NPO法人には、視察や取材の申し込みが来ることがあります。
他団体、学校、行政、報道などです。
知ってもらう機会である一方、負担にもなります。
この記事では、受けるときの要点を解説します。
どんな申し込みが来るか
申し込みの種類は、いくつかあります。
第一に、他団体からの視察です。
第二に、学校や大学の見学です。
第三に、行政の担当課の訪問です。
第四に、報道からの取材です。
第五に、研究のための調査です。
第六に、企業からの見学もあります。
それぞれ、目的も公開の範囲も違います。
まとめて考えないでください。
個別に、判断します。
受ける前に確認すること
返事をする前に、聞くことがあります。
第一に、目的です。
何のために見たいのかです。
第二に、公開の範囲です。
内部の資料か、外に出るのかです。
第三に、人数と時間です。
第四に、撮影の有無です。
第五に、当日の進め方です。
第六に、事前に原稿を確認できるかです。
書面で、やり取りを残しましょう。
口頭の了解は、後で食い違います。
| 申し込み元 | 主な目的 | 特に確認すること |
|---|---|---|
| 他団体 | 運営の参考 | 公開の範囲・人数 |
| 学校・大学 | 学習・研究 | 成果物の扱い・期間 |
| 行政 | 制度の検討 | 記録の扱い |
| 報道 | 記事や番組 | 掲載の範囲・原稿の確認 |
| 企業 | 連携の検討 | 目的・その後の関係 |
| 個人 | さまざま | 身元と目的の確認 |
利用している人を守る
いちばん大切な原則です。
第一に、本人の同意が前提です。
第二に、断る自由を必ず伝えます。
第三に、断っても不利益がないと伝えます。
第四に、顔と声を記録させない選択も認めます。
第五に、当日いない形も選べるようにします。
第六に、断った人が分かる形にしないでください。
受ける側の団体が、線を引く必要があります。
相手に、判断を委ねないでください。
守ることを、最優先にします。
- 目的を書面で確認したか
- 公開の範囲を確認したか
- 人数と時間を確認したか
- 撮影の有無と範囲
- 利用している人の同意を得たか
- 断る自由を伝えたか
- 当日の案内役を決めたか
- 見せる範囲を決めたか
- 原稿を確認できるか
- 記録を残す担当
- 断る場合の伝え方を用意したか
見せる範囲を決める
すべてを見せる必要は、ありません。
第一に、見せる場所を決めます。
第二に、入らない場所も決めます。
第三に、当日の流れを組みます。
第四に、案内役を決めます。
第五に、活動を止めない形にします。
見学のために、現場が乱れては本末転倒です。
第六に、質問の時間を別に取ります。
見ながら質問されると、現場が対応できません。
説明の時間と、見る時間を分けましょう。
断ってもよい
受けない判断も、正しい選択です。
第一に、利用している人の同意が得られない場合です。
第二に、目的がはっきりしない場合です。
第三に、人数が多すぎる場合です。
第四に、時期が合わない場合です。
第五に、対応する人がいない場合です。
第六に、負担に見合わない場合です。
断るときは、理由を伝えます。
別の日や、別の形を提案する方法もあります。
資料を送るだけ、という対応もあります。
報道の取材を受けるとき
報道の場合は、特に慎重にします。
第一に、掲載や放送の範囲を確認します。
第二に、いつ出るかを聞きます。
第三に、原稿や内容を事前に確認できるか聞きます。
確約されない場合も、あります。
第四に、話す人を決めます。
第五に、話す範囲も決めておきます。
第六に、答えられないことは答えません。
第七に、個人が特定される情報は出しません。
出てしまってからでは、戻せません。
慎重すぎるくらいで、ちょうどよい場面です。
話す内容を準備する
当日、うまく伝えるための準備です。
第一に、団体の説明を3分にまとめます。
第二に、活動の数字を用意します。
第三に、伝えたいことを3つに絞ります。
第四に、聞かれそうな質問に答えを用意します。
第五に、資料を渡せるようにします。
団体案内の紙が、ここでも役に立ちます。
第六に、話す人を一人に絞ります。
複数が別のことを言うと、伝わりません。
準備した分だけ、正確に届きます。
受けたことの効果
受け入れには、良い面もあります。
第一に、団体を知ってもらえます。
第二に、会員や支援につながる場合があります。
第三に、他団体との関係ができます。
第四に、行政に課題を伝える機会になります。
第五に、関わる人の自信にもなります。
第六に、自分たちの活動を言葉にする機会です。
説明することで、整理が進みます。
負担だけと考えず、機会としても見ましょう。
ただし、優先するのは日常の活動です。
学生や研究の受け入れ
学習や研究の場合は、別の配慮が要ります。
第一に、期間が長くなる場合があります。
第二に、成果物の扱いを決めます。
論文や、報告書です。
第三に、団体名を出すかを確認します。
第四に、事前に読ませてもらえるか聞きます。
第五に、利用している人への配慮を伝えます。
第六に、終わった後に結果を共有してもらいます。
受けたのに、その後何も来ない例があります。
最初に、約束しておきましょう。
謝礼と費用
お金の話も、先に確認します。
第一に、対応にかかる時間があります。
第二に、資料の費用もかかります。
第三に、謝礼の有無を聞きます。
第四に、求めてよい場面もあります。
継続的な受け入れや、講師として話す場合です。
第五に、無償が当然ではありません。
第六に、団体としての方針を決めておきます。
