NPO法人が新しい事業を小さく試す|一度だけやってみる

一般社団法人法
やってみたいことがある。いきなり本格的に始めないでください。

NPO法人の運営で、新しい事業を始める場面があります。

課題が見えた、頼まれた、思いついた。

そこで一気に本格的に始めると、たいてい傷みます。

この記事では、小さく試す方法を解説します。

POINT 結論:新しい事業は、一度だけ試してから判断してください。一度やってみると、机上では分からないことが大量に分かります。試す段階では、続けると約束しないことが大切です。

いきなり始めると起きること

まず、失敗の形を見ます。

第一に、人が来ません。

第二に、想定と必要な手間が違います。

第三に、費用も想定を超えます。

第四に、担い手が疲れます。

第五に、やめにくくなります。

一度始めると、期待が生まれるためです。

第六に、他の事業にも影響します。

第七に、団体全体が傾く場合もあります。

大きく始めるほど、引き返せなくなります。

小さく始めれば、いくらでも直せます。

一度だけ試す

いちばん現実的な方法です。

第一に、まず一度だけ開きます。

第二に、規模も小さくします。

第三に、期間も限ります。

第四に、費用も抑えます。

第五に、案内にも試行である旨を書きます。

第六に、続けるかは後で決めると伝えます。

第七に、この一度で、多くが分かります。

机上で何時間議論するより、一度やるほうが早いのです。

会議で決まらない議題は、試してみましょう。

答えは、現場にあります。

試す段階で見ること 確かめ方 判断の材料
需要があるか 来た人数 想定との差
対象が合っているか 来た人の属性 狙いとのずれ
手間の量 準備と当日の時間 続けられるか
費用 実際にかかった額 財源が要るか
担い手 関わった人数と負担 無理がないか
満足度 感想の用紙 内容の妥当性

試すと決めた旨を伝える

曖昧にしないことが、大切です。

第一に、案内に試行である旨を書きます。

第二に、今回限りの可能性も伝えます。

第三に、続けるかは後で判断すると書きます。

第四に、参加する人にも伝えます。

第五に、期待を作りすぎないためです。

第六に、続けられなかったときに困りません。

第七に、感想を求める理由も伝わります。

試している、と言えば協力してもらえます。

隠す必要は、ありません。

正直に、書きましょう。

小さく試すときの確認

  • 一度だけ、と決めたか
  • 規模と期間を限ったか
  • 費用の上限を決めたか
  • 案内に試行である旨を書いたか
  • 何を確かめたいかを決めたか
  • 記録の様式を用意したか
  • 参加人数を数える形にしたか
  • 感想を集める用紙
  • 振り返る日を決めたか
  • やめる判断の基準
  • 担当を2〜3人の組にしたか

