議が調っていること ― 79条の4第1項5号

福祉有償運送の登録で最も特徴的な要件が、地域での協議です。道路運送法79条の4第1項5号は、地方公共団体、一般旅客自動車運送事業者またはその組織する団体、住民その他の関係者間において、一般旅客自動車運送事業者によることが困難であり、かつ、地域における必要な旅客輸送を確保するため必要であることについて協議が調っていないときは、登録を拒否しなければならないと定めています。

施行規則51条の7は、この「協議が調っていないとき」を、地域公共交通会議等において協議が調っているときにも、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律5条2項の地域公共交通計画において当該運送を導入することが定められているときにも該当しない場合と定義しています。どちらかを満たせば要件を満たします。

地域公共交通会議を主宰する市町村長・都道府県知事または協議会を組織する地方公共団体は、NPO法人等が行う運送について協議を行う場合、申請者の意見を聴取します(施行規則51条の8)。申請者が協議の場で事業の必要性を説明する機会が用意されています。

協議には、対価の基準も含まれます(51条の15第3号)。運送の必要性だけでなく、いくらで運ぶかも協議の対象です。市町村に運営協議会が設置されているかどうかは、国土交通省が公表している全国の設置状況で確認できます。

POINT 福祉有償運送は、地域公共交通会議等で協議が調っていることが登録の要件です(道路運送法79条の4第1項5号・施行規則51条の7)。協議の場では申請者の意見が聴取されます(51条の8)。

運転者の要件 ― 二種免許または一種免許+大臣認定講習(施行規則51条の16)

自家用有償旅客運送者は、道路交通法の第二種運転免許を受けている者、または第一種運転免許を受けている者(運転者として選任される日から遡って2年以内に効力を停止されていない者に限る)であって、国土交通大臣が認定する講習を修了しているか、それに準ずる要件を備えている者でなければ、自家用有償旅客運送自動車の運転をさせてはなりません(施行規則51条の16第1項)。

タクシーのように二種免許が必須ではなく、一種免許でも大臣認定講習を修了すれば運転できるのが、福祉有償運送の運転者要件の特徴です。認定講習の実施機関は国土交通省が一覧を公表しています。

福祉自動車以外の自動車を使用して福祉有償運送を行う場合は、上記の要件に加えて、介護福祉士の登録を受けている者、国土交通大臣が認定する講習を修了している者、またはそれに準ずる要件を備える者を運転者として乗務させるか、そうした者を同乗させなければなりません(51条の16第3項)。セダン型の車で運ぶときは、介助の知識を持つ人が必要になるということです。

運転者が死傷事故を起こした場合など輸送の安全が確保されていないと認められる場合には、旅客自動車運送事業運輸規則38条2項の適性診断を受けさせなければなりません(51条の16第2項)。

車両 運転者の要件 根拠
福祉自動車(車いす対応車など) 二種免許、または一種免許(2年以内の停止なし)+大臣認定講習修了 施行規則51条の16第1項
福祉自動車以外(セダン等) 上記に加えて、介護福祉士または認定講習修了者が運転または同乗 施行規則51条の16第3項

対価は実費の範囲内 ― 施行規則51条の15

旅客から収受する対価には基準があります(道路運送法79条の8第2項、施行規則51条の15)。1号が、旅客の運送に要する燃料費その他の費用を勘案して実費の範囲内であると認められること。2号が、合理的な方法により定められ、かつ、旅客にとって明確であること。

3号が、当該地域における一般旅客自動車運送事業(タクシー等)に係る運賃および料金を勘案して、当該自家用有償旅客運送が営利を目的としているとは認められない妥当な範囲内であり、かつ、地域公共交通会議等において協議が調っていること(地域公共交通計画に位置づけられている場合は、その計画に対価が定められていること)です。

「実費の範囲内」「営利を目的としているとは認められない」という基準が、福祉有償運送を営利事業と区別しています。運送で利益を出す仕組みではなく、法人の福祉活動の一部として費用を賄う設計です。

