就任承諾書とは?一般社団法人の書き方と記載例|誰の分が何通いるか・「援用」で省略できる場合・印鑑証明書と本人確認証明書の使い分けを条文で整理

一般社団法人設立
理事に就任してもらう人から、
就任承諾書はいるのかと聞かれました。
議事録があれば足りませんか?

結論から申し上げます。就任承諾書は、原則として必要です。議事録は「法人の側が選んだ」ことを示す書面であって、選ばれた本人が引き受けたことまでは証明しないからです。

ただし例外があります。選任や選定をした会議の席上で本人が就任を承諾し、その旨が議事録や選定書に書かれている場合には、「援用する」と一文を添えるだけで、別紙の就任承諾書を省略できます。この扱いは法務局の記載例にも明記されています。

この記事では、就任承諾書がなぜ必要なのか、誰の分を何通用意するのか、書き方と記載例、援用できる場合の条件、そして混同しやすい印鑑証明書本人確認証明書の使い分けを、一般法人法と商業登記規則の条文にあたって順に整理します。

就任承諾書とは ― 「選ばれた人が引き受けます」と書く1枚

就任承諾書は、理事・監事・代表理事などに選ばれた人が、その地位に就くことを承諾したという意思表示を書面にしたものです。A4用紙1枚、本文は2〜3行で足ります。特別な様式は法律で決まっていません。

大切なのは分量ではなく、誰がいつどの役職に選ばれ、それを引き受けたのかが読み取れることです。この4点が書かれていれば、書式が多少違っても登記の添付書面として通ります。

就任承諾書は法人が作って本人に署名してもらう書面ではなく、本人が法人に宛てて差し出す書面です。そのため宛名は「一般社団法人◯◯ 御中」となり、差出人として本人の住所と氏名を書きます。ここが議事録と大きく違うところです。

POINT 議事録は法人が選んだことの証明、就任承諾書は本人が引き受けたことの証明です。向きが逆なので、原則として両方が必要になります。

なぜ必要なのか ― 法人と役員の関係は「委任」だから

就任承諾書が要る理由は、登記の手続き上のきまりというより、法人と役員の法律関係そのものにあります。

一般法人法64条は、「一般社団法人と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う」と定めています。一般財団法人についても172条1項が同じ内容を定めており、こちらは評議員・理事・監事・会計監査人が対象です。

そして民法643条は、委任は当事者の一方が委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずると定めています。つまり委任は契約であり、片方の一存では成立しません

社員総会や理事会が「この人を理事にする」と決議しても、それは法人の側の申込みにあたるだけです。本人が承諾してはじめて委任契約が成立し、就任の効力が生じます。就任承諾書は、この承諾があったことを証明する書面です。

本人の承諾がないまま役員として登記されてしまうと、知らないうちに任務を負い、責任だけを問われる人が出てしまいます。就任承諾書は、それを防ぐための仕組みでもあります。

根拠条文は株式会社と違う ― 商業登記法54条は準用されていない

ここは実務でよく取り違えられるところです。インターネット上の解説には、株式会社の手続きを説明した記事が多く、根拠として商業登記法54条を挙げているものがあります。しかし一般社団法人・一般財団法人には、この条文は使われていません

一般法人法330条は、一般社団法人等の登記について商業登記法の規定を準用していますが、その準用リストは「1条の3から5条まで、7条から15条まで、17条から19条の3まで、21条から27条まで、33条、51条、52条、72条、82条、83条、132条から137条まで、139条から148条まで」です。54条は入っていません

なぜなら、一般法人法が自前の条文を持っているからです。就任承諾書の添付を求めているのは、次の条文です。

場面 根拠条文 条文が求めている書面
一般社団法人の設立登記 一般法人法318条2項3号 設立時理事、設立時監事及び設立時代表理事が就任を承諾したことを証する書面
一般財団法人の設立登記 一般法人法319条2項5号 設立時評議員、設立時理事、設立時監事及び設立時代表理事が就任を承諾したことを証する書面
理事・監事・代表理事の就任 一般法人法320条1項 就任を承諾したことを証する書面
評議員の就任 一般法人法320条2項 選任に関する書面と、就任を承諾したことを証する書面の2種類
会計監査人の就任 一般法人法320条3項1号 就任を承諾したことを証する書面
清算人の登記 一般法人法326条 就任を承諾したことを証する書面
POINT 株式会社の解説をそのまま当てはめないでください。一般社団法人の就任承諾書の根拠は、商業登記法54条ではなく一般法人法318条・319条・320条です。