何を確かめたいかを決める

試す前に、決めることです。

第一に、確かめたい点を書き出します。

第二に、需要があるかです。

第三に、対象が合っているかです。

第四に、手間がどれだけかかるかです。

第五に、費用はいくらかです。

第六に、担い手が足りるかです。

第七に、それぞれの測り方も決めます。

確かめる点が決まっていないと、感想で終わります。

数字で見られる形にしておきましょう。

試すことも、調べることの一つです。

記録を取る

試すときこそ、記録が重要です。

第一に、準備にかかった時間を記録します。

第二に、当日の時間も記録します。

第三に、関わった人数も数えます。

第四に、費用を細かく記録します。

第五に、参加した人数も数えます。

第六に、感想を集めます。

第七に、困ったことも書き留めます。

記録がないと、判断の材料になりません。

感覚で続けるかを決めることに、なってしまいます。

数字で、判断しましょう。

やめる基準を先に決める

いちばん忘れられやすい点です。

第一に、続けない条件を先に決めます。

第二に、参加が何人未満なら見送る、という形です。

第三に、手間が想定の何倍を超えたら見直す、でも構いません。

第四に、理事会で合意しておきます。

第五に、記録に残します。

第六に、後から基準を変えないでください。

第七に、始めてしまうと、続けたくなります。

冷静なうちに、線を引いておきます。

基準がないと、感情で判断することになります。

それが、続けるべきでない事業を残す原因です。

振り返る場を持つ

試した後の作業です。

第一に、日を決めておきます。

第二に、記憶が新しいうちに行います。

第三に、記録を並べます。

第四に、確かめたかった点に答えます。

第五に、良かった点から出します。

第六に、困った点も出します。

第七に、続けるかを判断します。

30分から1時間で、十分です。

振り返らないと、試した意味がありません。

試すことと、振り返ることは組です。

続ける判断

続けると決めた場合です。

第一に、規模をどうするかを決めます。

第二に、回数も決めます。

第三に、担当を決めます。

第四に、財源を確保します。

第五に、定款の事業との関係を確認します。

書いていない事業なら、追加を検討します。

第六に、事業計画に入れます。

第七に、総会にかけます。

試行から本格的な事業へ移る、区切りです。

手続きも、忘れないでください。

やめる判断

続けないと決めた場合です。

第一に、失敗ではありません。

第二に、試したからこそ分かったことです。

第三に、記録を残します。

第四に、なぜ続けないかを書きます。

第五に、参加した人にも伝えます。

第六に、他の団体を紹介できる場合もあります。

第七に、この記録が、次の企画に生きます。

数年後に、状況が変わることもあります。

そのときに、この記録が役に立ちます。

やめた事業の記録も、資産です。

形を変えて続ける

二択ではない道もあります。

第一に、回数を減らして続けます。

第二に、対象を絞って続けます。

第三に、他団体と共同で行います。

第四に、他の事業に組み込みます。

第五に、季節を限って行います。

第六に、規模を小さくして続けます。

第七に、いずれも試したから見えた道です。

続けるか、やめるかだけで考えないでください。

間の選択肢が、いくつもあります。

実態に合う形を、探しましょう。

試す文化を作る

一度きりで、終わらせないことです。

第一に、毎年一つは新しいことを試します。

第二に、小さくてよいのです。

第三に、失敗しても責めません。

第四に、試した記録を残します。

第五に、理事会でも共有します。

第六に、若い人ほど、試したい案を持っています。

第七に、その機会を作ることが、担い手を育てます。

何も試さない団体は、少しずつ古くなります。

試せる余地があると、人が残ります。

文化として、根づかせましょう。

試すときの費用

お金の面も、決めておきます。

第一に、上限を決めます。

第二に、大きな支出はしません。

第三に、備品は借ります。

第四に、会場も安い場所を使います。

第五に、印刷も最小限にします。

第六に、参加費を取るかも決めます。

第七に、記録して、本格的に行う場合の見積もりに使います。

試す段階で大きく使うと、やめにくくなります。

使った額が、判断を歪めるためです。

小さく、抑えましょう。

誰が担当するか

試す段階の体制です。

第一に、言い出した人を担当にします。

第二に、思いがあるほど、動きます。

第三に、一人にはしません。

第四に、2人か3人の組にします。

第五に、理事の中から一人つけます。

第六に、判断できる範囲を渡します。

第七に、進み具合を理事会で聞きます。

任せることが、担い手を育てる機会にもなります。

試す事業は、新しい人に任せやすいものです。

規模が小さく、失敗しても影響が限られるためです。

他団体の例を見る

試す前に、できることです。

第一に、同じことをしている団体を探します。

第二に、見学させてもらいます。

第三に、話を聞きます。

第四に、うまくいかなかった点も聞きます。

第五に、必要な手間も聞けます。

第六に、そのまま真似する必要はありません。

第七に、地域が違えば、形も変わります。

一度見るだけで、想定が具体的になります。

中間支援組織に、紹介を頼めます。

試す前の1日が、後の何か月かを節約します。

会議で決まらないとき

議論が止まる場面での使い方です。

第一に、賛成と反対で割れます。

第二に、どちらも根拠は推測です。

第三に、議論を重ねても、材料が増えません。

第四に、そこで一度試します。

第五に、事実が出れば、議論は終わります。

第六に、決めるためではなく、確かめるために試します。

第七に、その旨も理事会で合意します。

慎重な人も、試すことには賛成しやすいものです。

本格的に始めるかは、後の判断だからです。

膠着を解く道具にも、なります。

新しい事業を小さく試すまとめ

新しい事業は、一度だけ試してから判断してください。

大きく始めるほど、引き返せなくなります。

一度やってみると、机上では分からないことが大量に分かります。

会議で決まらない議題は、試してみましょう。答えは現場にあります。

案内には試行である旨を書き、続けると約束しないでください。

確かめたい点を先に決め、測り方も決めます。

準備の時間、費用、参加人数を記録します。感覚で判断しないためです。

やめる基準を、始める前に決めて理事会で合意しておきましょう。

始めてしまうと続けたくなります。冷静なうちに線を引くことです。

続けない判断は失敗ではありません。試したから分かったことです。

会議で賛否が割れて止まったら、決めるためでなく確かめるために試します。

言い出した人を担当にし、2人か3人の組にして理事を一人つけます。

試す前に、同じことをしている団体を見学させてもらいましょう。

続けるかやめるかの二択にせず、回数や対象を絞る道も探しましょう。

よくある質問

Q. なぜ小さく試す?

A. 大きく始めるほど引き返せなくなります。人が来ない、手間が想定と違う、費用が超える。一度始めると期待が生まれ、やめにくくなります。

Q. どこまで小さくする?

A. 一度だけ、規模も期間も費用も限ります。備品は借り、会場は安い場所を使い、印刷も最小限に。試す段階で大きく使うと、その額が判断を歪めます。

Q. 試行だと伝えるべき?

A. 案内に書いてください。今回限りの可能性、続けるかは後で判断することも伝えます。期待を作りすぎず、続けられなかったときに困りません。

Q. 何を確かめる?

A. 需要、対象の合致、手間の量、費用、担い手の余力、満足度です。それぞれの測り方も先に決めてください。決まっていないと、感想で終わります。

Q. やめる基準は?

A. 始める前に決めて、理事会で合意しておきます。参加が何人未満なら見送る、といった形です。始めてしまうと続けたくなるため、冷静なうちに線を引きます。

Q. 続けないのは失敗?

A. 違います。試したからこそ分かったことです。記録を残し、なぜ続けないかも書いてください。数年後に状況が変わったとき、その記録が役に立ちます。

Q. 続けると決めたら?

A. 規模、回数、担当、財源を決めます。定款に書いていない事業なら追加を検討し、事業計画に入れて総会にかけてください。手続きも忘れないでください。

Q. 誰に任せる?

A. 言い出した人を担当にし、2人か3人の組にして理事を一人つけます。試す事業は規模が小さく失敗の影響も限られるため、新しい人に任せやすいものです。

Q. 試す前にできることは?

A. 同じことをしている団体を見学させてもらってください。うまくいかなかった点や必要な手間も聞けます。試す前の1日が、後の何か月かを節約します。

Q. 会議で賛否が割れて決まらない

A. 議論を重ねても材料は増えません。決めるためではなく確かめるために一度試してください。慎重な人も、試すことには賛成しやすいものです。

Q. 毎年やるべき?

A. 毎年一つは新しいことを試すと、団体が古くなりません。小さくて構いません。試せる余地があると、若い人も残ります。文化として根づかせましょう。

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