一般社団法人の社員の権利|議決権・閲覧権などを解説

一般社団法人法
社員総会で1票を持つだけが社員の権利ではありません。書類を見る、議題を出す、理事の行為を止める。どの権利を1人で使え、どの権利に議決権の割合が要るのかを条文で確かめます。

結論から申し上げます。

一般社団法人の社員の権利は、一般法人法が直接定めているものが中心です。

柱は3つあります。社員総会での議決権、法人の書類を見る権利、理事の行為を正す権利です。

このうち議決権・議題の提案・定款や計算書類の閲覧・差止請求は、社員1人でも使えます。

総会の招集請求や会計帳簿の閲覧などは、総社員の議決権の10分の1以上が必要な「少数社員権」です。

一方で、剰余金や残余財産の分配を受ける権利は、定款に書いても効力がありません(一般法人法11条2項)。

POINT 社員の権利は「運営に参加する権利」と「運営を監督する権利」です。お金を受け取る権利はありません。権利の多くは法律が定めるもので、定款で取り上げることはできません。

ここでいう「社員」は誰か

一般社団法人の「社員」は、従業員のことではありません。

法人の構成員として、社員総会で議決権を持つ人や団体のことです。

誰が社員になるかは、定款の「社員の資格の得喪に関する規定」で決まります(11条1項5号)。

多くの法人は「正会員をもって一般法人法上の社員とする」と定めています。

この場合、賛助会員などは社員ではないため、この記事で扱う法律上の権利は及びません。

法人は、社員の氏名と住所を書いた社員名簿を作る義務があります(31条)。

自分が社員かどうかは、定款と社員名簿で確かめられます。

社員そのものの意味は、一般社団法人の社員とはで説明しています。

社員の権利の一覧(条文つき)

一般法人法が社員に認めている主な権利を、必要な議決権の割合とあわせて並べます。

「1人で可」は、社員であれば議決権の数にかかわらず使える権利です。

割合は「総社員の議決権」に対するもので、多くは定款で引き下げられます。

権利 内容 必要な議決権 条文
議決権 社員総会の決議に加わる 1人で可(原則1人1個) 48条
議題の提案 総会の目的とする事項を求める 1人で可(理事会設置法人は30分の1) 43条
議案の提出 総会の場で議案を出す 1人で可 44条
議案の要領の通知請求 自分の議案を招集通知に載せさせる 1人で可(理事会設置法人は30分の1) 45条
説明請求 総会で理事・監事に説明を求める 1人で可 53条
定款・議事録・計算書類の閲覧 業務時間内いつでも見られる 1人で可 14条・57条・129条
社員名簿の閲覧・謄写 理由を示して見る・写す 1人で可 32条
理事の行為の差止請求 違法な行為をやめさせる 1人で可 88条
責任追及の訴え 理事などの責任を法人に代わって追及 1人で可 278条
決議取消しの訴え 手続違反の決議を取り消す 1人で可 266条
総会の招集請求 理事に総会を開かせる 10分の1以上 37条
総会検査役の選任申立て 総会の手続を裁判所に調べさせる 30分の1以上 46条
会計帳簿の閲覧・謄写 帳簿と関連資料を見る・写す 10分の1以上 121条
業務検査役の選任申立て 業務と財産を裁判所に調べさせる 10分の1以上 86条
役員の解任の訴え 否決された解任を裁判で求める 10分の1以上 284条
解散の訴え やむを得ないとき解散を求める 10分の1以上 268条

