NPO法人になると、法人としての印鑑が必要になります。
名刺や封筒の表記も、考える場面が来ます。
地味な話ですが、間違えると信用に響きます。
この記事では、印鑑と表記を解説します。
法人としての印鑑が要る場面
法人になると、印鑑を使う場面が増えます。
第一に、登記の手続きです。
第二に、金融機関での手続きです。
第三に、契約を結ぶときです。
第四に、行政への届出です。
第五に、領収の証しを出すときです。
個人の印鑑では、済みません。
設立の登記の前後に、用意しておきましょう。
作るのに、日数がかかります。
3本の使い分け
実務では、3本を使い分けます。
第一が、代表者印です。
登記や、重要な契約で使います。
第二が、銀行印です。
口座の手続きで使います。
第三が、角印です。
請求や領収の書面で使います。
日常の書類には、角印で足ります。
重要なものだけ、代表者印を使う形です。
分けることで、事故を防げます。
| 印鑑 | 主な用途 | 保管 |
|---|---|---|
| 代表者印 | 登記・重要な契約 | 厳重に・使用の記録を残す |
| 銀行印 | 口座の手続き | 通帳と別の人が持つ |
| 角印 | 請求書・領収書・案内 | 事務で使える場所 |
| ゴム印 | 住所と名称の表示 | 事務所に常備 |
| 個人の印鑑 | 役員の就任承諾書など | 本人が管理 |
代表者印の扱い
代表者印は、最も重い印鑑です。
第一に、登記の場面で使います。
第二に、重要な契約でも使います。
第三に、保管は厳重にします。
第四に、使った記録を残します。
いつ、何に、誰が使ったかです。
第五に、代表者が交代しても印鑑は法人のものです。
個人の持ち物では、ありません。
第六に、引き継ぎのときに必ず渡します。
押す前に、書面の内容を確認しましょう。
- 3本を作るか(代表者印・銀行印・角印)
- 保管する場所と、持つ人
- 使用の記録を残すか
- 押す前に誰が確認するか
- 角印を使ってよい書類の範囲
- ゴム印を作るか
- 代表者が交代したときの引き継ぎ
- 紛失したときの手順
銀行印を分ける理由
銀行印は、代表者印と分けましょう。
第一に、事故を防ぐためです。
第二に、通帳と印鑑を別の人が持ちます。
一人で両方を持つと、危険が生まれます。
第三に、疑われないための仕組みでもあります。
第四に、代表者印を金融機関に登録しないためです。
万一の紛失の影響を、限定できます。
第五に、複数の口座で使い分ける方法もあります。
小さな団体ほど、この分離が効きます。
信頼している相手だからこそ、仕組みで守ります。
角印を日常で使う
日常の書類には、角印を使います。
第一に、請求の書面です。
第二に、領収の証しです。
第三に、案内や証明の書面です。
第四に、名称の横に押す形が一般的です。
第五に、事務で使える場所に置きます。
毎回代表者に押してもらうのは、現実的ではありません。
第六に、使ってよい書類の範囲を決めます。
範囲を決めておけば、担当が判断できます。
規程に書いておくと、より確実です。
印鑑を紛失したら
紛失は、起こり得ます。
第一に、すぐ責任者に報告します。
第二に、代表者印なら法務局に相談します。
第三に、銀行印なら金融機関に連絡します。
第四に、新しい印鑑を作ります。
第五に、必要な手続きを行います。
第六に、経過を記録に残します。
隠すと、被害が広がります。
早く報告できる空気を、日頃から作りましょう。
手続きの詳細は、司法書士が取り扱う業務です。
正式な名称を使う
表記の話に移ります。
第一に、名称には「特定非営利活動法人」が含まれます。
第二に、契約や届出では正式な名称を使います。
第三に、略して書ける場面もあります。
広報物などです。
第四に、NPO法人という略し方が一般的です。
第五に、法人格の位置も決まっています。
名称の前か後ろか、登記のとおりに書きます。
第六に、揺れがないよう団体で統一します。
書類ごとに違うと、同一の団体か疑われます。
名刺に何を書くか
名刺も、対外的な顔になります。
第一に、正式な名称を書きます。
第二に、役職を書きます。
理事長、理事、事務局長などです。
第三に、氏名を書きます。
第四に、事務所の住所を書きます。
第五に、連絡先を書きます。
第六に、活動の内容を一行入れます。
団体名だけでは、何をしているか伝わりません。
裏面に、活動を簡潔に書く方法もあります。
役職の名乗り方
役職の呼び方にも、注意が要ります。
第一に、登記されるのは代表権のある理事です。
第二に、理事長や代表理事は定款の呼び方です。
第三に、定款にない役職を名乗らないでください。
第四に、事務局長などは内部の役職です。
定款や規程に、位置づけを書いておきます。
第五に、対外的にどう名乗るかを統一します。
第六に、名刺と登記が食い違わないようにします。
確認されたときに、説明できる形にしましょう。
封筒と表示
封筒や表示も、揃えておきます。
第一に、封筒に名称と住所を入れます。
第二に、事務所に表示を出します。
第三に、自宅を事務所にする場合は配慮します。
家族の同意を、確認しておきましょう。
第四に、公共施設を借りる場合は表示の可否を聞きます。
第五に、ゴム印があると封筒に押せます。
印刷した封筒より、費用が抑えられます。
第六に、名称の表記を統一します。
細かい点ですが、印象を左右します。
書面での押し方
押し方にも、慣習があります。
第一に、名称と代表者名の横に押します。
第二に、文字にわずかに重ねる形が一般的です。
第三に、複数枚なら綴じ目に押す場合があります。
第四に、訂正する場合の押し方も決まりがあります。