対価は協議の対象なので、申請者が自由に決めて届け出るものではありません。地域のタクシー運賃を踏まえ、協議で妥当と認められた水準になります。

登録の有効期間は2年、更新で3年、事業者協力型は5年 ― 79条の5・79条の6

登録の有効期間は、登録の日から起算して2年です(道路運送法79条の5本文)。有効期間の満了後も引き続き運送を行うには、有効期間の更新の登録を受けなければなりません(79条の6第1項)。

更新の登録を受けようとする者が、従前の有効期間において、79条の9第2項の命令を受けておらず、重大な事故を引き起こしておらず、業務の停止命令を受けていない場合は、更新後の有効期間が3年になります(79条の5第1号)。

事業者協力型自家用有償旅客運送を行う場合、つまり運行管理の体制の整備などについて一般旅客自動車運送事業者(タクシー事業者等)の協力を得て行う場合は、有効期間が5年です(79条の5第2号、79条の2第1項5号)。

登録事項に変更があるときは変更登録が必要で(79条の7第1項)、事務所の名称その他の軽微な事項の変更は30日以内の届出で足ります(79条の7第3項)。更新の登録の申請を有効期間の満了日までにしていれば、処分があるまで従前の登録が効力を持ちます(79条の6第3項)。

区分 有効期間 根拠
初回の登録 2年 道路運送法79条の5本文
更新(処分・重大事故・停止命令なし) 3年 79条の5第1号
事業者協力型 5年 79条の5第2号

登録が拒否される場合 ― 79条の4第1項

国土交通大臣は、申請が次のいずれかに該当する場合には登録を拒否しなければなりません(道路運送法79条の4第1項)。

1号が、申請者が1年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない者であるとき。2号が、登録の取消しを受け、取消しの日から2年を経過していない者であるとき(取り消された法人の役員であった者を含む)。3号が、未成年者の法定代理人が欠格に当たるとき。4号が、申請者が法人である場合にその役員が1号から3号に該当するとき。

5号が、前に説明した地域の協議が調っていないとき。6号が、輸送施設の保有、運転者の確保、運行管理の体制の整備など、輸送の安全および旅客の利便の確保のために必要な措置を講ずると認められないときです。6号の具体的な措置は施行規則51条の9が定めており、福祉自動車の保有、運転者の確保、運行管理・整備管理・事故対応の責任者の選任、損害賠償措置などが並びます。

法人の役員一人でも欠格に当たると登録できないので(4号)、役員の選任時に確認しておく必要があります。条文上の「拘禁刑」は、2025年6月1日に懲役と禁錮が一本化されて生まれた刑の名称です。

NPO法人・一般社団法人で行うときの定款と手続

登録申請の添付書類に定款と登記事項証明書があるので(施行規則51条の3第1号)、法人の設立が先です。一般社団法人は主たる事務所の所在地で設立の登記をすることによって成立し(一般法人法22条)、NPO法人は所轄庁の認証を受けて設立の登記をすることによって成立します(NPO法13条1項)。

定款の目的には、高齢者・障害者の移動支援や福祉有償運送を行う旨が読み取れる記載が必要です。一般社団法人の定款には目的を記載し(一般法人法11条1項1号)、設立後に追加するときは社員総会の特別決議(総社員の半数以上かつ議決権の3分の2以上)で定款を変更し、変更登記をします(146条・49条2項4号)。

NPO法人の定款には目的と特定非営利活動の種類・事業の種類を記載します(NPO法11条1項1号・3号)。福祉有償運送はNPO法2条別表1号「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」に係る事業として書くのが通常です。設立後に目的や事業の種類を変えるときは、社員総会の議決に加えて所轄庁の認証が必要です(25条3項)。

福祉有償運送を「その他の事業」ではなく本来の特定非営利活動に係る事業として位置づけるかどうかは、法人の設計に関わります。対価が実費の範囲内に限られる制度なので、収益事業として設計するものではありません。

介護タクシーとの違い

「介護タクシー」と呼ばれるものの多くは、道路運送法4条の一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)の許可を受けた事業です。こちらは株式会社や個人でも許可を取れますが、運転者は二種免許が必要で、運賃は認可制、車両は事業用(緑ナンバー)になります。

