NPO法人の担い手の高齢化と世代交代|任せることが対策

一般社団法人法
気づいたら、全員が10歳ずつ年を取っていた。よくある話です。

NPO法人の多くが、担い手の高齢化に直面しています。

設立から10年、20年と経つうちに起こります。

気づいたときには、次の世代がいません。

この記事では、高齢化への向き合い方を解説します。

POINT 結論:若い人が入らないのは、募集の問題ではなく、任せていないことが原因です。会議の時間帯、決め方、関わり方の選択肢を変えないと、世代は入れ替わりません。まず役員の年齢構成を数えて、現状を直視してください。

まず数えてみる

対策の前に、現状を数字にします。

第一に、役員の年齢構成を数えます。

第二に、会員の年齢構成も数えます。

第三に、活動に来る人の年齢も見ます。

第四に、5年前と比べます。

第五に、5年後を想像します。

同じ人が、5歳ずつ年を取っているはずです。

第六に、この数字を理事会で共有します。

感覚では、危機感が伝わりません。

数字は、議論を早く進めます。

高齢化で起こること

放置すると、何が起こるでしょうか。

第一に、活動の量が減ります。

第二に、担える役割が限られます。

第三に、急な欠員が出やすくなります。

第四に、新しい手段を取り入れにくくなります。

第五に、対象とする人と年代が離れます。

第六に、いずれ解散を考える時が来ます。

悪いことばかりでは、ありません。

経験と、地域での信用は大きな力です。

問題は、それを引き継ぐ人がいないことです。

入らない理由 実際の壁 変えられること
時間が合わない 平日の昼の会議 夜・週末・接続を使う
負担が読めない 何をどれだけか不明 時間を数字で示す
決められない 長年の役員で決まる 判断を任せる場を作る
場になじめない 内輪の会話・略語 説明を添える
続けられない 一度入ると抜けにくい 期間を区切る形を作る
そもそも知らない 広報が同じ層に届く 経路を変える

募集の問題ではない

よくある誤解を、先に外します。

若い人が入らないのは、募集不足ではありません。

第一に、入っても続かないのが実態です。

第二に、意見が通らないためです。

第三に、決めるのは長年の役員だからです。

第四に、任される範囲が狭いためです。

第五に、お客さん扱いされるためです。

手伝いだけを頼まれる状態です。

募集を増やしても、同じことが繰り返されます。

受け入れる側を、変える必要があります。

任せることが最大の対策

いちばん効くのが、任せることです。

第一に、事業を一つ丸ごと任せます。

手伝いではなく、担当としてです。

第二に、判断できる範囲を決めます。

第三に、失敗しても責めません。

第四に、口を出しすぎないようにします。

見守るほうが、難しい作業です。

第五に、結果を認めます。

第六に、次はもっと大きく任せます。

任された経験が、当事者意識を作ります。

手伝いのままでは、離れていきます。

世代交代のために見直すこと

  • 役員と会員の年齢構成を数えたか
  • 会議の時間帯
  • 会議の長さ
  • 接続での参加ができるか
  • 任せている事業があるか
  • 判断を委ねる範囲を決めているか
  • 内輪の会話や略語を使っていないか
  • 関わり方に選択肢があるか
  • 期間を区切った関わりを認めているか
  • 役員の任期と改選の見通し

