NPO法人の運営でも、オンラインの道具が使えます。
会議、申込の受付、資料の共有、決済などです。
ただし、何でも導入すればよいわけではありません。
この記事では、使いどころと注意点を解説します。
何が楽になるか
オンラインで、楽になる部分は決まっています。
第一に、移動の時間です。
会議のたびの往復が、なくなります。
第二に、資料の配布です。
印刷と郵送の費用が、下がります。
第三に、申込の受付です。
電話の対応が、大きく減ります。
第四に、書類の共有です。
個人の端末にしかない状態を、なくせます。
第五に、記録の保存です。
会議での使い方
接続での会議は、出席率を上げます。
遠方の役員も、参加できます。
移動の時間がないため、短時間でも開けます。
30分だけの打ち合わせも、現実的になります。
ただし、議論は浅くなりやすいものです。
発言が重なると、聞き取りにくくなります。
進行役が、指名しながら進めましょう。
資料は、事前に配っておきます。
年に一度は、対面で集まる形も残しましょう。
併用が、現実的な落としどころです。
| 場面 | 使える道具 | 注意点 |
|---|---|---|
| 会議 | 接続の会議の仕組み | 定款の定めを確認 |
| 総会 | 同上+書面表決 | 出席の扱いは定款による |
| 申込の受付 | 入力の様式 | 個人情報の保管先 |
| 資料の共有 | 共有の保管の場所 | アクセス権の管理 |
| 会費・寄付の受取 | 電子決済 | 手数料と記録 |
| 連絡 | 団体の共有の宛先 | 個人の宛先を使わない |
総会での扱いは定款による
総会をオンラインで開けるかは、定款次第です。
出席として扱えるかが、問題になります。
映像と音声のやり取りで参加する形です。
定款に定めがあれば、扱えます。
なければ、書面表決や委任状で対応します。
会場と接続を併用する形も、増えています。
この場合、双方の出席を分けて数えます。
接続が切れた人の扱いも、決めておきましょう。
議事録にも、開催の方法を書きます。
運用は、事前に理事会で確認してください。
申込を電子で受ける
申込の受付は、効果が大きい部分です。
入力の様式を作れば、電話が減ります。
一覧として、そのまま集計できます。
転記の手間も、なくなります。
無料で使える道具が、いくつもあります。
ただし、注意点もあります。
第一に、個人情報がどこに保管されるかです。
第二に、誰がその情報を見られるかです。
第三に、紙での申込も残すことです。
電子だけにすると、届かない人が出ます。
- 定款に必要な定めがあるか
- 誰が管理するか
- 費用(無料か有料か)
- 個人情報がどこに保管されるか
- アクセスできる人の範囲
- 退任した人の権限を消す手順
- 紙での代替の手段
- 使えない人への配慮
- 使い方の手順書を作るか
- 会員が何を使えるか
- 紙でしかできない書類はどれか
資料を共有の場所に置く
書類を、共有の保管の場所に置きましょう。
個人の端末にしかない状態を、なくします。
担当が代わっても、引き継げます。
事故で端末が壊れても、失われません。
ただし、アクセスの管理が要ります。
誰が見られるかを、決めておきます。
退任した人の権限は、必ず消します。
個人情報を含むものは、範囲を絞ります。
無料の仕組みでも、十分に使えます。
有料にするかは、容量と必要性で判断します。
電子決済を使う
会費や寄付を、電子で受ける方法もあります。
振込より、手軽に払えます。
少額の寄付が、受けやすくなります。
継続の課金も、設定できます。
毎年の更新の案内が、不要になります。
一方、手数料がかかります。
少額だと、割合が大きくなります。
記録の残り方も、確認しておきましょう。
会計の処理は、専門家に相談してください。
振込や現金も、残しておきます。
連絡の方法を整える
連絡の宛先も、整理しておきましょう。
第一に、団体の共有の宛先を作ります。
担当者の個人の宛先を、使わないためです。
第二に、複数人が見られる形にします。
第三に、返信の担当を決めます。
第四に、確認する頻度を決めます。
毎日見る、という取り決めが要ります。
第五に、電話も残しておきます。
電子だけでは、届かない相手がいます。
窓口は、複数あるほうが親切です。
使えない人への配慮
導入の判断で、いちばん大切な点です。
会員の中に、使えない人がいます。
高齢の方に、多く見られます。
電子だけにすると、その人が排除されます。
総会の案内が届かない事態も、起こり得ます。
招集の手続きに、不備が生じます。
紙との併用を、前提にしましょう。
希望を聞いて、分けて送る形が現実的です。
費用は増えますが、必要な費用です。
効率のために、人を切り捨てないでください。
導入しすぎない
道具を増やしすぎると、かえって混乱します。
第一に、覚えることが増えます。
第二に、情報が分散します。
どこに何があるか、分からなくなります。
第三に、担当が代わると引き継げません。
第四に、費用も積み上がります。
本当に必要なものだけ、使いましょう。
一つ入れたら、一つやめる考え方も有効です。
使い方を書いた手順書も、作っておきます。
道具より、運用の設計が大切です。
記録として残す
電子のやり取りも、記録として扱います。
議事録は、電子でも作れます。
ただし、署名や押印が必要な場合があります。
登記の添付書類になるものは、確認しましょう。
接続での会議の録画は、扱いに注意が要ります。
参加者の同意を、得てから行います。
保存の期間も、決めておきます。
電子の書類も、バックアップを取ります。
