結論から申し上げます。
読み聞かせ・子ども文庫・まちの図書館は、許可や届出なしで始められる活動です。
図書館法は、図書館と同種の施設は「何人も」設置できると定めています(図書館法29条1項)。
一般社団法人が設置すれば、図書館法上の「私立図書館」にもなり得ます(同法2条1項・2項)。
本の貸出や読み聞かせは、営利目的でなく無料なら、原則として著作権者の許諾なしに行えます(著作権法38条1項・4項)。
法人にする意味は、本・会場・お金を団体の名義で持てることと、代表者が替わっても活動を引き継げることにあります。
読書推進の活動を支える法律
読書推進の活動には、直接の許可制度はありません。
その代わり、国や自治体が民間団体と連携するよう求める法律があります。
子どもの読書活動の推進に関する法律は、すべての子どもがあらゆる機会と場所で自主的に読書できる環境の整備を基本理念にしています(2条)。
同法は、国と地方公共団体に、学校・図書館・民間団体との連携の強化に努めるよう求めています(7条)。
都道府県と市町村は、子ども読書活動推進計画を作るよう努め、作ったときは公表します(9条)。
地元の計画を読むと、自治体が民間の文庫や読み聞かせ団体に何を期待しているかがわかります。
4月23日は「子ども読書の日」です(10条2項)。
文字・活字文化振興法も、国と自治体が民間団体との連携に努めること(6条)と、民間団体を支援すること(7条4項)を定めています。
10月27日は「文字・活字文化の日」です(同法11条2項)。
| 法律 | 読書推進団体にかかわる主な内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 子どもの読書活動の推進に関する法律 | 国・自治体は民間団体との連携の強化に努める | 7条 |
| 同上 | 自治体の子ども読書活動推進計画(努力義務・公表) | 9条 |
| 文字・活字文化振興法 | 国・自治体は民間団体を支援する施策を講ずる | 7条4項 |
| 図書館法 | 私立図書館・図書館同種施設の位置づけ | 2条・29条 |
| 著作権法 | 非営利・無料の口述と貸与 | 38条1項・4項 |
| 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律 | 点字図書・拡大図書・電子書籍等の普及 | 2条・9条・11条 |
4月23日や10月27日の前後は、自治体や図書館が行事を組みやすい時期です。
連携の提案はこの時期を見据えて出すと話が進みやすくなります。
「図書館」を名乗れるか:私立図書館と図書館同種施設

図書館法は、図書館を設置できる者を限定しています。
図書館法上の「図書館」は、地方公共団体・日本赤十字社・一般社団法人・一般財団法人が設置する施設です(2条1項)。
このうち一般社団法人などが設置するものを「私立図書館」と呼びます(2条2項)。
NPO法人や任意団体、個人は、この定義の設置者に入っていません。
ただし29条1項が、図書館と同種の施設は何人も設置できると定めています。
そのため、NPO法人や個人の家庭文庫も、図書館同種施設として本を貸すことができます。
私立図書館も図書館同種施設も、設置の許可や届出の手続は図書館法に定められていません。
都道府県教育委員会は、私立図書館に報告を求めたり、求めに応じて助言したりできます(25条)。
この規定は図書館同種施設にも準用されます(29条2項)。
| 項目 | 公立図書館 | 私立図書館 | 図書館同種施設 |
|---|---|---|---|
| 設置者 | 地方公共団体 | 日本赤十字社・一般社団法人・一般財団法人 | 誰でもよい(NPO法人・任意団体・個人を含む) |
| 根拠 | 2条2項・10条 | 2条1項・2項 | 29条1項 |
| 利用料 | 取れない(17条) | 取れる(28条) | 図書館法の制限なし |
| 国・自治体の補助金 | ― | 設置法人に交付してはならない(26条) | 26条の対象外 |
| 国・自治体の援助 | ― | 求めに応じて物資の確保を援助できる(27条) | ― |
| 教育委員会の関与 | ― | 報告の求め・求めに応じた助言(25条) | 25条2項を準用(29条2項) |
注意したいのが26条です。国と地方公共団体は、図書館を設置する法人に補助金を交付してはならないとされています。
