
この疑問にお答えします。
今回のテーマ
- 一般社団法人の役員とは
- 役員はどうやって決まるのか
- 役員報酬について
- 役員の任期
- 役員になれない人
一般社団法人の役員とは

【結論】役員とは『理事』と『監事』のことです。
理事と監事が一般社団法人における役員として位置づけられています。
理事について
一般社団法人の理事は『業務執行者』になります。
つまり法人の業務を行う人です。
株式会社でいう取締役みたいな人です。
理事は最低1名以上置かなければなりません。
理事会を設置する場合は最低3名以上必要です。
監事について
理事の業務執行を『監査する人』です。
運営が適切に行われているのか監査します。
監事に設置義務はありません。
ただし、理事会を設置する場合は1名以上の監事の設置が必要です。
≫参考:一般社団法人の監事について
役員はどうやって決まるのか

【結論】社員総会の普通決議によって決まります。
社員総会でしか役員は決められません。
社員総会とは『社員』によって構成され、一般社団法人の意思決定機関です。
社員を除名したり、定款を変更するといった重要な決定がなされるところです。
普通決議は定款に別段の定めがある場合を除いて、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した社員の議決権の過半数をもって行います。
例えば、10人の社員がいて1人1個の議決権があるとします。
普通決議は最低6人出席して、4人が賛成すれば決議されます。
役員報酬について

【結論】役員は報酬を受け取ることができます。
一般社団法人は非営利法人であるので、
- 利益を出してはいけない
- 報酬を支払ってはいけない
イメージがありますが役員に対して報酬を支払うことは問題ありません。
逆に無報酬としても問題ありません。
報酬を支払ってもいいし、無報酬でもいいのです。
報酬の決定は定款、又は社員総会の決議によって決めます。
役員の任期について

【結論】理事の任期は最長2年、監事は最長4年です。
法律によって定められています。
理事の任期は
『選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結時まで』
と定められています。
この任期について2年以内に短縮することは可能ですが、任期を3年、4年に延ばすことはできません。
ただし、任期満了後に再任することは可能です。
監事の任期は
『選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結時まで』
理事と同じように任期を短縮することはできますが、4年以上に延ばすことはできません。
役員になれない人【欠格事由】