設立のときに必要な就任承諾書 ― 一般社団法人の場合

一般社団法人を設立するときは、318条2項3号により設立時理事・設立時監事・設立時代表理事の就任承諾書を添付します。人数分が必要なので、理事3名・監事1名の理事会設置法人なら、理事3通・監事1通、これに代表理事1通が加わります。

理事会を置かない一般社団法人では、代表理事を定めないこともできます。その場合は各理事が法人を代表するため、設立時代表理事としての就任承諾書は生じません。

監事を置かない法人であれば、当然ながら設立時監事の分も不要です。自分の法人の機関設計に合わせて通数を決めるのが基本になります。

会計監査人を置く場合は、318条2項4号イにより会計監査人の就任承諾書も必要です。あわせて、会計監査人が法人であるときは同号ロによりその法人の登記事項証明書を、法人でないときは同号ハによりその者が公認会計士であることを証する書面を添付します。

理事会設置一般社団法人(理事3名・監事1名)の設立で用意する就任承諾書

  • 設立時理事の就任承諾書 3通
  • 設立時監事の就任承諾書 1通
  • 設立時代表理事の就任承諾書 1通(選定書の記載を援用する場合は省略できます)
  • 会計監査人を置く場合は、会計監査人の就任承諾書 1通

設立のときに必要な就任承諾書 ― 一般財団法人の場合

一般財団法人では、319条2項5号により設立時評議員・設立時理事・設立時監事・設立時代表理事の就任承諾書が必要です。社団と違って評議員の分が加わるのが特徴です。

一般財団法人は170条1項により、評議員・評議員会・理事・理事会・監事を必ず置かなければなりません。さらに評議員は173条3項により3人以上、理事は理事会を置く以上3人以上必要です。したがって設立時点で最低7名の就任承諾書がそろうことになります。

機関 最低人数 根拠条文
評議員 3人以上 一般法人法173条3項
理事 3人以上(理事会設置のため) 一般法人法65条3項・170条1項
監事 1人以上 一般法人法170条1項
合計 7名以上

評議員は理事・監事・使用人を兼ねることができません(173条2項)。つまり頭数を兼任で減らすことはできないため、設立を計画する段階で7名を確保しておく必要があります。就任承諾書の枚数は、そのまま関わる人数の多さを表しています。

役員が交代したとき ― 変更登記での就任承諾書

設立後に理事・監事・代表理事が就任したときは、320条1項により就任承諾書を添付します。変更登記そのものは303条により変更が生じてから2週間以内にしなければなりません。

注意したいのが評議員です。320条2項は、評議員の就任による変更登記の申請書には「その選任に関する書面及び就任を承諾したことを証する書面」を添付する、と定めています。理事や監事が就任承諾書だけでよいのに対し、評議員は選任に関する書面もセットで求められる点が違います。

これは、評議員の選任方法が法人ごとに定款で決まっており(153条1項8号)、しかも理事や理事会が評議員を選任する定めは効力を持たない(153条3項1号)ためです。定款どおりの方法で選ばれたのかを、書面で示す必要があります。

退任の側については、320条5項が「これを証する書面を添付しなければならない」と定めています。任期満了なら定款と議事録、辞任なら辞任届がこれにあたります。

登記の内容 添付する書面 根拠
理事・監事・代表理事の就任 就任承諾書 320条1項
評議員の就任 選任に関する書面 + 就任承諾書 320条2項
会計監査人の就任 就任承諾書ほか 320条3項
退任(任期満了・辞任) 退任を証する書面 320条5項

就任承諾書の書き方 ― 入れるべき6つの要素

法務局が公開している一般社団法人の設立登記の記載例では、就任承諾書は次のような構成になっています。この6要素がそろっていれば十分です。

要素 書き方 注意点
表題 就任承諾書 中央に大きめに書きます
選任された日 私は、令和◯年◯月◯日、 議事録や決議書の日付と一致させます
役職 貴法人の設立時理事に選任されたので、 設立時理事・理事・監事・代表理事を正確に書きます
承諾の意思 その就任を承諾します。 ここが書面の中心です
作成日 令和◯年◯月◯日 選任された日より前の日付にはできません
住所・氏名 ◯県◯市◯町◯丁目◯番◯号 ◯◯◯◯ 議事録や本人確認書類と同一の表記にします