一般社団法人が「私立図書館」として活動する場合、自治体の補助金を予定しているなら、事前に担当課へ扱いを確かめておきます。
反対に、利用者から利用料を取れるのは私立図書館の特徴です(28条)。公立図書館は入館料などを一切取れません(17条)。
任意団体・一般社団法人・NPO法人のどれで運営するか
小さな家庭文庫なら、個人や任意団体のままでも活動はできます。
法人にするかどうかは、活動の規模と、持つ財産の量で考えます。
任意団体のままだと、会場の賃貸借契約や預金口座が代表者個人の名義になりがちです。
蔵書が数千冊になると、代表者の交代や死亡のときに「誰の本か」が問題になります。
一般社団法人は、社員2人以上が定款を作り、公証人の認証と登記で設立できます(一般法人法10条1項・13条・22条)。
所轄庁の認証が要らないため、準備が整えば短期間で設立できます。
NPO法人は、別表の活動を行うことを主な目的とする法人です(NPO法2条1項)。
読書推進は、別表の「社会教育の推進」(2号)、「学術、文化、芸術又はスポーツの振興」(6号)、「子どもの健全育成」(13号)に当たり得ます。
NPO法人は所轄庁の認証が必要で、設立まで数か月かかります。
| 比較項目 | 任意団体 | 一般社団法人 | NPO法人 |
|---|---|---|---|
| 設立手続 | 不要 | 定款認証+登記 | 所轄庁の認証+登記 |
| 必要な人数 | 決まりなし | 社員2人以上・理事1人以上 | 社員10人以上・理事3人以上・監事1人以上 |
| 設立の法定費用 | 0円 | 定款認証5万円+登録免許税6万円 | 0円 |
| 図書館法上の位置づけ | 図書館同種施設 | 私立図書館にもなれる | 図書館同種施設 |
| 財産の名義 | 代表者個人になりがち | 法人名義 | 法人名義 |
| 情報公開 | 義務なし | 貸借対照表の公告 | 事業報告書等の所轄庁への提出・閲覧 |
NPO法人と比べた選び方は一般社団法人とNPO法人どっちを選ぶ?で、任意団体からの移行は任意団体を一般社団法人にするにはで説明しています。
一般社団法人の設立の流れと費用

設立時社員が共同して定款を作り、全員が署名または記名押印します(一般法人法10条1項)。
定款には、目的・名称・主たる事務所の所在地・設立時社員の氏名と住所・社員の資格の得喪・公告方法・事業年度を必ず書きます(11条1項)。
定款は公証人の認証を受けなければ効力を生じません(13条)。
一般社団法人の定款認証の手数料は5万円です(公証人手数料令35条3号)。
設立登記の登録免許税は1件6万円です(登録免許税法別表第一24号(一)ロ)。
法人は、主たる事務所の所在地で設立の登記をした日に成立します(一般法人法22条)。
名称には「一般社団法人」の文字を入れます(5条1項)。「〇〇文庫」「〇〇こども図書館」などの名称と組み合わせられます。
設立時社員2人以上、理事1人以上(一般法人法10条1項・60条1項)
目的に文庫・図書館・読み聞かせの事業を書く(11条1項)
手数料5万円(公証人手数料令35条3号)
登録免許税6万円。登記の日に成立(22条)
任意団体時代の本や備品を法人へ移す記録を残す
第〇条(目的)当法人は、子どもから高齢者までが本に親しむ機会を広げ、地域の読書文化の振興に寄与することを目的とし、その目的に資するため、次の事業を行う。
(1)図書館及び文庫の設置運営並びに図書の貸出
(2)読み聞かせ会、おはなし会、読書会その他の読書推進事業
(3)読み聞かせ等のボランティアの養成及び研修
(4)学校、図書館その他の関係機関との連携事業
(5)その他当法人の目的を達成するために必要な事業
「図書館の設置運営」と書いておくと、私立図書館として活動する場合にも目的の範囲に入ります。実際の文言は事業の計画に合わせて作ります。
設立の全体像は一般社団法人の設立の流れで説明しています。
本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。
- 設立登記など登記申請の手続きは司法書士が取り扱う業務です。ご自身で法務局へ申請することもできます。
本の集め方:寄贈・団体貸出・購入
蔵書の集め方は、大きく寄贈・公立図書館からの借受け・購入の3つです。
寄贈は、個人や企業から本を譲り受ける方法です。法人なら受け取る名義を法人にできます。
ただし、寄贈本をすべて受け入れると、書架が古い本や傷んだ本で埋まります。