【結論】役員は誰でもなれるわけではありません。
役員になれない人についての定めがあります。
役員になれない人は以下の通りです。
- 法人
- 成年被後見人もしくは被保佐人、外国の法令上これと同様に扱われる者
- 一定の犯罪行為を犯し、刑の執行が終わって2年経過していない者
- 禁固以上の刑に処せられ、その執行が終わっていない者
一般社団法人の役員(まとめ)
役員とは理事、監事のこと。
理事は設立時最低1人以上必要。
監事はの設置は任意。
役員に対して報酬を支払うことは可能。
役員の任期について、
- 理事は原則2年
- 監事は原則4年
欠格事由に該当してしまうと役員にはなれない。
役員の種類と選び方のポイント
一般社団法人の役員には『理事』と『監事』があり、それぞれ役割が異なります。
理事は法人の業務を執行する人、監事はその業務や会計を監査する人です。
役員を選ぶときは、欠格事由に該当しないことがまず前提になります。
そのうえで、団体の活動を理解し、責任を持って関われる人を選ぶことが大切です。
名義だけの役員はトラブルのもとになりやすいため、実際に活動に関わる人を据えるのが理想です。
理事は最低1名から、理事会を設置する場合は理事3名+監事1名以上が必要です。
小規模なら少人数でスタートし、活動の拡大に合わせて増やすとよいでしょう。
役員の任期は理事2年・監事4年で、任期ごとに登記が必要になる点も役員構成を考えるうえで意識しておきましょう。
理事と監事の役割の違い
役員である理事と監事は、役割が明確に異なります。
理事は、団体の業務を実際に執行する『実行役』です。
事業の決定や契約、財産の管理など、団体の日常的な運営を担います。
一方、監事は、その理事の業務執行や会計が適正に行われているかをチェックする『監督役』です。
理事が不正を行っていないか、お金が正しく管理されているかを監査し、問題があれば是正を求めます。
このように、理事が『動かす人』、監事が『見張る人』という関係になっています。
両者がそれぞれの役割を果たすことで、団体の健全な運営が保たれます。
役員の人数と最低構成
役員の人数は、理事会を設置するかどうかで変わります。
理事会を設置しない場合は、理事1名から運営できます。
この場合、監事の設置は任意です。
つまり、最小構成では理事1名だけで役員を構成できます。
一方、理事会を設置する場合は、理事3名以上と監事1名以上が必要です。
小規模な団体は理事会を置かずに身軽に運営し、規模が大きくなったら理事会を設置する、という流れが一般的です。
団体の規模や活動内容に応じて、適切な役員構成を選びましょう。
なお、社員が役員を兼任することもできるため、少人数でも役員を揃えられます。
役員の選任方法
役員は、社員総会の決議によって選任されます。
理事も監事も、社員総会で選ばれるのが原則です。
設立時の役員は、定款で定めるか、設立時社員によって選任されます。
役員を選任したら、その内容を議事録に記録し、就任承諾を得たうえで登記を行います。
役員の氏名(代表理事は住所も)は登記事項となるため、選任後は法務局での登記が必要です。
役員を変更した場合も、その都度、変更登記が必要になります。
選任の手続きと登記をセットで覚えておくと、役員の管理がスムーズになります。
役員になれない人(欠格事由)
役員(理事・監事)には、欠格事由に該当する人は就任できません。
まず、役員になれるのは自然人(個人)のみで、法人は役員になれません。
また、一定の法律に違反して刑に処せられ、その執行が終わってから一定期間を経ていない人なども就任できません。
これらの欠格事由に該当する人を役員にすると、登記が受理されなかったり、後で問題になったりします。
役員を選ぶ際は、欠格事由に該当しないかを必ず確認しておきましょう。
加えて、監事は理事や従業員を兼任できないという制限もあります。
監査する側とされる側が同じでは、チェック機能が働かないためです。
こうした制限を理解して、適切な役員構成を組むことが大切です。
役員報酬の決め方
役員には、報酬を支払うことができます。
役員報酬は、定款で定めるか、定款に定めがない場合は社員総会の決議で決めます。
これは、役員が自分たちで勝手に高額な報酬を決める『お手盛り』を防ぐためです。
実務では、定款に『役員報酬は社員総会の決議で定める』と記載し、総会で上限額を決議する方法が一般的です。
なお、役員報酬は労働や職務の対価であり、一般社団法人で禁止されている『利益の分配』とは別のものです。
そのため、非営利型でも役員報酬を支払うことは問題ありません。
ただし、報酬が不当に高額だと非営利型の要件に影響することがあるため、常識的な範囲で設定しましょう。
役員の変更手続きと登記
役員に変更があったときは、変更登記が必要です。
変更が必要になるのは、役員の任期満了による重任、辞任、解任、死亡、新任、そして住所・氏名の変更などです。
特に見落としやすいのが任期満了による重任で、同じ人が続ける場合でも2年ごとに登記が必要になります。
役員変更登記は、変更が生じてから2週間以内に法務局へ申請します。
必要書類は、役員を選任した社員総会や理事会の議事録、就任承諾書などです。
登録免許税は1万円が目安です。
登記を怠ると過料の対象になるため、役員に変更があったら速やかに手続きを行いましょう。
役員の責任とリスク
役員、特に理事には、法律上の責任が伴います。
理事は善管注意義務と忠実義務を負い、これを怠って団体に損害を与えると、損害賠償責任を負うことがあります。
また、職務において悪意または重大な過失があり、第三者に損害を与えた場合は、第三者に対しても責任を負うことがあります。
これは名義だけの役員でも同様で、『名前を貸しただけ』という言い訳は通用しません。
役員のリスクを抑える方法としては、定款での責任限定の規定や、役員賠償責任保険(D&O保険)への加入があります。
役員に就任する際は、こうした責任とリスクを理解したうえで引き受けることが大切です。
責任を過度に恐れる必要はありませんが、仕組みで備えておくと安心です。
役員構成を決めるときのポイント
役員構成を決める際は、団体の規模と運営方針を踏まえて考えます。
小規模な団体なら、理事1名から始め、理事会を設置せずに身軽に運営するのが現実的です。
規模が大きくなったり、外部からの信頼を高めたりしたい場合は、理事会と監事を設置するとよいでしょう。
また、非営利型を目指す場合は、理事のうち親族など特殊関係者の割合が3分の1以下である必要があります。
この要件を満たすため、親族以外の役員を加えることも検討します。
役員は団体の運営を担う重要な存在なので、活動を理解し責任を持って関われる人を選ぶことが、円滑な運営につながります。
団体の成長に合わせて、役員構成を見直していくことも大切です。
社員・役員・代表理事の関係を整理する
一般社団法人の運営を理解するには、社員・役員・代表理事の関係を整理しておくと役立ちます。
まず社員は、団体の構成員(メンバー)で、社員総会を通じて重要事項を決定する立場です。
その社員総会で選ばれるのが役員、すなわち理事と監事です。
理事は団体の業務を執行し、監事はそれを監査します。
そして、理事会を設置する場合は、理事の中から代表理事が選ばれ、対外的に団体を代表します。
つまり、社員が方針を決め、理事が実行し、監事が監視し、代表理事が団体を代表する、という構造です。
この役割分担を理解しておくと、誰がどの権限を持つのかが明確になり、団体をスムーズに運営できます。
小規模な団体では、一人が社員と理事を兼ねるなど、役割が重なることもあります。
- ▶ 赤字でも大丈夫?
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- ▶ 総会・理事会が成立しないとき
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- ▶ 公益社団法人への移行・公益認定
そのほかのよくある質問
A. 理事と監事があります。理事は業務執行、監事は監査を担います。
A. 理事は1名以上。理事会を設置する場合は理事3名以上と監事1名以上が必要です。
A. 払えます。定款か社員総会で定めれば支払えます。非営利型でも報酬の支払いは問題ありません。
A. できません。監査の独立性を保つため、監事は理事や従業員を兼任できません。
よくある質問
A. 理事と監事があります。理事は業務執行、監事は監査を担います。
A. 理事は1名以上、理事会を置く場合は3名以上と監事1名が必要です。
A. 特別な資格は不要ですが、欠格事由に該当しないことが条件です。


