一般社団法人は1人で作れる?設立に必要な人数を行政書士が解説

一般社団法人法
「一般社団法人は1人で作れますか?」というご質問にお答えします。結論は『設立は2名必要』です。

一般社団法人を作りたいと考える方から、「ひとりでも設立できますか?」という質問をよくいただきます。

結論から言うと、設立時には社員が2名以上必要なため、完全に1人だけで設立することはできません。

ただし、設立後に社員が1名になっても解散にはならないなど、運用上のポイントがあります。

この記事では、一般社団法人を少人数で作る方法と注意点を解説します。

POINT 結論:設立には社員2名以上が必要。ただし設立後に1名になっても存続できます。実質的に1人で運営することは可能です。

設立には社員が2名以上必要

一般社団法人は『人の集まり』を法人化したものなので、設立時点で最低2名の社員が必要です。

これは法律で定められた要件で、1名だけでは設立登記ができません。

社員とは団体の構成員(メンバー)のことで、従業員のことではありません。

そのため、家族・友人・知人などに2人目の社員になってもらうケースが多く見られます。

社員には出資義務がなく、責任も限定的なので、協力を頼みやすいのが一般社団法人の特徴です。

設立後は1名になっても解散しない

意外と知られていないのが、設立後に社員が1名になっても法人は存続するという点です。

解散事由になるのは『社員が欠けた(ゼロになった)』ときだけです。

つまり、2名で設立した後、1名が退会して社員が1名だけになっても、すぐに解散にはなりません。

このため、『設立時だけ2名揃え、実質的には1人で運営する』という形も現実には可能です。

ただし、社員がゼロになると自動的に解散になるため、最低1名は維持する必要があります。

理事は1人でも兼任できる

社員とは別に、業務を執行する『理事』も必要ですが、理事は1名でもよく、社員が理事を兼ねることもできます

つまり、自分が社員兼理事となり、もう1名に社員になってもらえば、最小構成で設立できます。

理事会を設置する場合は理事3名+監事1名が必要になりますが、理事会を置かなければこの制約はありません。

小規模に始めたいなら、理事会を設置せず、社員2名・理事1名のシンプルな構成がおすすめです。

少人数で作るときの注意点

少人数で設立する場合、2人目の社員選びが重要になります。

名義だけ借りた社員だと、後で連絡が取れなくなったり、意見の対立が起きたりするリスクがあります。

できれば活動に理解と協力のある人を選びましょう。

また、社員が1名になると総会の決議が形骸化しやすいため、運営の透明性には注意が必要です。

将来的に会員を増やす予定があるなら、最初から運営ルールを定款で明確にしておくと安心です。

一般社団法人を1人で作りたい人が知っておくべきこと

『一般社団法人を1人で作りたい』と考える方は少なくありません。

しかし、結論からいえば、設立時には社員が2名以上必要です。

そのため、完全に1人だけで設立することはできません。

これは、一般社団法人が『人の集まり』を基礎とする法人だからです。

ただし、これは『1人では運営できない』という意味ではありません。

設立時に2名の社員を揃えれば、その後は実質的に1人で運営することも可能です。

また、社員には出資義務も重い責任もないため、協力者を見つけやすいのが特徴です。

ここでは、一般社団法人を少人数で作る方法と注意点を詳しく解説します。

なぜ社員が2名以上必要なのか

一般社団法人の設立に社員が2名以上必要なのは、法律で定められているからです。

一般社団法人は、複数の人が集まって共同で活動する『社団』を法人化したものです。

1人だけでは『集まり』とはいえないため、最低2名の社員が求められます。

これは、財産を基礎とする一般財団法人とは対照的な考え方です。