受け入れの基準をあらかじめ決め、寄贈者に伝えておくと断りやすくなります。
公立図書館からの借受けは、図書館がまとめて本を貸す「団体貸出」の利用です。
図書館法は、図書館奉仕の一つとして「貸出文庫の巡回」を挙げています(3条5号)。
団体貸出の対象団体・冊数・期間は図書館ごとに違うため、地元の図書館に確かめます。
購入は、会費や助成金で新刊をそろえる方法です。子どもの人気が高い本は購入で補うのが現実的です。
- 汚れ・破れ・書き込み・カビがないか
- 対象年齢や活動の目的に合っているか
- 同じ本がすでに何冊もないか
- 受け入れない本の処分を法人に任せる旨を寄贈者が了解しているか
- 寄贈者名・冊数・受け入れ日を台帳に記録したか
台帳は、蔵書が法人の財産であることを示す記録にもなります。
読み聞かせ・貸出と著作権
本の読み聞かせは、著作権法上の「口述」に当たります(2条1項18号)。
著作者は、言語の著作物を公に口述する権利を持っています(24条)。
しかし38条1項は、営利を目的とせず、聴衆から料金を取らず、読み手に報酬を払わない場合は、公表された著作物を公に口述できると定めています。
無料のおはなし会を、無償のボランティアが行う場合は、この条件に当てはまります。
本の貸出も、著作者の貸与権の対象です(26条の3)。
38条4項により、営利を目的とせず、借りる人から料金を取らない場合は、本(映画の著作物を除く)を貸し出せます。
注意が必要なのは、本をコピー・拡大・改変する場合です。
絵本を拡大コピーして大型絵本を作る行為や、ページをスキャンして画面に映す行為は、複製(21条)に当たり得ます。
話を書き換えて紙芝居にするのは、翻案(27条)に当たり得ます。
これらは38条の対象外なので、原則として権利者の許諾が必要です。
| 行為 | 著作権法上の扱い | 許諾の要否(目安) |
|---|---|---|
| 無料のおはなし会で絵本を読む(読み手は無報酬) | 口述(24条)・38条1項 | 条件を満たせば不要 |
| 参加費を取るおはなし会で読む | 38条1項の条件を外れる | 原則必要 |
| 謝礼を払って読み手を招く | 38条1項ただし書 | 原則必要 |
| 無料で本を貸し出す | 貸与(26条の3)・38条4項 | 条件を満たせば不要 |
| DVDなど映画の著作物を貸し出す | 38条4項の対象外 | 原則必要 |
| 絵本を拡大コピーして大型絵本を作る | 複製(21条) | 原則必要 |
| 物語をパネルシアターや紙芝居に作り替える | 翻案(27条) | 原則必要 |
| イベントの様子を動画配信し、絵本のページが映る | 公衆送信(23条) | 原則必要 |
私立図書館は利用料を取れますが(図書館法28条)、料金を取る貸出は著作権法38条4項の条件を外れます。
図書館法と著作権法は別々に確かめる必要があります。
著作物の扱いはNPO法人の写真と著作物の権利でも説明しています。
読書バリアフリーに取り組むとき
視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律は、読書バリアフリー法とも呼ばれます。
同法は、点字図書や拡大図書などを「視覚障害者等が利用しやすい書籍」と定義しています(2条2項)。
対象となる「視覚障害者等」には、視覚障害だけでなく、発達障害や肢体不自由などで書籍を目で読むことが難しい人も含まれます(2条1項)。
既存の大活字本やオーディオブックを購入して貸し出すことは、通常の貸出と同じ扱いです。
一方、団体が自ら本を音訳・拡大・テキスト化する場合は著作権が関係します。
点字にする複製は誰でもできます(著作権法37条1項)。
音声化や拡大などの複製は、政令で定める者に限って許諾なく行えます(37条3項)。
図書館法上の図書館を設置する者で政令の対象になるのは、地方公共団体・公益社団法人・公益財団法人に限られます(著作権法施行令2条1項1号ホ)。
一般社団法人は、同項2号の要件を満たす法人として対象になる道があります。
要件は、技術的能力と経理的基礎、法の知識を持つ職員、利用者の名簿の作成、名称等の公表です。
運営資金:会費・利用料・助成金・寄付
読書推進団体の主な収入は、会費・利用料・助成金・寄付です。
一般社団法人の社員は、定款で定めるところにより経費を支払う義務を負います(一般法人法27条)。
会費を集めるなら、金額か決め方を定款や会員規約に定めておきます。
