NPO法人の運営で、休むという発想は持ちにくいものです。
困っている人がいる、頼まれると断れない。
その積み重ねが、担い手を追い込みます。
この記事では、休みの入れ方を解説します。
休めない理由
なぜ、休めないのでしょうか。
第一に、困っている人がいるためです。
第二に、頼まれると断れないためです。
第三に、自分が休むと止まるためです。
第四に、他の人が動いているためです。
第五に、休むことに罪悪感があるためです。
第六に、無償だからこそ、断りにくい面もあります。
どれも、真面目な人ほど強く働きます。
そして、真面目な人ほど倒れます。
仕組みで、休みを作る必要があります。
倒れてから止まるほうが困る
考え方を、はっきりさせます。
第一に、休まず続けると、いつか止まります。
第二に、その止まり方は、急です。
第三に、引き継ぎの時間もありません。
第四に、利用している人が、いちばん困ります。
第五に、他の担い手にも負担が集中します。
第六に、団体そのものが揺らぎます。
計画的に休むほうが、影響は小さいのです。
休むことは、無責任ではありません。
続けるための、責任ある判断です。
| 休みの入れ方 | 期間 | 効果 |
|---|---|---|
| 活動を休む月を作る | 年1〜2か月 | 準備と振り返りの時間が生まれる |
| 個人が休む期間 | 数か月 | 離脱を防ぐ |
| 事業を1年休む | 1年 | 体制を立て直せる |
| 会議を隔月にする | 通年 | 負担が半分に |
| 行事の回数を減らす | 通年 | 質を保てる |
| 連絡を返さない時間 | 毎日 | 生活が守られる |
年間の予定に書き込む
いちばん確実な方法です。
第一に、年度の初めに決めます。
第二に、休む月を年間の予定に書きます。
第三に、そこには何も入れません。
第四に、総会で共有します。
第五に、会員にも伝えます。
第六に、案内にも書きます。
第七に、依頼が来ても、その月は断ります。
空いていると、必ず何かが入ります。
先に埋めておくことが、唯一の方法です。
後から作る休みは、作れません。
- 年間で休む月を決めたか
- 予定表に書き込んだか
- その月に何も入れない約束をしたか
- 会員と利用者に伝えたか
- 緊急時の連絡先だけは残したか
- 個人が休む場合の手順
- 休んでいる間の連絡の扱い
- 戻るときの受け入れ方
- 会議の頻度を見直したか
- 行事の回数を減らせないか
休みの間の連絡
完全に切るか、残すかの判断です。
第一に、緊急の連絡先だけは残します。
第二に、それ以外は返さない形にします。
第三に、留守の応答を用意します。
第四に、いつから再開するかを伝えます。
第五に、事前に案内しておきます。
第六に、担当を交代で置く方法もあります。
第七に、休みの月に来た連絡は記録します。
再開後に、まとめて対応します。
全部を止めなくても、大半は止められます。
止める範囲を、決めておきましょう。
個人が休む場合
団体ではなく、一人が休む場面です。
第一に、申し出やすい空気を作ります。
第二に、理由を聞かないでください。
第三に、期間だけを確認します。
第四に、役割を引き継ぎます。
第五に、名簿からは外しません。
第六に、会報や案内は送り続けます。
第七に、戻れる形にしておきます。
一度離れると戻りにくい団体が、多くあります。
休む制度があると、辞めずに済みます。
辞めるか続けるかの二択に、しないことです。
戻るときの受け入れ
休んだ人が戻る場面です。
第一に、特別扱いしないでください。
第二に、久しぶりですね、で十分です。
第三に、その間の経緯を簡潔に伝えます。
第四に、いきなり重い役割を頼みません。
第五に、軽い役割から戻ってもらいます。
第六に、無理なら、また休んでよいと伝えます。
第七に、戻った人がいることを他の人にも伝えます。
気まずさをなくすことが、いちばんの配慮です。
戻れた例が一つあると、他の人も休めます。
前例が、制度を生きたものにします。
会議と行事を減らす
通年でできる、負担の削減です。
第一に、会議を隔月にできないか考えます。
第二に、書面で足りるものは会議に出しません。
第三に、行事の回数も見直します。
第四に、年6回を年4回にするだけで、負担は3分の1減ります。
第五に、一回あたりの質は上がります。
第六に、参加する人にも余裕が生まれます。
第七に、減らすことを後退と考えないでください。
続けられる回数が、適正な回数です。
無理な回数は、いずれ0回になります。
減らして続けるほうが、総量は多くなります。
断る練習をする
休みを守るには、断る必要があります。
第一に、断る言葉を用意しておきます。
第二に、その時期は活動を休んでいます、で足ります。
第三に、理由を詳しく説明しなくて構いません。
第四に、代わりの時期を提案します。
第五に、他団体を紹介する方法もあります。
第六に、一度断っても関係は終わりません。
第七に、断れる団体のほうが、信用されます。
何でも引き受ける団体は、いずれ質が落ちます。
断ることも、責任の一部です。
練習だと思って、一度断ってみましょう。
休む前にやること
休みに入る前の準備です。
第一に、進行中の案件を整理します。
第二に、期限のあるものを片づけます。
第三に、引き継ぐ人を決めます。
第四に、連絡先と手順を共有します。
第五に、外部にも伝えます。
第六に、記録を残します。
第七に、再開の日を決めておきます。
準備なく休むと、休んだ気になれません。
気になって、結局対応してしまいます。
片づけてから、休みましょう。
休みの間にできること
完全に何もしない、とは限りません。
第一に、記録を整理します。
