結論から申し上げます。バザーは、「売上を何に使うか」と「受け付ける品物」を最初に決め、2か月前から逆算して準備すると、スムーズに進みます。
そして、気をつけたいのが食品とお金です。食品を出すなら保健所の案内に従い、売上は2人以上で数えて記録し、会計報告で使い道を示します。
この記事では、準備の流れ、提供品の集め方、値付けと陳列、食品の注意、当日の運営、売上の集計と会計報告を説明します。提供品の受付票と売上集計表のExcelひな形も用意しました。

最初に決めること ― 目的と売上の使い道
バザーを開く前に、役員会で次のことを決めておきます。
一つめは、売上を何に使うかです。学校の備品の購入、地域の行事の費用、福祉施設への寄付など、使い道を決めて、提供品の募集のお知らせにも書きます。使い道がはっきりしていると、品物を出す人も買う人も協力しやすくなります。
二つめは、日程と会場です。学校の行事や地域のお祭りと同じ日にすると、来場者が増えます。会場を借りる場合は、施設の管理者に物品の販売ができるかを確かめます。
三つめは、受け付ける品物と受け付けない品物です。あらかじめ決めて募集のお知らせに書いておくと、当日に困る品物が集まるのを防げます。
提供品の集め方
提供品の募集は、開催の1か月半ほど前から始めます。
募集のお知らせには、受け付ける品物の例、受け付けない品物の例、締切、持ち込みの方法(学校の受付、集会所への持参など)、問い合わせ先を書きます。
品物を受け取ったら、受付票に、提供者・品名・数量・状態を記録します。誰から何を受け取ったかが残っていれば、売れ残った品物の扱いを決めるときや、お礼を伝えるときに役立ちます。
品物は、新品や未使用のものを中心にするのが一般的です。使用済みの衣類や本を受け付けるかどうかは、団体ごとに決めます。

提供品の募集のお知らせの書き方(文例)
募集のお知らせは、「何を・いつまでに・どこへ」と「売上の使い道」がひと目でわかるように書きます。次のような文例が使えます。
「〇〇小学校PTAバザーのための品物をお願いします。売上は、図書室の本の購入に使わせていただきます。」
「受け付ける品物:新品・未使用の衣類、タオル、食器、日用品、おもちゃ、文房具など。受け付けない品物:手作りの食べ物、使用済みの下着や靴、壊れている物、大型の家具・家電。」
「締切:〇月〇日(〇)。お子さんを通じて、または〇〇(受付場所)へお持ちください。袋に学年・名前を書いてください。」
最後に、問い合わせ先と、売れ残った品物の扱いを一言添えておくと親切です。
値付けと陳列
値段は、「買いやすい値段」で、計算しやすい単位にするのがコツです。50円・100円・300円・500円のように、きりのよい金額にすると、釣り銭の計算が楽になります。
同じ種類の品物は、まとめて同じ値段にすると、値札を付ける手間も減ります。高価な新品は、別のコーナーにして値段を少し高めにする方法もあります。
陳列は、衣類・雑貨・食器・おもちゃなど、部門ごとに分けます。部門ごとに担当とお金の箱を分けると、売上の集計がしやすくなります。
値札には、値段だけでなく部門の印を付けておくと、レジを一か所にまとめる場合も集計が楽になります。
| 部門(例) | 値段の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 衣類 | 100〜500円 | サイズごとに分ける |
| 雑貨・日用品 | 50〜300円 | 同じ種類は同じ値段に |
| 食器 | 100〜500円 | 割れ物は新聞紙を用意 |
| おもちゃ・本 | 50〜300円 | こどもが手に取りやすい高さに |
| 既製の食品 | 購入価格を目安に | 賞味期限を確認 |
※値段は例です。地域や品物に合わせて決めてください。
食品を出すときの注意 ― 保健所の案内に従う
バザーで食べ物を出す場合は、保健所の案内に従う必要があります。
浜松市の保健所は、学校のバザーや町内のお祭りなどの模擬店について、次のような注意を示しています。調理せずにそのまま販売する場合は、衛生的な店から購入した包装された既製の食品にすること、精肉や鮮魚は販売できないこと、自宅で調理したものを持ち込んで提供しないこと、などです。
また、開催の責任者は、あらかじめ開催日時・場所・調理する食品などを保健所に電話で連絡するよう求めています。不特定多数の人に有料で食品を提供する場合は、営業の許可が必要になることもあるとしています。
扱いは自治体ごとに違います。食品を出す予定があれば、開催の1か月前までに、管轄の保健所に相談しましょう。手作りのお菓子などを売りたいという声が出ることもありますが、まず保健所に確かめることが大切です。
来場者を増やすための案内
せっかく品物を集めても、来場者が少なければ売上は伸びません。案内は2週間前から、いくつかの方法で出すのが効果的です。
学校のお便りや地域の回覧、掲示板のポスターに加えて、LINEやSNSで写真付きのお知らせを出すと、若い世代にも届きます。目玉の品物を写真で紹介すると、関心を持ってもらいやすくなります。
案内には、日時・場所・売上の使い道・駐車場の有無・エコバッグの持参のお願いなどを書いておくと、当日の問い合わせが減ります。
当日の運営