第五に、契約の相手方に確認します。
第六に、押した書面は控えを残します。
押す前に、内容を必ず読みましょう。
押した後では、取り消せません。
判断に迷う契約は、専門家に相談してください。
印鑑証明書が要る場面
印鑑の証明が求められる場面もあります。
第一に、登記の手続きです。
第二に、金融機関での手続きです。
第三に、契約の相手方から求められる場合です。
第四に、行政の手続きでも生じます。
第五に、法務局で取得します。
第六に、有効期間を確認します。
3か月以内など、条件がある場合があります。
必要になってから取ると、間に合わないことがあります。
余裕を持って、準備しましょう。
電子での手続き
手続きの電子化も、進んでいます。
第一に、電子の証明を使う方法があります。
第二に、申請の一部が電子で行えます。
第三に、利用には準備が必要です。
第四に、費用と手間を比べて判断します。
小さな団体では、紙のほうが早い場合もあります。
第五に、制度は変わることがあります。
最新の情報を、確認してください。
第六に、迷ったら専門家に聞きましょう。
無理に電子へ移る必要は、ありません。
作るときの費用と時間
印鑑は、作るのに日数がかかります。
第一に、注文から数日から1週間ほどです。
第二に、3本まとめて作ると費用が抑えられます。
第三に、材質によって費用が変わります。
第四に、名称が長いと彫れる大きさを確認します。
特定非営利活動法人という文字が、入ります。
第五に、登記の日程から逆算して注文します。
第六に、費用は誰が立て替えるかを決めます。
設立の準備の一覧に、入れておきましょう。
当日になって、ないと気づく団体があります。
誰が押すかを決める
押す人と、確認する人も決めます。
第一に、代表者印は代表者が押すのが原則です。
第二に、不在のときの扱いも決めておきます。
第三に、角印は事務の担当が押せる形にします。
第四に、押す前に内容を確認する人を決めます。
一人で判断させないためです。
第五に、記録の様式を作ります。
第六に、規程に書いておくと確実です。
手順があると、担当が替わっても回ります。
口頭の慣習は、引き継がれません。
表記の揺れをなくす
団体名の書き方は、揺れやすいものです。
第一に、正式な表記を一つ決めます。
第二に、記載の例を作って共有します。
第三に、旧字や記号の扱いも決めます。
第四に、ふりがなの有無も統一します。
第五に、英語の表記が必要な場合も決めておきます。
第六に、書類の様式に、あらかじめ入れておきます。
毎回打ち直すと、必ず揺れます。
登記のとおりの表記を、基準にしましょう。
契約や届出では、この基準を守ります。
印鑑と表記のまとめ
実務で使う印鑑は、代表者印・銀行印・角印の3本が基本です。
代表者印は登記や重要な契約に使い、保管を厳重にします。
使った記録を、いつ・何に・誰がの形で残しましょう。
銀行印は代表者印と分け、通帳と印鑑は別の人が持ちます。
一人で両方を持つ状態は、事故と疑いの両方を招きます。
角印は日常の書類に使い、使ってよい範囲を決めておきます。
紛失したら隠さず、すぐ報告して手続きを行ってください。
契約や届出では、「特定非営利活動法人」を含む正式な名称を使います。
定款にない役職を名乗らず、名刺と登記が食い違わないようにします。
印鑑は注文から数日から1週間かかります。登記の日程から逆算しましょう。
押す人と、押す前に内容を確認する人を決め、規程に書いておきます。
団体名は正式な表記を一つ決め、記載の例を作って共有してください。
印鑑証明書は有効期間があるため、余裕を持って準備しましょう。
よくある質問
A. 代表者印・銀行印・角印の3本が基本です。加えて、住所と名称のゴム印があると封筒などで便利です。
A. 事故を防ぎ、疑われないための仕組みです。通帳と印鑑を別の人が持ちます。代表者印を金融機関に登録しなければ、紛失の影響も限定できます。
A. 請求書、領収の証し、案内や証明の書面など日常のものです。使ってよい範囲を決めて規程に書いておくと、担当が判断できます。
A. 印鑑は法人のもので、個人の持ち物ではありません。引き継ぎのときに必ず渡してください。登記に関わる手続きは、司法書士が取り扱う業務です。
A. すぐ責任者に報告します。代表者印なら法務局、銀行印なら金融機関に連絡してください。隠すと被害が広がります。経過も記録に残しましょう。
A. 広報物などでは略せますが、契約や届出では「特定非営利活動法人」を含む正式な名称を使ってください。書類ごとに表記が違うと、同一の団体か疑われます。
A. 正式な名称、役職、氏名、事務所の住所、連絡先です。加えて活動の内容を一行入れてください。団体名だけでは何をしているか伝わりません。
A. 注文から数日から1週間ほどかかります。登記の日程から逆算して注文してください。設立の準備の一覧に入れておかないと、当日になって気づくことがあります。
A. 代表者印は代表者が押すのが原則で、不在のときの扱いも決めておきます。角印は事務の担当が押せる形にし、押す前に内容を確認する人を別に決めてください。
A. 正式な表記を一つ決め、記載の例を作って共有します。旧字や記号、ふりがなの扱いも統一し、書類の様式にあらかじめ入れておきましょう。基準は登記のとおりの表記です。
本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。
- 設立登記など登記申請の手続きは司法書士が取り扱う業務です。ご自身で法務局へ申請することもできます。
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