NPO法人と他団体の連携|合併以外の組み方

一般社団法人法
他の団体と組みたい。合併しなくても、できることは多くあります。

NPO法人が他団体と組む方法は、合併だけではありません

共催、協定、ネットワークへの参加など、いくつもあります。

それぞれ、負担も効果も違います。

この記事では、連携の形と進め方を解説します。

POINT 結論:他団体との連携は、共催・業務の委託・協定・ネットワークへの参加といった形があります。合併は最も重い選択で、まず軽い形から試すのが現実的です。どの形でも、役割と費用と成果物の扱いを文書にしておいてください。

連携の形はいくつもある

他団体と組む方法は、一つではありません。

第一が、単発の共催です。

一つの催しを、一緒に行います。

第二が、業務の一部を委託し合う形です。

第三が、協定を結んで継続的に協力する形です。

第四が、ネットワークや協議会への参加です。

複数の団体が、集まる仕組みです。

第五が、合併です。

法人格そのものを、一つにします。

負担の軽い順に、試していきましょう。

負担 向いている場面
単発の共催 軽い まず一緒にやってみたい
業務の委託 相手の専門性を借りたい
協定 継続的に協力したい
ネットワーク参加 軽い〜中 情報と人脈を得たい
合併 重い 組織を一つにする必要がある

まず共催から始める

いきなり深い関係を、結ぶ必要はありません。

単発の催しを、一緒に行うところから始めます。

相手の進め方や、考え方が分かります。

合わないと感じたら、そこで終われます。

一度組んでうまくいけば、次につながります。

準備の段階で、多くのことが見えます。

連絡の速さ、約束を守るか、記録を残すかです。

長く組む相手かどうかは、そこで判断できます。

小さく試す姿勢が、いちばん安全です。

役割分担を文書にする

どの形でも、文書は必要です。

第一に、それぞれが何をするかを書きます。

第二に、費用の分担を決めます。

第三に、収入があればその帰属を決めます。

第四に、事故が起きたときの責任を決めます。

第五に、成果物の権利の扱いを決めます。

写真、資料、記録などです。

第六に、名前の出し方を決めます。

主催、共催、協力で意味が違います。

口約束のまま進めると、必ずもめます。

連携の前に決めておくこと

  • それぞれの役割
  • 費用の分担
  • 収入があった場合の帰属
  • 事故が起きたときの責任
  • 成果物と写真の権利
  • 名前の出し方(主催・共催・協力)
  • 広報の分担と内容の確認
  • 個人情報の扱い
  • 担当者と連絡の頻度
  • 実施の記録を誰が残すか