末尾には宛名として「一般社団法人◯◯ 御中」と書きます。設立前で法人がまだ存在しない段階でも、設立しようとしている法人の名称を書けば問題ありません。

実際の文面は、次のように短いもので足ります。

就任承諾書

 私は、令和◯年◯月◯日、貴法人の設立時理事に選任されたので、その就任を承諾します。

  令和◯年◯月◯日

◯県◯市◯町◯丁目◯番◯号

◯◯◯◯    

一般社団法人◯◯ 御中

POINT 住所は住民票のとおりに書いてください。「◯丁目◯番◯号」を「◯-◯-◯」と省略すると、本人確認証明書の記載と一致せず補正を求められることがあります。

「援用」で就任承諾書を省略できる場合

就任承諾書は必ず別紙で用意しなければならないわけではありません。法務局の記載例には、選定された会議の席上で本人が就任を承諾し、その旨が選定書等に記載されている場合には、申請書に次のように書けばよい、と示されています。

「就任承諾書は、設立時代表理事の選定書の記載を援用する。」

これが援用です。同じ内容が別の書面にすでに書かれているので、そちらを引用して重複を省くという考え方になります。

援用が成り立つには、選定書や議事録に「なお、被選定者は、即時その就任を承諾した」といった記載が実際にあることが前提です。席上で承諾していても、書面にその記載がなければ援用はできません。議事録を作る段階で、この一文を入れておくかどうかで手間が変わります。

ただし条件があります。法務局の記載例は、理事会設置一般社団法人の設立時代表理事について、市町村長の作成した印鑑証明書と同一の印鑑を選定書に押した場合に限るとしています。印鑑の要件を満たさないときは、援用ではなく別紙の就任承諾書を添付することになります。

役員変更の場面でも同じ考え方が使えます。社員総会議事録や理事の互選書に承諾の記載があれば、「就任承諾書は、互選書の記載を援用する。」などと記載して省略できます。

印鑑証明書が必要になるのは誰か

就任承諾書とセットで問題になるのが印鑑証明書です。一般社団法人等登記規則3条は、商業登記規則61条の1項および4項から8項までを一般社団法人等の登記について準用しています。

実務上の結論を先に書くと、印鑑証明書が必要なのは代表者になる人です。法務局の設立の記載例では、添付書類として「設立時代表理事の印鑑証明書」が挙げられ、設立時代表理事が就任承諾書に押した印鑑につき市町村長が作成した印鑑証明書を添付しますと注記されています。

役員変更の記載例では、より細かい場合分けが示されています。社員総会・理事会の決議または理事の互選で代表理事を選定したときは、その議事録等に代表理事が登記所に提出している印鑑を押すのが原則です。その印鑑が押されていない場合には、議事録等に押印した理事全員(社員総会議事録なら議長、理事会議事録なら出席した監事を含みます)の印鑑について、市町村長作成の印鑑証明書を添付することになります。

印鑑証明書のつまずきやすい点

  • 代表理事以外の理事・監事は、印鑑証明書ではなく本人確認証明書を出すのが通常です
  • 登記所に届け出ている法人の印鑑を議事録に押せば、個人の印鑑証明書の束を用意せずに済みます
  • 印鑑証明書を添付する役員については、本人確認証明書は重ねて求められません

本人確認証明書 ― 商業登記規則61条7項の準用と読み替え

印鑑証明書を出さない役員について求められるのが本人確認証明書です。根拠は商業登記規則61条7項で、これを一般社団法人等登記規則3条が準用しています。

この準用には、はっきりとした読み替えが置かれています。同規則3条は、商業登記規則61条7項中の「取締役、監査役若しくは執行役」を「理事、監事若しくは評議員」と読み替え、「設立時取締役、設立時監査役、設立時執行役、取締役、監査役又は執行役」を「設立時理事、設立時監事、設立時評議員、理事、監事又は評議員」と読み替える、と定めています。

つまり本人確認証明書が要るのは、設立時理事・設立時監事・設立時評議員・理事・監事・評議員です。代表理事はこのリストに入っていません。代表理事は印鑑証明書の側で本人性が確認されるためです。

何を出せばよいかは、法務局の記載例に具体的に書かれています。住民票記載事項証明書のほか、運転免許証のコピーでもかまいません。ただし運転免許証のコピーは裏面もコピーし、本人が原本と相違ない旨を記載して記名したものである必要があります。

そして商業登記規則61条7項のただし書により、申請書にその役員の印鑑証明書を添付する場合は、本人確認証明書を重ねて出す必要はありません。どちらか一方という関係になります。

再任のときは本人確認証明書がいらない

見落とされやすいのが再任の扱いです。商業登記規則61条7項は、対象を「設立の登記又は理事、監事若しくは評議員の就任(再任を除く。)による変更の登記」と定めています。