契約書など、原本が要るものもあります。
電子と紙を、使い分けてください。
担当を決めて手順を書く
道具は、入れただけでは使われません。
第一に、管理する担当を決めます。
第二に、使い方の手順書を作ります。
画面の写真を入れると、分かりやすくなります。
第三に、困ったときの相談先を書いておきます。
第四に、費用の支払いの方法を決めます。
団体名義のカードや口座を、使いましょう。
第五に、担当が代わるときの引き継ぎを決めます。
入り方が分かる人が一人だけ、という状態を避けます。
道具ごとに、この5点を決めてください。
費用と無料の線引き
無料で使える道具は、多くあります。
小さな団体なら、それで足りることがほとんどです。
有料にする判断は、次の場合です。
第一に、容量が足りなくなった場合です。
第二に、参加できる人数の上限を超える場合です。
第三に、記録の保存が必要な場合です。
第四に、個人情報の管理を強くしたい場合です。
まず無料で試し、必要になってから切り替えます。
最初から有料にすると、使わないまま費用だけ残ります。
年に一度、使っているかを点検しましょう。
広報での活用
広報の面でも、効果があります。
第一に、ウェブサイトで活動を知ってもらえます。
第二に、催しの案内を、すぐ出せます。
第三に、写真や動画で伝えられます。
第四に、遠方の人にも届きます。
第五に、費用がほとんどかかりません。
ただし、更新が止まると逆効果です。
活動も止まっているように、見えます。
続けられる頻度を、先に決めましょう。
紙の広報物とは、届く相手が違います。
接続の会議を運営する
接続での会議には、進行の工夫が要ります。
第一に、開始の少し前に接続できるようにします。
第二に、音が出ない人への対応を決めておきます。
電話でつなぐ方法も、用意しておきましょう。
第三に、発言のときだけ音を出す形にします。
第四に、資料は画面に映すだけでなく事前に配ります。
第五に、発言者を指名しながら進めます。
第六に、議事録の担当を決めます。
接続の記録では、代わりになりません。
慣れるまでは、時間を長めに取りましょう。
紙でしかできないこと
電子で置き換えられない場面も、あります。
第一に、押印や署名が必要な書類です。
第二に、登記の添付書類になるものです。
第三に、原本を保管すべき契約書です。
第四に、備え置きの義務がある書類です。
事務所に置き、閲覧に応じる必要があります。
第五に、電子を使えない相手とのやり取りです。
すべてを電子にしようとしないでください。
向いている部分だけ、置き換えます。
併用が、いちばん現実的な形です。
会員の状況を把握する
導入の前に、会員の状況を知りましょう。
第一に、電子メールを使える人の割合です。
第二に、接続での会議に参加できる人の数です。
第三に、電子決済を使える人の割合です。
調べる方法は、簡単です。
総会の案内に、一行の質問を添えるだけです。
希望する連絡の方法を、聞いておきます。
数字が分かれば、判断できます。
想像で決めると、届かない人が出ます。
一度調べれば、しばらく使えます。
オンラインの活用のまとめ
オンラインは、移動と事務の時間を大きく減らします。
会議は出席率が上がり、短時間の開催も現実的になります。
ただし総会での出席の扱いは、定款の定めによります。
申込を電子で受けると、電話と転記の手間が減ります。
資料は共有の場所に置き、退任した人の権限は消しましょう。
電子決済は手軽ですが、手数料と記録の残り方を確認します。
使えない会員がいるため、紙との併用を前提にしてください。
道具を増やしすぎず、運用の設計を優先しましょう。
道具ごとに、担当・手順書・費用・引き継ぎを決めてください。
まず無料で試し、容量や人数が足りなくなってから切り替えます。
接続の会議は、資料を事前に配り、指名しながら進めます。
押印が要る書類や備え置きの書類は、紙でしかできません。
導入の前に、会員が何を使えるかを一行の質問で調べておきましょう。
想像で決めると、届かない人が出ます。
よくある質問
A. 定款の定めによります。映像と音声のやり取りで参加する形を出席として扱えるかが問題です。定めがなければ、書面表決や委任状で対応してください。議事録にも開催の方法を書きます。
A. 出席率が上がり、短時間の開催も現実的になります。ただし議論は浅くなりやすいため、進行役が指名しながら進め、年に一度は対面も残しましょう。資料は事前に配ってください。
A. 電話の対応が減り、そのまま集計できて転記の手間もなくなります。ただし個人情報の保管先と、見られる人の範囲を確認してください。
A. 少額の寄付が受けやすくなり、継続の課金も設定できます。一方、手数料がかかり少額だと割合が大きくなります。記録の残り方も確認し、振込や現金も残しておきましょう。
A. 紙との併用を前提にしてください。電子だけにすると総会の案内が届かず、招集の手続きに不備が生じます。希望を聞いて分けて送る形が現実的で、効率のために人を切り捨てないでください。
A. いいえ。覚えることが増え、情報が分散し、担当が代わると引き継げません。本当に必要なものだけにし、使い方の手順書を作っておきましょう。
本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。
- 税務の取扱いは、収入の性質や事業の実態によって結論が変わります。具体的な判定や税額の計算については、税理士または所轄の税務署へご確認ください。
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