会議の時間帯を変える

現実的で、すぐできる対策です。

第一に、平日の昼は働く人が来られません。

第二に、夜か週末に移します。

第三に、接続での参加も認めます。

第四に、会議を短くします。

2時間を超えると、出席が減ります。

第五に、終わりの時間を守ります。

第六に、日程を早く知らせます。

既存の役員には、不便になるかもしれません。

それでも、変えないと入りません。

どちらを取るかの、判断です。

関わり方の選択肢を作る

全員に同じ関わり方を求めないでください。

第一に、月に一度だけの関わりを認めます。

第二に、特定の事業だけの関わりも認めます。

第三に、期間を区切った関わりも認めます。

1年だけ、という形です。

第四に、遠方からの関わりも認めます。

第五に、技術や事務だけの関わりもあります。

第六に、休む期間があってもよいとします。

入口が一つだと、そこに合う人しか入りません。

選択肢の数が、多様さを決めます。

若い人だけが答えではない

一方で、視野を狭めないでください。

第一に、退職した世代も新しい担い手です。

時間と経験を、持っています。

第二に、子育てが一段落した人もいます。

第三に、学生も期間限定で関わります。

第四に、働きながら関わる人もいます。

第五に、当事者やその家族も担い手です。

第六に、他団体からの移動もあります。

若い人という言葉に、こだわりすぎないことです。

必要なのは、続けられる体制です。

経験を残す

高齢化には、良い面もあります。

積み重ねた経験と、地域での信用です。

第一に、それを記録に残します。

第二に、なぜそうしているかを書きます。

手順だけでなく、理由です。

第三に、地域の経緯を残します。

誰と、どう関わってきたかです。

第四に、失敗の記録も残します。

第五に、聞き取りの形で残す方法もあります。

第六に、周年の機会にまとめます。

頭の中にあるうちに、外に出しましょう。

決め方を変える

任せるには、決め方も変える必要があります。

第一に、すべてを理事会で決めないでください。

第二に、担当が決められる範囲を作ります。

第三に、額や内容で線を引きます。

第四に、規程に書いておきます。

第五に、決めたことを尊重します。

後から覆すと、次から相談されません。

第六に、結果の報告だけを受けます。

権限がない役割は、責任も持てません。

任せるとは、決めさせることです。

無理に続けない選択

担い手がいないまま、続ける選択もあります。

一方で、別の道もあります。

第一に、事業を縮小します。

第二に、他団体に事業を引き継ぎます。

第三に、合併という方法もあります。

第四に、休眠という形もあります。

第五に、解散という判断もあります。

無理に続けて、誰かが倒れるより健全です。

第六に、利用している人への影響を必ず考えます。

引き継ぎ先を探すことも、責任の一つです。

早く判断するほど、選べる道が多くなります。

日頃からの積み重ね

世代交代は、急にはできません。

第一に、毎年少しずつ任せます。

第二に、新しい人を毎年迎えます。

第三に、役員の任期を守ります。

第四に、同じ人が長く務めすぎないようにします。

第五に、記録と手順を残し続けます。

第六に、外とのつながりを作り続けます。

危機になってから動くのでは、間に合いません。

5年後を見て、今から少しずつです。

毎年の小さな交代が、団体を長生きさせます。

入ってきた人が離れる場面

入った人が離れるのには、瞬間があります。

第一に、提案を否定されたときです。

前にやって駄目だった、と返される場面です。

第二に、決定に関われないと気づいたときです。

第三に、雑用だけを続けたときです。

第四に、名前を覚えてもらえないときです。

第五に、内輪の話についていけないときです。

第六に、負担が予告なく増えたときです。

いずれも、悪意なく起きます。

慣れた側は、気づきません。

離れる前に、聞ける関係を作りましょう。

外の力を借りる

内側だけで、解決しない場合もあります。

第一に、中間支援組織に相談します。

同じ悩みの団体を、多く見ています。

第二に、他団体の事例を聞きます。

第三に、研修に複数人で参加します。

第四に、外部の人に会議を見てもらう方法もあります。

内側では見えない癖が、分かります。

第五に、大学や学校と組む道もあります。

第六に、行政の担当課にも相談できます。

一団体で抱え込まないでください。