法務局の役員変更の記載例にも、添付書類の就任承諾書のところに「再任の場合は、本人確認証明書は不要となります。」とはっきり注記されています。

一般社団法人の理事の任期は原則として選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで、監事は67条1項により原則4年です。そのため多くの法人は数年ごとに同じ顔ぶれで重任を繰り返します。このとき本人確認証明書は不要ですが、就任承諾書そのものは毎回必要です。

重任は「任期が満了して退任し、同じ日に再び就任した」という扱いです。退任と就任が同時に起きているので、320条1項の就任承諾書と、320条5項の退任を証する書面の両方が問題になります。

場面 就任承諾書 本人確認証明書 印鑑証明書
設立(理事・監事) 必要 必要 不要(代表理事を除く)
設立(代表理事) 必要(援用可) 不要 必要
新任の理事・監事 必要 必要 不要
再任(重任)の理事・監事 必要 不要 不要
代表理事の重任 必要 不要 議事録の押印しだい

成年被後見人・被保佐人が役員になるときの承諾

就任承諾書に関して、2021年3月1日から扱いが変わった論点があります。かつて一般法人法65条1項2号は成年被後見人・被保佐人を役員の欠格事由としていましたが、この号は現行の条文では「削除」されています。この改正により、いまは成年被後見人であっても役員になれます。

そのかわりに置かれたのが、現行の65条の2です。同条1項は、改正後のルールとして次のように定めています。すなわち、成年被後見人が役員に就任するには、その成年後見人が本人の同意を得たうえで、本人に代わって就任の承諾をしなければならないということです。後見監督人があるときは、現行条文により本人と後見監督人の双方の同意が要ります。

被保佐人の場合は同条2項により、保佐人の同意を得ることが必要です。また同条3項は、保佐人が民法876条の4第1項の代理権付与の審判に基づいて本人に代わって就任の承諾をする場合について、1項を準用しています。いずれも改正後に整えられた現行の手続きです。

登記の場面でも手当てがされています。商業登記規則61条4項および7項は、「成年後見人又は保佐人が本人に代わつて承諾する場合にあつては、当該成年後見人又は保佐人が本人に代わつて就任を承諾したこと」を証する書面、という形でこの場合を条文に取り込んでいます。

なお現行の65条の2第4項は、成年被後見人または被保佐人がした役員の資格に基づく行為について、行為能力の制限によっては取り消すことができないと定めています。この改正により、取引の相手方が不安定な立場に置かれないようになりました。

あわせて、欠格事由の書きぶりも変わっています。65条1項4号は「拘禁刑以上の刑に処せられ」と定めています。かつての懲役・禁錮は2025年6月1日に拘禁刑へ一本化されたため、古い書式や解説の表現をそのまま使わないよう注意してください。

就任承諾書でつまずきやすい5つの点

法務局の窓口で補正を求められやすいのは、内容そのものよりほかの書面との食い違いです。

つまずく点 起きること 防ぎ方
住所の表記ゆれ 就任承諾書は「1-2-3」、住民票は「1丁目2番3号」で不一致になります 住民票の表記に統一します
選任日と作成日の逆転 承諾の日付が選任の日より前だと、選ばれる前に承諾したことになります 選任日以後の日付にします
役職名の書き間違い 設立の場面で「理事」と書くと、条文上の「設立時理事」と一致しません 設立時は「設立時理事」「設立時監事」と書きます
援用の記載漏れ 議事録に承諾の記載がないのに援用と書き、別紙も付けていない状態になります 議事録に承諾の一文を必ず入れます
代表理事の印鑑違い 印鑑証明書と違う印鑑を押してしまい、添付書面として使えなくなります 実印を押し、同じ印鑑の証明書を取ります

もうひとつ、通数の数え間違いも起こります。就任承諾書は1人につき1通です。理事が3人なら3通で、1通に3人が連名で署名する形は避けたほうが確実です。

提出先と登録免許税 ― 就任承諾書は返してもらえるのか

就任承諾書は、登記申請書に添付して主たる事務所の所在地を管轄する法務局に提出します。登記が終わったあと、就任承諾書そのものは登記所に保管され、原則として手元には戻りません。

法人としても役員の就任の経緯を残しておきたい場合は、提出前に写しを取っておくと安心です。原本還付の手続きを使う方法もありますが、就任承諾書は分量も少ないため、写しを保管しておくほうが簡単です。

