一般社団法人の6つのメリットと4つのデメリット

一般社団法人のメリット、デメリット 一般社団法人法

一般社団法人のメリット、デメリット

一般社団法人の設立を検討しています。一般社団法人設立のメリットとデメリットについて教えて下さい。

 

この疑問にお答えします。

 

今回のテーマ

  • 一般社団法人の6つのメリット
  • 一般社団法人の4つのデメリット

 

一般社団法人の6つのメリット

  1. 簡易な手続きで設立が可能
  2. 最低2名以上で設立が可能
  3. 法人名義での銀行口座の開設、不動産登記が可能
  4. 非営利型一般社団法人の場合、税金が優遇される
  5. 事業内容に制限はないため、自由な活動が可能
  6. 行政の監督・指導がない

 

1.簡易な手続きで設立が可能

【結論】一般社団法人の設立手続きはそこまで難解ではありません。

法改正により、従来に比べて設立しやすい法人になりました。

 

一般社団法人は下記の流れによって設立します。

  1. 定款作成
  2. 定款認証
  3. 登記

比較的簡易な手続きでの設立が可能です。

 

設立期間も2~3週間あれば可能です。

 

また、費用の面においても一般社団法人場合は資本金0円で設立可能です。

 

株式会社でいう資本金はないので、事前にまとまった資金を用意しなくても、設立に必要な定款認証代や登録免許税等を支払えば設立は可能です。

  • 定款認証代…5万2千円程度
  • 登録免許税…6万

 

最低でも11万円程度あれば設立ができます。

≫参考:一般社団法人の作り方ガイド

 

2.最低2人以上で設立が可能

【結論】最低2名以上いれば一般社団法人を設立することができます。

一般社団法人とは人の集まりに対する法人なので、1人では設立ができません。

 

一方、NPO法人は最低でも10人以上いなければ設立ができません。

 

設立時には2人以上必要ですが、設立後社員が欠けて1人だけになったとしても解散はしません。

 

ただし、社員が0人になった場合は解散します。

 

3.法人名義で銀行口座の開設や不動産の登記が可能

法人名義で銀行口座が作れます。さらに法人名義で不動産登記もできます。

一般社団法人の設立によって法人格が与えられるからです。

 

法人格を持たない任意団体は代表者等の個人名義の銀行口座や不動産を使用することになります。

 

法人格を取得することで法人名義で銀行口座の開設や不動産の登記が可能となります。

 

4.非営利型の一般社団法人の場合、税金が優遇される

【結論】非営利型一般社団法人になると法人税が非課税になります。

非営利型一般社団法人のメリットの1つです。

 

一般社団法人は2種類あります。

  • 非営利型の一般社団法人
  • 非営利型以外の一般社団法人

 

非営利型の一般社団法人は、収益事業でない部分に関しては税金はかかりません。

 

会費や寄付金に対しては非課税となります。

 

収益事業に対してのみ税金がかかります。

 

つまり、収益事業を行わない場合は税金はかかりません。

 

非営利型一般社団法人になることによって税金の優遇措置を受けることができます。

 

5.事業内容に制限はないため、自由な活動が可能

【結論】どのような事業を行ってもOKです。

事業内容に制限は設けられていません。

 

一般社団法人はお金儲けはせず、ボランティアしか行えないイメージがありますが、基本的に法律に反しない限り、どのような事業を行っても問題ありません。

 

世のため人のためになるような公益的な事業を行ってもOKです。

また利益を追求(お金儲け)するような事業を行っても問題ないです。

 

事業内容に制限がないため自由に選んで事業を行うことができます。

 

6.行政庁の監督・指導がない

【結論】行政からの監督や指導はありません。

 

一般社団法人を設立する場合、行政の許可等は必要ありません。

設立後も行政への定期報告などもありません。

 

そういった意味での手間は省けます。

 

一般社団法人の4つのデメリット

  1. 毎年手続きが発生する
  2. 利益分配ができない
  3. 税制上のメリットを受けられない場合もある
  4. 認知度がまだ低い

 

1.毎年手続きが発生する

一般社団法人には、毎年かならず決算があります。

そこで貸借対照表を作成し、公告しなければなりません。

この書類は毎年作成します。

 

2.利益分配はできない

事業活動によって利益が生じたとしても、社員に利益を分配することはできません。

ここで誤解しやすいのが、利益分配ができないのは社員のみということです。

 

つまり、役員(理事、監事)や従業員には利益分配は可能なのです。

 

  • 社員…利益分配×
  • 役員…利益分配○
  • 従業員…利益分配○

 

3.税制上のメリットを受けられない場合もある

一般社団法人には『非営利型一般社団法人』というものがあります。

非営利型一般社団法人になると税制上の優遇措置を受けることができます。

 

つまり、法人税が非課税になるのです。

ただし、非営利型一般社団法人になるためにはそのための要件を満たす必要があります。

 

要件に満たない場合は株式会社と同じく課税されます。

一般社団法人を設立するなら非営利型を意識しながら設立することをお勧めします。

 

4.知名度がまだ低い

一般社団法人を設立をするケースは年々増加傾向ですが、まだまだ認知度が低い感は否めません。

 

『一般社団法人?なんですか?』という人がまだまだ多いのではないでしょうか。

 

それに比べて株式会社は有名ですので多くの方が知っている法人ではないでしょうか。

 

まとめ【一般社団法人のメリット・デメリット】

一般社団法人のメリットは以下の6点です。

  1. 簡易な手続きで設立が可能
  2. 最低2名以上で設立が可能
  3. 法人名義での銀行口座の開設、不動産登記が可能
  4. 非営利型一般社団法人の場合、税金が優遇される
  5. 事業内容に制限はないため、自由な活動が可能
  6. 行政の監督・指導がない

 

一般社団法人のデメリットは以下の4点です。

  1. 手続きが増える
  2. 社員に利益分配ができない
  3. 税制上の優遇措置を受けられない場合がある
  4. 知名度がまだ低い

上記のメリット、デメリットを参考に一般社団法人設立の参考にしてください。

 

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