社員とは、団体の構成員(メンバー)のことで、従業員のことではありません。

社員は社員総会で議決権を持ち、団体の重要事項を決める立場です。

2名以上の社員がいることで、団体としての意思決定の仕組みが成り立ちます。

この『2名以上』というルールが、1人での設立ができない理由です。

2人目の社員をどう見つけるか

1人で設立したいけれど2人目が見つからない、という相談はよくあります。

この場合、家族や友人、知人に社員になってもらうのが一般的な解決策です。

社員には出資の義務がなく、団体の債務について個人で責任を負うこともありません。

そのため、協力を頼みやすいのが一般社団法人の特徴です。

ただし、名義だけの社員を立てるのは避けたほうが賢明です。

社員は議決権を持つため、団体の方針をめぐって意見が対立する可能性もあります。

できれば、団体の活動に理解と共感のある人を社員に迎えるのが理想です。

信頼できる人に、事情を説明したうえで社員になってもらいましょう。

設立後は1人になっても解散しない

意外と知られていないのが、設立後に社員が1名になっても法人は存続するという点です。

解散事由になるのは、社員が『欠けた(ゼロになった)』ときだけです。

つまり、2名で設立した後、1名が退会して社員が1名だけになっても、すぐに解散にはなりません。

このため、『設立時だけ2名を揃え、実質的には1人で運営する』という形も現実には可能です。

ただし、社員がゼロになると自動的に解散になるため、最低1名は維持する必要があります。

実質的に1人で運営する場合でも、自分が社員として残っていれば問題ありません。

この仕組みを利用すれば、ほぼ1人での運営も実現できます。

設立のハードルである『2名』は、設立時だけの要件だと理解しておきましょう。

1人での運営で気をつけること

実質的に1人で運営する場合でも、気をつけるべき点があります。

まず、社員総会や理事会などの手続きは、形式的にでも行う必要があります。

1人で運営していても、法人としてのルールは守らなければなりません。

議事録の作成や、2年ごとの役員変更登記なども必要です。

また、社員が1名だと、総会の決議が形骸化しやすいため、運営の透明性には注意が必要です。

将来的に会員を増やす予定があるなら、最初から運営ルールを定款で明確にしておくとよいでしょう。

1人で運営する自由度の高さと、法人としての手続きの義務は、両立させる必要があります。

手続きを怠ると、過料やみなし解散のリスクがある点に注意しましょう。

1人で運営する場合のメリット

実質的に1人で一般社団法人を運営することには、メリットもあります。

まず、意思決定がスピーディーに行えることです。

多くの人で合議する必要がないため、自分の判断で素早く動けます。

次に、運営方針を自分の理想どおりに進めやすいことです。

意見の対立が起きにくく、自分のビジョンを実現しやすい環境といえます。

また、関わる人が少ないぶん、連絡や調整の手間も少なくて済みます。

こうした機動性と自由度は、小規模に活動を始めたい人にとって大きな利点です。

自分のペースで活動を育てていきたい人に、少人数の一般社団法人は向いています。

1人運営のデメリットと対策

一方、実質的に1人で運営することには、デメリットもあります。

まず、すべての業務を自分でこなす必要があり、負担が大きくなりがちです。

会計、登記、総会の運営など、やるべきことは多岐にわたります。

次に、チェック機能が働きにくいことです。

1人だと、判断のミスや見落としに気づきにくくなります。

これらの対策として、会計ソフトを活用したり、専門家のサポートを受けたりする方法があります。

また、信頼できる人に監事になってもらい、運営をチェックしてもらうのも有効です。

1人の手軽さを活かしつつ、足りない部分は仕組みや外部の力で補うとよいでしょう。

株式会社との比較(1人で作るなら)