登録免許税は、法務局の記載例によると次のとおりです。

登記の種類 登録免許税
一般社団法人の設立の登記 6万円
役員の変更(重任を含む)の登記 1万円

納付は収入印紙または領収証書で行い、収入印紙貼付台紙に貼って提出します。一般社団法人には資本金がないため、株式会社のように資本金の額で税額が変わることはありません。

なお、代理人に申請を委任する場合は委任状も必要です。この委任状は申請の代理についてのもので、就任承諾書とは別の書面です。

この記事の位置づけ

本記事は、制度を一般的に説明したものです。個別の事案についての判断や手続きの代行を行うものではありません。

  • 設立登記など登記申請の手続きは司法書士が取り扱う業務です。ご自身で法務局へ申請することもできます。

【PR】shadan-help オリジナル教材

この記事のひな形を含む21書式を、条文の根拠つきでまとめました

議事録・招集通知・委任状・議決権行使書・書面決議(みなし決議)・社員名簿・会費督促・決算公告・役員変更の添付書類チェックリストまで。どの条文が根拠か定款のどこを見るべきかを各書式に注記しています。一般社団法人とNPO法人は根拠法が違うため、章を分けて収録しました。

運営書式テンプレート集 2026 を見る ▶

¥3,980(税込)/買い切り ※一般的なひな形集です。個別事案の判断や登記代行は含みません。

就任承諾書についてよくある質問

Q. 就任承諾書に押印は必要ですか?

A. 理事・監事の就任承諾書について、押印を求める条文はありません。ただし設立時代表理事の就任承諾書は、法務局の記載例により市町村長の作成した印鑑証明書と同一の印鑑を押す必要があるとされています。実務では、ほかの役員の分も認め印を押しておくのが一般的です。

Q. 議事録に「就任を承諾した」と書けば、就任承諾書はいりませんか?

A. 選任や選定をした会議の席上で本人が承諾し、その旨が議事録や選定書に記載されていれば、申請書に「就任承諾書は、◯◯の記載を援用する。」と書いて省略できます。ただし理事会設置一般社団法人の設立時代表理事については、印鑑証明書と同一の印鑑をその書面に押していることが条件です。

Q. 就任承諾書の日付は、いつにすればよいですか?

A. 選任された日と同じ日か、それより後の日付にします。選任される前の日付にすると、選ばれていない段階で承諾したことになり、筋が通りません。席上で承諾したのであれば、選任日と同じ日付で問題ありません。

Q. 本人確認証明書として何を出せばよいですか?

A. 法務局の記載例では、住民票記載事項証明書のほか、運転免許証のコピーが挙げられています。運転免許証のコピーの場合は、裏面もコピーしたうえで、本人が原本と相違ない旨を記載して記名する必要があります。就任承諾書に書いた氏名・住所と同一の記載があることが前提です。

Q. 重任のときも就任承諾書はいりますか?

A. 必要です。重任は任期満了による退任と、同じ日の就任が重なったものなので、就任の側について320条1項の就任承諾書が求められます。ただし再任にあたるため、本人確認証明書は不要です。

Q. 評議員だけ書面が2種類必要なのはなぜですか?

A. 一般法人法320条2項が、評議員の就任による変更登記について「その選任に関する書面及び就任を承諾したことを証する書面」を求めているためです。評議員の選任方法は定款で定めることとされ(153条1項8号)、理事や理事会が選任する定めは効力を持たない(153条3項1号)ので、定款どおりに選ばれたことを書面で示す必要があります。

Q. 成年被後見人でも理事になれますか?

A. なれます。かつての欠格事由の規定は削除されています。ただし一般法人法65条の2第1項により、成年後見人が本人の同意(後見監督人があるときは本人および後見監督人の同意)を得たうえで、本人に代わって就任の承諾をする必要があります。

Q. NPO法人にも就任承諾書はいりますか?

A. NPO法人の役員も法人との関係は委任なので、就任承諾書を用意します。ただし根拠となる法令や添付書面の細かな扱いは、一般社団法人の一般法人法318条・320条とは別の枠組みになります。

あわせて読みたい

就任承諾書を集めたあと、役員名簿の提出を求められることがあります。法人格ごとに義務があるかどうかが違う点はこちらです。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、正確性・最新性に配慮していますが、内容の完全性・正確性を保証するものではありません。法令・制度・税制は改正される場合があり、個別の事情により取り扱いが異なることもあります。本記事の情報を利用して行われた一切の行為およびその結果について、当サイトおよび筆者は責任を負いかねます。実際のお手続きや判断にあたっては、必ず公的機関の最新情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。