第二に、次年度の企画を考えます。
第三に、他団体の活動を見に行きます。
第四に、研修に参加します。
第五に、資料を読みます。
第六に、ただし義務にしないでください。
第七に、何もしない人がいても構いません。
現場が止まると、考える時間が生まれます。
その時間が、次の質を決めます。
走り続けると、振り返る余裕がなくなります。
利用している人への配慮
休む前に、必ず考える点です。
第一に、早めに伝えます。
第二に、いつからいつまでかを示します。
第三に、再開の日も伝えます。
第四に、その間の相談先を示します。
第五に、緊急の場合の連絡先も伝えます。
第六に、突然の休みは避けます。
第七に、毎年同じ時期に休むと、覚えてもらえます。
予定された休みは、困りません。
困るのは、突然止まることです。
そこを、間違えないでください。
休みを制度にする
毎年続けるための工夫です。
第一に、規程に書く方法もあります。
第二に、年間の予定表に固定します。
第三に、総会で毎年確認します。
第四に、担当が替わっても続きます。
第五に、口頭の約束は、いずれ消えます。
第六に、書いてあると、断る根拠になります。
第七に、新しく関わる人にも伝わります。
休むことが、団体の文化になります。
そうなれば、誰も罪悪感を持ちません。
仕組みが、人を守ります。
休む月の選び方
いつ休むかにも、考え方があります。
第一に、活動の少ない時期を選びます。
第二に、暑さや寒さの厳しい時期も候補です。
第三に、年末年始は休みやすい時期です。
第四に、総会の直後も区切りになります。
第五に、逆に、需要の多い時期は避けます。
第六に、他団体の行事とも重ねません。
第七に、毎年同じ時期にします。
覚えてもらえると、問い合わせも減ります。
一度決めたら、変えないほうが定着します。
団体の周期に、合わせて選びましょう。
休みを取れない団体の特徴
当てはまるか、確かめてみてください。
第一に、代表が全部を担っています。
第二に、記録が頭の中にしかありません。
第三に、担当が一人ずつしかいません。
第四に、断る基準がありません。
第五に、年間の予定がありません。
第六に、依頼を全部受けています。
第七に、会議で毎回議題が増えます。
どれも、休みがないことの結果ではありません。
原因のほうです。
仕組みを整えれば、休めるようになります。
休みが生む効果
休むと、何が起こるでしょうか。
第一に、振り返る時間が生まれます。
第二に、次の企画を考えられます。
第三に、記録を整理できます。
第四に、担い手の体力が戻ります。
第五に、家族の理解も得やすくなります。
第六に、辞める人が減ります。
第七に、長く続く団体になります。
休みは、失う時間ではありません。
取り戻す時間です。
走り続けるより、遠くまで行けます。
活動に休みを入れるまとめ
休みは、余裕があるから取るものではありません。
続けるために、先に確保するものです。
年間の予定に休む月を書き込み、そこには何も入れないでください。
空いていると、必ず何かが入ります。後から作る休みは、作れません。
倒れてから止まると、利用している人がいちばん困ります。
計画的に休むほうが、影響は小さいのです。
緊急の連絡先だけ残し、それ以外は返さない形にします。
個人が休む場合は理由を聞かず、名簿からも外さないでください。
戻る人を特別扱いせず、軽い役割から戻ってもらいます。
会議を隔月に、行事を年6回から4回に。減らして続けるほうが総量は多くなります。
休む月は活動の少ない時期を選び、毎年同じ時期にすると覚えてもらえます。
休めない原因は、代表への集中・記録の属人化・断る基準のなさにあります。
休みは失う時間ではなく、取り戻す時間です。走り続けるより遠くまで行けます。
断る言葉を用意しましょう。断れる団体のほうが、信用されます。
よくある質問
A. 困るのは、突然止まることです。予定された休みは、早めに伝えて再開の日と相談先を示せば困りません。倒れてから止まるほうが、はるかに影響が大きくなります。
A. 年度の初めに休む月を決め、年間の予定に書き込み、そこには何も入れないことです。空いていると必ず何かが入ります。後から作る休みは、作れません。
A. 緊急の連絡先だけ残し、それ以外は返さない形にします。留守の応答で再開の日を伝え、事前にも案内しておきましょう。来た連絡は記録し、再開後にまとめて対応します。
A. 理由を聞かず、期間だけ確認してください。役割を引き継ぎ、名簿からは外さず、会報も送り続けます。辞めるか続けるかの二択にしないことです。
A. 特別扱いせず、久しぶりですね、で十分です。経緯を簡潔に伝え、軽い役割から戻ってもらいます。戻れた例が一つあると、他の人も休めるようになります。
A. 違います。続けられる回数が、適正な回数です。無理な回数は、いずれ0回になります。減らして続けるほうが、長い目で見た総量は多くなります。
A. 断る言葉を用意しておきましょう。その時期は活動を休んでいます、で足ります。理由を詳しく説明しなくて構いません。断れる団体のほうが、信用されます。
A. 活動の少ない時期、暑さや寒さの厳しい時期、年末年始、総会の直後が候補です。需要の多い時期は避け、毎年同じ時期にすると覚えてもらえます。
A. 代表への集中、記録が頭の中だけ、担当が一人ずつ、断る基準がない、年間の予定がない。これらは休みがない結果ではなく原因です。仕組みを整えれば休めます。
A. 振り返る時間が生まれ、次の企画を考えられ、記録を整理でき、担い手の体力が戻ります。辞める人も減ります。休みは失う時間ではなく、取り戻す時間です。
📖 参考にした公的機関の情報