高齢化は、多くの団体に共通する課題です。

会員も高齢化する

役員だけでなく、会員も年を取ります。

第一に、総会に出られる人が減ります。

第二に、定足数を満たしにくくなります。

第三に、書面表決の重要さが増します。

第四に、案内を郵送で送る必要が続きます。

第五に、会費の負担も変わってきます。

第六に、名簿の更新が追いつかなくなります。

連絡が取れない会員が、増えていきます。

定期的に名簿を確かめ、退会の手続きも整えましょう。

実態と名簿がずれると、総会の運営に響きます。

引き継ぐ準備を今から

交代の日は、いつか必ず来ます。

第一に、年間の手順を紙にしておきます。

第二に、書類の置き場所を一覧にします。

第三に、外部の連絡先をまとめます。

第四に、口座と鍵の管理を記録します。

第五に、電子の入り口を団体の名義にします。

第六に、毎年これを更新します。

準備があれば、誰かが辞めても止まりません。

逆に、準備がないと交代そのものができません。

受ける人が、怖くて引き受けられないためです。

引き継げる形が、次の人を呼びます。

担い手の高齢化のまとめ

まず、役員と会員の年齢構成を数えて現状を直視してください。

5年前と比べ、5年後を想像すると危機が見えます。

若い人が入らないのは、募集不足ではありません。

入っても意見が通らず、任される範囲が狭いことが原因です。

最大の対策は、事業を一つ丸ごと任せることです。

判断できる範囲を決め、失敗しても責めず、口を出しすぎないでください。

会議の時間帯を夜か週末に移し、接続での参加も認めます。

関わり方に選択肢を作りましょう。入口が一つだと、合う人しか入りません。

若い人にこだわりすぎず、退職した世代や当事者も担い手です。

積み重ねた経験は、手順だけでなく理由まで記録に残してください。

会員も高齢化します。定足数と名簿の実態を、定期的に確かめてください。

入った人が離れるのは、提案を否定され、決定に関われないと気づいたときです。

内側で解決しないなら、中間支援組織や他団体に相談してください。

引き継げる形(手順・置き場所・連絡先・口座と鍵)が、次の人を呼びます。

担い手がいないなら、縮小・引き継ぎ・解散も健全な選択です。

よくある質問

Q. 若い人が入らない

A. 募集不足ではありません。入っても意見が通らず、任される範囲が狭く、手伝いだけを頼まれるためです。募集を増やしても同じことが繰り返されます。

Q. 何から始める?

A. 役員と会員の年齢構成を数えることです。5年前と比べ、5年後を想像してください。感覚では危機感が伝わりませんが、数字は議論を早く進めます。

Q. いちばん効く対策は?

A. 事業を一つ丸ごと任せることです。手伝いではなく担当としてです。判断できる範囲を決め、失敗しても責めず、口を出しすぎないでください。

Q. 会議の時間を変えるべき?

A. 平日の昼は働く人が来られません。夜か週末に移し、接続での参加も認めてください。既存の役員には不便になりますが、変えないと入りません。

Q. 若い人以外は?

A. 退職した世代、子育てが一段落した人、学生、働きながら関わる人、当事者やその家族も担い手です。必要なのは若さではなく、続けられる体制です。

Q. 経験をどう残す?

A. 手順だけでなく、なぜそうしているかの理由を書いてください。地域の経緯、誰とどう関わってきたか、失敗の記録もです。頭の中にあるうちに外へ出しましょう。

Q. 担い手が見つからないときは?

A. 縮小、他団体への引き継ぎ、合併、休眠、解散という道もあります。無理に続けて誰かが倒れるより健全です。早く判断するほど、選べる道が多くなります。

Q. 入った人がすぐ辞める

A. 提案を否定されたとき、決定に関われないと気づいたとき、雑用だけを続けたとき、名前を覚えてもらえないときに離れます。いずれも悪意なく起き、慣れた側は気づきません。

Q. 内側で解決しないときは?

A. 中間支援組織に相談してください。同じ悩みの団体を多く見ています。外部の人に会議を見てもらうと、内側では気づかない癖が分かります。一団体で抱え込まないでください。

Q. 交代の準備は何をする?

A. 年間の手順、書類の置き場所、外部の連絡先、口座と鍵の管理、電子の入り口の団体名義化です。準備がないと、受ける人が怖くて引き受けられません。

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