当日は、全体の責任者、部門ごとの販売担当、会計の担当、案内・見回りの担当を決めておきます。
開場前に、部門ごとの釣り銭の額を確かめ、記録しておきます。釣り銭は、100円玉・10円玉を多めに用意します。
混雑しやすい開場直後は、入場を区切ったり、整理券を配ったりすると、トラブルを防げます。
お金は、部門ごとの箱で管理し、担当者が箱から離れないようにします。売上が多くなったら、途中で会計担当に預けて、まとめて管理します。
売れ残った品物の扱い(次回に回す、福祉施設やリサイクルに出す、提供者に返す)も、事前に決めておきます。
役割分担の例と、人手が足りないときの工夫
バザーは、準備から片付けまで多くの人手が必要です。役割を細かく分けて、一人あたりの負担を小さくするのが続けるコツです。
役割の例としては、全体の責任者、提供品の受付、仕分けと値付け、部門ごとの販売、会計(釣り銭と集計)、会場の設営と片付け、案内と見回り、広報(お知らせと報告)があります。
人手が足りないときは、仕分けや値付けを、保護者や地域の人に短い時間だけ手伝ってもらう方法があります。「〇時から1時間だけ」のように、時間を区切って募集すると、協力してもらいやすくなります。
中学生や高校生に販売を手伝ってもらうと、地域とのつながりづくりにもなります。
終わったあとは、役割ごとに気づいたことを記録し、次の担当者に引き継ぎます。受付票や集計表のデータも、翌年に使えるように保管しておきます。
売上の集計と会計報告
バザーが終わったら、部門ごとに「終了時の現金−開始時の釣り銭」で売上を出し、2人以上で数えて記録します。集計した人の名前も残しておきます。
売上は、その日のうちに団体の口座に入金するか、会計担当が出納帳に記録して保管します。個人の財布や口座に入れたままにしないことが大切です。
経費(値札・レジ袋・会場費など)は、領収書を集めて出納帳に記録します。
会計報告では、売上の合計、経費、差し引きの額、そして売上を何に使ったかを示します。広報誌や回覧で報告すると、品物を出してくれた人や買ってくれた人にも、協力の成果が伝わります。
バザーの受付票・売上集計・準備チェックリストのExcelひな形(無料)
シート1=提供品の受付(提供者・品名・状態・部門・値段・売れた)/シート2=部門別の売上集計(釣り銭を引いた売上と合計を自動計算)/シート3=準備チェックリスト。
キャッシュレス決済を使う場合の注意
最近は、QRコード決済などのキャッシュレス決済を使うバザーもあります。釣り銭の準備が減り、集計も楽になる利点があります。
一方で、決済の手数料がかかること、入金先を団体名義の口座にする必要があることに注意が必要です。個人のアカウントや口座で受け取ると、団体のお金と個人のお金が混ざり、会計報告が難しくなります。
導入する場合は、役員会で決め、手数料を経費として予算に入れ、入金の記録を出納帳に反映させます。現金とキャッシュレスの売上は、分けて集計します。
売上を寄付するチャリティーバザーの場合
売上を福祉施設や被災地などに寄付する場合は、寄付先と寄付の方法を事前に決めて、募集のお知らせに書くことが大切です。
寄付をしたら、寄付先から受領の証明(受領書など)をもらい、会計の書類と一緒に保管します。
会計報告や広報誌では、いくらをどこに寄付したかを報告します。協力した人が成果を確かめられると、翌年の協力にもつながります。
トラブルを防ぐために
バザーでよく起きるトラブルと、その防ぎ方をまとめます。
一つめは、受け付けない品物が集まることです。募集のお知らせに具体例を書き、受付のときに確認します。
二つめは、お金の数え間違いです。部門ごとに箱を分け、2人以上で数え、集計表に記録します。
三つめは、品物の破損やけがです。割れ物は包む新聞紙を用意し、刃物などの危険な物は受け付けないようにします。
四つめは、買い占めや転売目的の来場です。必要なら、1人あたりの購入数を決めて掲示します。
そのほか、品物の販売について判断に迷うことがあれば、会場のある市区町村や警察署、保健所など、内容に応じた窓口に確かめてください。
バザーのやり方についてよくある質問
A. 2か月前から始めると余裕があります。役員会で日程・会場・売上の使い道と受け付ける品物を決め、1か月半前に提供品を募集し、2週間前に仕分けと値付けをします。
A. 浜松市の保健所は、自宅で調理したものを持ち込んで提供しないよう求め、そのまま販売する食品は包装された既製品にするよう案内しています。扱いは自治体ごとに違うため、必ず管轄の保健所に相談してください。
A. 50円・100円・300円・500円のように、きりのよい金額にすると釣り銭の計算が楽になります。同じ種類の品物はまとめて同じ値段にすると、値札を付ける手間も減ります。
A. 部門ごとに「終了時の現金−開始時の釣り銭」で売上を出し、2人以上で数えて記録します。その日のうちに団体の口座に入金するか、会計担当が出納帳に記録して保管します。
A. 次回に回す、福祉施設やリサイクルに出す、提供者に返す、などの方法があります。募集の段階で扱いを決め、お知らせに書いておくとトラブルを防げます。
A. 売上の合計、経費、差し引きの額、売上を何に使ったかを示します。広報誌や回覧で報告すると、協力してくれた人にも成果が伝わります。
📖 参考にした公的機関の情報