公的な助成の代表例が、国立青少年教育振興機構の子どもゆめ基金です。
体験活動・読書活動コースでは、読み聞かせ会・読書会・家庭読書の普及啓発活動などが対象に挙がっています。
対象団体には、一般社団法人・NPO法人のほか、法人格はないが活動の体制が整っている団体も含まれます。
令和9年度の一次募集は、10月1日開始・12月2日17時締切と案内されています。
| 子どもゆめ基金(体験活動・読書活動コース) | 内容 |
|---|---|
| 読書活動の例 | 読み聞かせ会、読書会、家庭読書の普及啓発活動、ワークショップ等の本に親しむ活動 |
| 支援する活動 | フォーラム等の普及活動、指導者・ボランティアの養成 |
| 対象経費 | 謝金・旅費・雑役務費・その他の経費 |
| 一般助成枠の限度額 | 募集延人数に応じて100万円〜600万円 |
| 少額助成枠の限度額 | 20万円(原則10人以上) |
| 新規団体 | 原則として限度額の2分の1 |
募集の条件は年度ごとに変わります。申請前に最新の募集案内を確認してください。
助成金の探し方と注意点は一般社団法人は補助金・助成金を受けられる?で解説しています。
学校・公立図書館・自治体との連携
子どもの読書活動推進法は、学校・図書館・民間団体の連携を国と自治体の努力義務にしています(7条)。
学校での朝の読み聞かせ、公立図書館のおはなし会の担当など、連携の形はさまざまです。
法人であれば、依頼や委託の契約を法人名義で結べます。
公立図書館の運営そのものを担う方法として、指定管理者の制度があります。
自治体は、条例の定めるところにより、法人その他の団体を指定して公の施設の管理を行わせることができます(地方自治法244条の2第3項)。
指定は期間を定めて行い、議会の議決を経ます(同条5項・6項)。
指定管理者は、毎年度終了後に事業報告書を自治体に提出します(同条7項)。
- 活動の実績(回数・参加人数・対象年齢)を記録しているか
- 読み手の研修や、読む本の選び方の方針を説明できるか
- 子どもの写真や名前を扱うときのルールを決めているか
- ボランティア保険などの加入状況を示せるか
- 地元の子ども読書活動推進計画で、民間団体に期待されている役割を読んだか
私立図書館として運営するときの目安
文部科学大臣は、図書館の設置及び運営上の望ましい基準を定めて公表します(図書館法7条の2)。
この基準は、私立図書館について、法人の目的と図書館の設置目的に基づき、広く公益に資するよう運営することが望ましいとしています。
私立図書館の項目では、運営の点検と評価、広報と情報公開、開館日時、施設・設備、資料、サービス、職員が挙げられています。
職員については、必要な数の司書・司書補などを置くことが望ましいとされています。
司書は図書館の専門的職員の名称で(4条)、私立図書館に配置が義務づけられているわけではありません。
小さな法人でも、蔵書の分類と目録、開館日の公表、年1回の振り返りは取り入れやすい項目です。
| 基準の項目(私立図書館) | 小規模な法人での取り入れ方の例 |
|---|---|
| 運営の点検・評価 | 年度末に貸出冊数・来館者数・行事数を振り返る |
| 広報・情報公開 | 開館日と利用方法をWebサイトや掲示で知らせる |
| 開館日時 | 平日夕方や土曜など、利用者に合わせて設定する |
| 図書館資料 | 分類と目録を作り、収集の方針を決める |
| 職員 | 司書資格のある人がいれば中心に、研修の機会を設ける |
税金の基本
一般社団法人には、法人税法上の「非営利型法人」の類型があります(法人税法2条9号の2)。
非営利型法人などの公益法人等は、収益事業を行う場合などに限って法人税の納税義務を負います(4条1項)。
収益事業は、販売業・製造業その他の政令で定める事業で、継続して事業場を設けて行われるものをいいます(2条13号)。
本の販売、利用料を取る貸出、有料の講座などが収益事業に当たるかは、事業の内容と実態で判断が分かれます。
非営利型に当たらない一般社団法人は、株式会社と同じく全ての所得が課税の対象です。
法人住民税の均等割など、利益がなくても生じる負担もあります。
非営利型になる要件は非営利型一般社団法人とはで説明しています。
本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。