福祉有償運送は、非営利の団体だけが行える登録制の運送で、一種免許+認定講習で運転でき、対価は実費の範囲内、車両は自家用(白ナンバー)のままです。運べる相手は名簿に載った会員に限られます。

どちらを選ぶかは、法人格(営利か非営利か)、運ぶ相手(不特定か会員か)、収益の設計(運賃か実費か)で決まります。NPO法人・一般社団法人で地域の移動支援を行うなら、福祉有償運送が制度上の受け皿になります。

項目 福祉有償運送 介護タクシー(福祉輸送事業限定)
根拠 道路運送法78条2号・79条(登録) 道路運送法4条(許可)
実施主体 NPO法人・一般社団法人等の非営利団体 株式会社・個人など制限なし
運転者 二種免許、または一種免許+大臣認定講習 二種免許
対価 実費の範囲内(協議で決定) 認可運賃
運べる相手 名簿に記載された会員と付添人 不特定の利用者
車両 自家用(白ナンバー) 事業用(緑ナンバー)

よくある誤解を4つ

一つめは「株式会社でも福祉有償運送の登録が取れる」という誤解です。施行規則48条の列挙に株式会社は入っていません。株式会社が有償で人を運ぶには、一般乗用旅客自動車運送事業の許可が必要です。

二つめは「NPO法人なら自由に有償で運べる」という誤解です。NPO法人であっても、79条の登録を受けなければ78条の禁止に当たります。

三つめは「二種免許が必ず要る」という誤解です。一種免許でも大臣認定講習を修了すれば運転できます(施行規則51条の16第1項)。

四つめは「登録は一度取れば終わり」という誤解です。有効期間は2年(更新で3年、事業者協力型で5年)で、更新の登録が必要です(79条の5・79条の6)。

福祉有償運送についてよくある質問

Q. 福祉有償運送は一般社団法人でもできますか?

A. できます。道路運送法施行規則48条1号が一般社団法人・一般財団法人を実施主体として列挙しています。

Q. 株式会社で福祉有償運送はできますか?

A. できません。実施主体は市町村・NPO法人と施行規則48条に列挙された非営利の団体に限られ、株式会社や合同会社は入っていません。有償で人を運ぶには一般乗用旅客自動車運送事業の許可が必要です。

Q. 登録はどこに申請しますか?

A. 国土交通大臣の登録ですが、権限は地方運輸局長を経て運輸支局長に委任されています(施行令4条6項・7項)。指定を受けた都道府県・市町村の区域では、その知事・市町村長が行います(同条1項)。

Q. 運転者に二種免許は必要ですか?

A. 必須ではありません。一種免許(2年以内に停止されていない者)でも、国土交通大臣が認定する講習を修了すれば運転できます(施行規則51条の16第1項)。

Q. 料金はいくらに設定できますか?

A. 燃料費などを勘案した実費の範囲内で、地域のタクシー運賃を勘案して営利を目的としているとは認められない妥当な範囲内であり、地域公共交通会議等で協議が調っている必要があります(施行規則51条の15)。

Q. 誰でも運べますか?

A. 運べません。身体障害者・精神障害者・知的障害者・要介護認定者・要支援認定者などのうち、他人の介助によらずに移動することが困難で、単独で公共交通機関を利用することが困難な者とその付添人に限られ、NPO法人等の場合は名簿に記載された者に限られます(施行規則49条2号)。

Q. 登録の有効期間はどのくらいですか?

A. 2年です。更新の際に処分・重大事故・停止命令がなければ3年、事業者協力型の場合は5年になります(道路運送法79条の5)。

Q. 地域の協議とは何ですか?

A. 地域公共交通会議等で、タクシー事業者によることが困難であり、地域に必要な旅客輸送を確保するため必要であることについて協議が調っていることが登録の要件です(道路運送法79条の4第1項5号・施行規則51条の7)。協議では申請者の意見が聴取されます。

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