毎回判断すると、対応がばらつきます。
受け入れの規程に、書いておく方法もあります。
会計や税務の取扱いは、専門家に確認してください。
終わった後の対応
当日で、終わりではありません。
第一に、記録を残します。
第二に、何を見せ、何を話したかを書きます。
第三に、掲載や公開を確認します。
第四に、出たものを保管します。
第五に、利用している人にも結果を伝えます。
第六に、関わった人にも共有します。
第七に、次に生かす点をまとめます。
受け入れの経験も、団体の財産になります。
記録がないと、毎回ゼロから対応します。
当日の役割を決める
受け入れの当日も、準備が要ります。
第一に、案内役を決めます。
第二に、説明する人を決めます。
第三に、現場を続ける人を分けます。
第四に、記録する人も決めます。
第五に、利用している人に付く人を決めます。
困ったときに、間に入るためです。
第六に、時間の管理も担当を置きます。
全員で対応すると、活動が止まります。
役割を紙に書いて、始まる前に共有しましょう。
資料を用意しておく
毎回作るのは、負担になります。
第一に、団体案内の紙を常備します。
第二に、活動の数字をまとめた一枚を作ります。
第三に、写真も何枚か用意します。
許可を得たものに、限ります。
第四に、よくある質問への答えも作ります。
第五に、渡してよい資料と、渡さない資料を分けます。
第六に、年に一度、内容を更新します。
型があれば、受け入れの負担が大きく減ります。
一度作れば、何度でも使えます。
こちらから声をかける
待つだけでなく、こちらから働きかける道もあります。
第一に、報道機関に情報を送る方法があります。
催しや、節目の時期です。
第二に、行政の広報紙に載せてもらいます。
第三に、中間支援組織の発信を使います。
第四に、他団体の集まりで話す機会をもらいます。
第五に、送るときは短くまとめます。
何を、いつ、どこで、誰に向けてです。
第六に、写真も一緒に送ります。
取り上げるかどうかは、相手が決めます。
断られても、次の機会があります。
視察と取材を受けるときのまとめ
受ける前に、目的と公開の範囲を書面で確認してください。
申し込み元によって、目的も公開の範囲も違います。個別に判断します。
いちばん守るべきは、利用している人です。
本人の同意を前提とし、断る自由と不利益がないことを必ず伝えます。
顔と声を記録させない選択も、当日いない形も認めましょう。
断った人が分かる形にしないでください。
すべてを見せる必要はありません。見せる場所と入らない場所を決めます。
説明の時間と見る時間を分け、現場を止めない形にします。
受けない判断も正しい選択です。資料を送るだけの対応もあります。
報道の取材では、個人が特定される情報を出さないでください。
待つだけでなく、催しや節目にこちらから情報を送る道もあります。
当日は案内役・説明する人・現場を続ける人を分け、役割を紙で共有します。
団体案内と数字の一枚を常備すると、受け入れの負担が大きく減ります。
終わったら記録を残し、利用している人にも結果を伝えましょう。
よくある質問
A. 目的、公開の範囲、人数と時間、撮影の有無、当日の進め方、事前に原稿を確認できるかです。書面でやり取りを残してください。口頭の了解は後で食い違います。
A. 本人の同意が前提です。断る自由と、断っても不利益がないことを必ず伝えます。顔と声を記録させない選択も、当日いない形も認め、断った人が分かる形にしないでください。
A. その必要はありません。見せる場所と入らない場所を決め、当日の流れを組みます。説明の時間と見る時間を分け、現場を止めない形にしてください。
A. 正しい選択です。同意が得られない、目的がはっきりしない、人数が多すぎる、時期が合わない、対応する人がいない場合は断ってください。資料を送るだけの対応もあります。
A. 掲載や放送の範囲、時期、原稿を確認できるかを聞きます。話す人と範囲を決め、答えられないことは答えません。個人が特定される情報は出さないでください。
A. 無償が当然ではありません。継続的な受け入れや、講師として話す場合は求めてよい場面があります。団体としての方針を決め、毎回の判断がばらつかないようにしましょう。
A. 何を見せ何を話したかを記録し、掲載や公開を確認して保管します。利用している人と関わった人にも結果を伝えてください。記録がないと、毎回ゼロから対応することになります。
A. 案内役、説明する人、現場を続ける人、記録する人、利用している人に付く人を分けます。全員で対応すると活動が止まります。役割を紙に書いて共有してください。
A. 団体案内の紙、活動の数字をまとめた一枚、許可を得た写真、よくある質問への答えを常備してください。渡してよい資料と渡さない資料を分け、年に一度更新します。
A. 催しや節目の時期に、報道機関へ情報を送る方法があります。行政の広報紙、中間支援組織の発信も使えます。何を・いつ・どこで・誰に向けてを短くまとめ、写真も添えましょう。
A. 期間が長くなる場合があります。成果物の扱い、団体名を出すか、事前に読ませてもらえるかを決めてください。終わった後に結果を共有してもらう約束も、最初にしておきましょう。
本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。
- 税務の取扱いは、収入の性質や事業の実態によって結論が変わります。具体的な判定や税額の計算については、税理士または所轄の税務署へご確認ください。
📖 参考にした公的機関の情報