- 税務の取扱いは、収入の性質や事業の実態によって結論が変わります。具体的な判定や税額の計算については、税理士または所轄の税務署へご確認ください。
法人化した後に毎年かかる事務
一般社団法人になると、法律で決まった事務が毎年発生します。
事業年度ごとに、貸借対照表・損益計算書と事業報告を作ります(一般法人法123条2項)。
定時社員総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集します(36条1項)。
総会の後は、遅滞なく貸借対照表を公告します(128条1項)。
理事の任期は、選任後2年以内に終わる事業年度の定時社員総会の終結の時までです(66条)。
再任でも、理事の変更登記を2週間以内にする必要があります(303条)。
社員が1人もいなくなると、法人は解散します(148条4号)。担い手が減っても社員を残すことが大切です。
| 時期 | 事務 | 根拠 |
|---|---|---|
| 事業年度の終了後 | 計算書類・事業報告の作成 | 一般法人法123条2項 |
| 決算の後 | 定時社員総会の開催 | 36条1項 |
| 総会の後 | 貸借対照表の公告 | 128条1項 |
| 理事の任期満了ごと(最長約2年) | 役員の選任と変更登記(2週間以内) | 66条・303条 |
| 助成を受けた年度 | 実績報告・収支報告の提出 | 各助成団体の交付要綱 |
よくある誤解
誤解1:図書館を開くには許可が要る。
図書館法には、私立図書館や図書館同種施設の設置の許可・届出の手続はありません(29条1項)。
誤解2:NPO法人なら「図書館法上の私立図書館」になれる。
私立図書館の設置者は日本赤十字社と一般社団法人・一般財団法人です(2条2項)。
NPO法人の施設は図書館同種施設になります。
誤解3:読み聞かせには毎回許諾が必要。
非営利・無料・無報酬なら許諾なしで口述できます(著作権法38条1項)。
参加費や謝礼がある場合は別です。
誤解4:無料なら絵本をコピーして使ってもよい。
38条1項が認めるのは口述などで、複製は含みません。
拡大コピーや改作は原則として許諾が必要です。
誤解5:私立図書館は自治体の補助金を受けやすい。
図書館法26条は、国と自治体が図書館を設置する法人に補助金を交付することを禁じています。
誤解6:司書がいないと図書館を運営できない。
司書は専門的職員の名称で(4条)、私立図書館への配置は「望ましい基準」の扱いです。
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一般社団法人で読書推進・文庫を運営するときのよくある質問
A. 図書館法上、図書館と同種の施設は何人も設置でき(図書館法29条1項)、設置の許可や届出の手続は定められていません。会場の使用許可や、食べ物を出す場合の衛生の手続は別に確かめます。
A. 図書館法上の図書館は、地方公共団体・日本赤十字社・一般社団法人・一般財団法人が設置する施設で、一般社団法人が設置するものは私立図書館になります(図書館法2条1項・2項)。
A. 取れます。私立図書館は入館料その他図書館資料の利用に対する対価を徴収できます(図書館法28条)。ただし料金を取る貸出は、著作権法38条4項の無許諾の条件から外れます。
A. 営利を目的とせず、参加者から料金を取らず、読み手に報酬を払わない場合は、許諾なく公に口述できます(著作権法38条1項)。参加費や謝礼がある場合、本のコピーや改作をする場合は、原則として許諾が必要です。
A. 営利を目的とせず、借りる人から料金を取らない場合は、本の複製物を貸与により公衆に提供できます(著作権法38条4項)。映画の著作物(DVDなど)はこの規定の対象外です。
A. 図書館法26条は、国と地方公共団体が図書館を設置する法人に補助金を交付してはならないと定めています。求めに応じた物資の確保の援助はできます(27条)。補助を予定する場合は担当課に事前に確認してください。
A. 国立青少年教育振興機構の子どもゆめ基金の体験活動・読書活動コースが代表例で、読み聞かせ会や読書会などが対象に挙がっています。一般社団法人・NPO法人のほか、体制の整った法人格のない団体も対象です。
A. 法定費用は、定款認証の手数料5万円(公証人手数料令35条3号)と、設立登記の登録免許税6万円(登録免許税法別表第一24号(一)ロ)です。専門家に依頼する場合はその報酬が加わります。
📖 参考にした公的機関の情報