1人で法人を作りたい場合、株式会社という選択肢もあります。

株式会社は、発起人1名から設立できるため、本当に1人だけで設立できます。

この点では、社員2名が必要な一般社団法人より手軽です。

ただし、株式会社は営利法人で、利益の分配が前提です。

一方、一般社団法人は非営利で、会員制や公益的な活動に向いています。

『1人で作れるか』だけでなく、『どんな活動をしたいか』で選ぶことが大切です。

利益を追求するなら株式会社、非営利の活動なら一般社団法人(2人目の社員を立てる)という判断になります。

自分の事業の目的に合った法人格を選びましょう。

少人数での設立を成功させるコツ

少人数で一般社団法人の設立を成功させるには、いくつかのコツがあります。

まず、2人目の社員を早めに確保することです。

設立の準備を始める段階で、誰に社員になってもらうかを決めておくとスムーズです。

次に、理事会を設置せず、シンプルな機関設計にすることです。

理事会を置かなければ、理事1名で運営でき、関わる人を最小限にできます。

また、定款の内容を将来も見据えて作っておくと、後の変更の手間を省けます。

少人数だからこそ、最初の設計を丁寧に行うことが、その後の運営を楽にします。

これらのコツを押さえれば、少人数でもスムーズに設立・運営できます。

少人数運営から規模を拡大するには

少人数で始めた一般社団法人を、後から拡大することもできます。

会員を増やしたい場合は、入会のルールを整え、新しい社員や会員を募集します。

活動が広がってきたら、理事を増やしたり、理事会を設置したりすることも検討します。

理事会を後から設置する場合は、定款変更が必要になります。

規模を拡大するときは、運営体制をしっかり整えることが大切です。

人が増えれば、意思決定の仕組みや役割分担を明確にする必要があります。

少人数のうちに運営の基盤を作っておけば、拡大もスムーズに進みます。

小さく始めて大きく育てる、という進め方も、一般社団法人なら可能です。

少人数の一般社団法人でよくある質問への補足

少人数で一般社団法人を運営する方から、よく寄せられる疑問を補足します。

『社員2名のうち1名が辞めたらどうなるか』という質問が多いですが、1名残っていれば解散にはなりません。

『社員と理事を同じ人が兼ねて問題ないか』については、まったく問題ありません。

小規模な団体では、社員が理事を兼任するのが一般的です。

『1人で総会を開くのは変では』と感じる方もいますが、社員が1名なら、その1名で総会を成立させられます。

形式的にでも総会を開き、議事録を残すことが大切です。

これらの点を理解しておけば、少人数でも安心して運営できます。

わからないことがあれば、設立前に確認しておくと、スムーズに運営を始められます。

そのほかのよくある質問

Q. 一般社団法人は1人で設立できる?

A. 設立時は社員2名以上が必要なため、完全に1人では設立できません。2人目の社員を立てる必要があります。

Q. 設立後に1人になったら解散?

A. 解散にはなりません。社員がゼロになったときだけ解散事由になります。1名いれば存続できます。

Q. 社員と理事は同じ人でいい?

A. 構いません。社員が理事を兼任でき、自分が社員兼理事になり、もう1名社員を立てる形が最小構成です。

Q. 2人目は家族でもいい?

A. 問題ありません。家族・知人など信頼できる人に社員になってもらうケースが多いです。

1人設立に関するまとめ

一般社団法人は、設立時に社員2名以上が必要なため、完全に1人では設立できません。

しかし、設立後に1名になっても存続するため、実質的に1人で運営することは可能です。

2人目の社員は、家族や信頼できる知人に協力してもらうのが一般的です。

自分が社員兼理事となり、理事会を設置しなければ、最小構成で設立できます。

1人で運営する場合でも、社員総会や役員変更登記などの手続きは必要です。

これらを怠らず、法人としてのルールを守ることが大切です。

『1人でやりたい』という希望は、2名での設立さえクリアすれば、ほぼ実現できます。

少人数で身軽に活動したい方は、一般社団法人を検討してみましょう。

よくある質問

Q. 一般社団法人は1人で設立できる?

A. 設立時は社員2名以上が必要なため、完全に1人では設立できません。2人目の社員を立てる必要があります。

Q. 設立後に1人になったら解散?

A. 解散にはなりません。社員がゼロになったときだけ解散事由になります。1名いれば存続できます。

Q. 社員と理事は同じ人でいい?

A. 構いません。社員が理事を兼任できます。自分が社員兼理事になり、もう1名社員を立てる形が最小構成です。

Q. 2人目は家族でもいい?

A. 問題ありません。家族・知人など信頼できる人に社員になってもらうケースが多いです。

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