主催・共催・協力の違い

名前の出し方には、意味の違いがあります。

主催は、責任を持って実施する立場です。

共催は、複数の団体が対等に主催する形です。

協力は、一部を手伝う立場です。

後援は、名義を貸す形で実施には関わりません。

この違いを、あらかじめ確認しましょう。

責任の重さが、変わるためです。

チラシに載せる順番も、決めておきます。

相手の団体名を、正確に書いてください。

略称や旧名称を使うと、失礼になります。

協定を結ぶ場合

継続的に協力するなら、協定という形もあります。

包括連携協定などと、呼ばれます。

文書を交わし、関係を公にします。

第一に、目的を書きます。

第二に、協力する分野を書きます。

第三に、期間を書きます。

第四に、見直しや解約の方法を書きます。

第五に、それぞれの窓口を決めます。

協定だけで、何かが動くわけではありません。

具体的な事業を、あわせて決めましょう。

ネットワークに参加する

複数の団体が集まる仕組みも、あります。

分野ごとの協議会や、地域の連絡会です。

参加すると、情報が入ってきます。

他団体との、つながりもできます。

行政への働きかけを、共同で行う場合もあります。

一団体では届かない声が、届きます。

一方、会費や、会合への出席の負担もあります。

得られるものと、負担を比べましょう。

参加するだけで発言しないなら、効果は限られます。

合併という選択

合併は、法人格を一つにする手続きです。

NPO法人どうしでのみ、可能です。

総会の議決と、所轄庁の認証が必要になります。

債権者への手続きも、生じます。

数か月から、それ以上かかります。

会員も、財産も、事業も一つになります。

文化の違いが、いちばんの壁になります。

手続きより、人の合意に時間がかかります。

簡単に選ぶ道では、ありません。

まず軽い形で、相性を確かめましょう。

相手を見極める

連携する相手は、慎重に選びます。

第一に、目的が近いかを見ます。

第二に、活動の実績を見ます。

第三に、情報公開の状況を見ます。

事業報告書等が、公開されているかです。

第四に、連絡の取りやすさを見ます。

第五に、周囲の評判を聞きます。

中間支援組織に、相談する方法もあります。

一緒に組めば、こちらの信用にも関わります。

断る勇気も、必要です。

連携がうまくいかないとき

思ったように進まないことも、あります。

第一に、原因を確かめます。

認識のずれか、体制の問題かです。

第二に、話し合いの場を持ちます。

第三に、役割を見直します。

第四に、それでも合わなければ、終わらせます。

無理に続けると、双方が疲弊します。

終わるときも、丁寧に伝えましょう。

地域は、狭いものです。

関係を悪くしない終わり方が、大切です。

連携の効果を測る

連携そのものが、目的ではありません。

課題が解決されることが、目的です。

始める前に、何を期待するかを決めましょう。

一団体ではできない規模の事業なのか。

相手の専門性を借りたいのか。

新しい人に届けたいのか。

終わったあとに、達成できたかを確かめます。

達成できていないなら、形を変えます。

仲が良いだけの関係を、続けないでください。

限られた時間を、何に使うかの判断です。

相手の負担も考える

連携は、相手にも負担を生みます。

会議の時間、資料の作成、当日の人員です。

こちらの都合だけで、持ちかけないでください。

第一に、相手にとっての利点を示します。

第二に、負担の見込みを正直に伝えます。

第三に、こちらが担う部分を明確にします。

第四に、断りやすい形で持ちかけます。

無理に引き受けさせると、次がありません。

相手の団体も、限られた資源で動いています。

対等な関係を、意識してください。

小さな団体との連携

相手が任意団体や、小さな団体の場合もあります。

事務の体制が、整っていないことがあります。

契約書を交わす習慣が、ない場合もあります。

その場合も、覚書の形で残しましょう。

難しい文言にする必要は、ありません。

役割と費用を、箇条書きにするだけで足ります。

相手を疑うためでは、ありません。

あとで困らないためだと、伝えます。

請求や支払いの方法も、決めておきます。

手続きの負担を、こちらで引き受ける形もあります。

人の交流という連携

事業だけが、連携ではありません。

人の行き来も、有効な形です。

第一に、互いの活動を見学し合います。

第二に、研修を一緒に受けます。

第三に、担当者どうしの情報交換の場を作ります。

第四に、困ったときに相談し合える関係を作ります。

第五に、人手が足りないときに助け合います。

文書も費用も、ほとんど要りません。

それでいて、得られるものは大きいものです。

まずここから始める団体も、多くあります。

連携を続ける仕組み

一度組んだ関係を、続けるには工夫が要ります。

第一に、担当者を決めます。

第二に、定期的に連絡する機会を作ります。

年に一度でも、かまいません。

第三に、実施の記録を双方で残します。

第四に、担当が代わるときに引き継ぎます。

個人の関係だけだと、途切れます。

第五に、活動報告を送り合います。

相手の動きが分かれば、次の話も出てきます。

関係は、放っておくと消えていきます。

競合ではなく分担

同じ分野の団体を、競合と見る場面があります。

会員も助成金も、限られているためです。

しかし、課題のほうがはるかに大きいものです。

一団体で、解決できる規模ではありません。

分担すると考えたほうが、現実に合います。

対象や地域を、分ける形もあります。

得意な部分を、それぞれが担う形もあります。

利用者を紹介し合えば、双方の役に立ちます。

囲い込もうとすると、届かない人が残ります。

目的に立ち返って、判断しましょう。

連携の記録を残す

連携した実績は、記録に残しましょう。

どの団体と、いつ、何をしたかです。

助成金の申請で、体制の裏づけになります。

行政との協働の相談でも、材料になります。

活動報告にも、書けます。

相手の団体名は、正確に書いてください。

掲載してよいかも、確認します。

写真を使う場合は、双方の許可が要ります。

記録がないと、実績として示せません。

実施のたびに、残す習慣をつけましょう。

企業との連携

相手は、NPO法人だけとは限りません。

地域の企業と、組む場面もあります。

第一に、社会貢献の窓口を探します。

第二に、こちらの活動を具体的に説明します。

第三に、何を頼みたいかを示します。

資金、場所、人手、物品など、いくつもあります。

第四に、企業側の利点も考えます。

社員が参加する機会になる場合もあります。

第五に、成果を報告します。

継続するかは、その報告で決まります。

他団体との連携のまとめ

連携の形は、共催・委託・協定・ネットワーク・合併とあります。

負担の軽い順に、試していきましょう。

まず単発の共催で、相手の進め方を知ることができます。

どの形でも、役割・費用・責任・成果物の扱いを文書にします。

主催・共催・協力・後援は、責任の重さが違います。

合併は最も重い選択で、人の合意に時間がかかります。

相手の目的、実績、情報公開の状況を見て選んでください。

仲が良いだけの関係を、続けないことも大切です。

相手にも負担が生じるため、断りやすい形で持ちかけましょう。

相手が小さな団体でも、覚書の形で役割と費用を残します。

事業だけでなく、人の交流という軽い連携も有効です。

担当者を決めて定期的に連絡しないと、関係は消えていきます。

同じ分野の団体は競合ではなく、分担する相手と考えてください。

連携した実績は記録に残し、助成金や協働の材料にしましょう。

相手の団体名は正確に書き、掲載の可否も確認してください。

相手はNPO法人に限らず、地域の企業と組む形もあります。

企業と組むなら、相手側の利点と成果の報告まで考えましょう。

よくある質問

Q. 連携の形にはどんなものがある?

A. 単発の共催、業務の委託、協定、ネットワークへの参加、合併です。負担が軽い順に試すのが現実的で、いきなり深い関係を結ぶ必要はありません。

Q. 最初は何から始める?

A. 単発の共催です。準備の段階で、相手の連絡の速さ、約束を守るか、記録を残すかが分かります。合わないと感じたら、そこで終われます。人の交流という、さらに軽い形もあります。

Q. 文書は必要?

A. 必要です。役割、費用の分担、収入の帰属、事故時の責任、成果物と写真の権利、名前の出し方を決めてください。口約束のままだと必ずもめます。

Q. 主催と共催の違いは?

A. 主催は責任を持って実施する立場、共催は複数の団体が対等に主催する形です。協力は一部を手伝う立場、後援は名義を貸す形で実施には関わりません。

Q. 合併は簡単にできる?

A. できません。NPO法人どうしでのみ可能で、総会の議決と所轄庁の認証、債権者への手続きが要ります。手続きより、文化の違いによる人の合意に時間がかかります。

Q. うまくいかない場合は?

A. 原因を確かめ、話し合いの場を持ち、役割を見直します。それでも合わなければ、丁寧に終わらせてください。地域は狭いため、関係を悪くしない終わり方が大切です。

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