総会の招集請求だけは、定款で「5分の1以下の割合」に変えられる書き方です(37条1項)。

それ以外の割合は、定款で下げることだけが認められています。

議決権|社員総会で法人の意思を決める権利

社員は、それぞれ1個の議決権を持つのが原則です(48条1項)。

定款で別の定めを置くこともできますが、すべての決議事項で議決権を持たないとする定めは無効です(48条2項)。

社員総会は、理事・監事の選任や解任、定款の変更、解散などを決めます。

役員は、いつでも社員総会の決議で解任できます(70条1項)。

理事会を置かない法人の社員総会は、法人に関する一切の事項を決議できます(35条1項)。

理事会を置く法人では、法律と定款で定めた事項に限られます(35条2項)。

総会に出られない社員は、代理人を立てて議決権を行使できます(50条1項)。

代理権の授与は、総会ごとに行います(50条2項)。

書面・電磁的方法での行使や決議の数え方は、一般社団法人の社員の議決権で詳しく扱っています。

議題・議案を出す権利と説明を求める権利

社員は、理事に「この事項を総会の目的にしてほしい」と請求できます(43条1項)。

理事会を置く法人では、総社員の議決権の30分の1以上を持つ社員に限られます(43条2項)。

この場合の請求は、総会の日の6週間前までに行う必要があります(同項)。

総会の当日に、目的事項についての議案を出すこともできます(44条)。

ただし、法令や定款に違反する議案は出せません。

同じ内容の議案が10分の1以上の賛成を得られなかった日から3年以内も、出せません(44条ただし書)。

自分の議案の要領を、招集通知に載せて他の社員に知らせるよう求めることもできます(45条1項)。

総会では、理事や監事に特定の事項の説明を求められます(53条)。

議題と関係ない事項や、社員の共同の利益を著しく害する場合などは、説明を断られることがあります。

権利 理事会なしの法人 理事会ありの法人
議題の提案(43条) 社員1人で可・期限の定めなし 30分の1以上・6週間前まで
議案の提出(44条) 社員1人で可 社員1人で可
議案の要領の通知請求(45条) 社員1人で可・6週間前まで 30分の1以上・6週間前まで
説明請求(53条) 社員1人で可 社員1人で可

理事会を置く法人の総会は、招集通知に書いた目的以外の事項を決議できません(49条3項)。

そのため、扱ってほしい事項は事前の議題提案で通知に載せておくことが大切です。

社員総会を開かせる権利(招集請求)

社員総会を開かせる権利(招集請求)
図:社員総会を開かせる権利(招集請求)

社員総会は、原則として理事が招集します(36条3項)。

理事が開かないときは、総社員の議決権の10分の1以上を持つ社員が招集を請求できます(37条1項)。

請求は、総会の目的である事項と招集の理由を示して理事に対して行います。

請求しても遅滞なく招集の手続がとられないときは、裁判所の許可を得て社員が自ら招集できます(37条2項1号)。

請求の日から6週間以内の日を総会の日とする招集通知が出ない場合も同じです(同項2号)。

1人で10分の1に届かなくても、複数の社員の議決権を合わせて請求できます。

1
議決権の割合を確認する
社員名簿と定款で、総社員の議決権と自分たちの議決権を数える
▼
2
理事に請求書を出す
総会の目的である事項と招集の理由を書く(37条1項)
▼
3
招集されるかを待つ
遅滞なく手続がない、または6週間以内の日を総会日とする通知が来ない
▼
4
裁判所に許可を申し立てる
許可を得れば請求した社員が総会を招集できる(37条2項)
▼
5
社員が招集手続を行う
日時・場所・目的事項を定め、通知を発する(38条1項)

招集通知の出し方は社員総会の招集通知で説明しています。

書類を見る権利(閲覧・謄写請求)

社員は、法人が備え置く書類を見ることで運営を確かめられます。

定款、社員総会の議事録、計算書類等は、社員であれば業務時間内いつでも閲覧を請求できます。

社員名簿や議決権行使書面は、請求の理由を明らかにして請求します。

会計帳簿は、10分の1以上の議決権を持つ社員に限られます(121条1項)。

理事会の議事録は、権利の行使に必要なときに裁判所の許可を得て請求します(97条2項)。

書類 請求できる人 条件 条文
定款 社員・債権者 いつでも。謄本の交付は法人が定めた費用を払う 14条2項
社員総会の議事録 社員・債権者 いつでも(総会の日から10年間備置き) 57条2項・4項
決議の省略の同意書面 社員・債権者 いつでも(10年間備置き) 58条3項
計算書類・事業報告・附属明細書・監査報告 社員・債権者 いつでも。謄本の交付は費用を払う 129条3項
社員名簿 社員 理由を明らかにする 32条2項
委任状・議決権行使書面 社員 理由を明らかにする(総会から3か月間備置き) 50条6項・51条4項・52条5項
会計帳簿・関連資料 10分の1以上の社員 理由を明らかにする 121条1項
理事会の議事録 社員 権利行使に必要+裁判所の許可 97条2項

計算書類等は、定時社員総会の1週間前(理事会設置法人は2週間前)から5年間、主たる事務所に置かれます(129条1項)。

理事会を置く法人では、定時総会の招集通知とともに計算書類と事業報告が社員に届きます(125条)。

閲覧を拒まれるのはどんな場合か

理由を示して請求する書類は、法律に定めた場合を除いて法人は拒めません(32条3項・121条2項)。

拒める場合は、条文に列挙されています。

権利の確保や行使に関する調査以外の目的で請求したときが、その1つです。

法人の業務を妨げる目的や、社員の共同の利益を害する目的の請求も拒めます。

見て知った事実を、利益を得て第三者に通報するための請求も同じです。

過去2年以内に、そうした通報をしたことがある社員の請求も拒めます。

会計帳簿に限っては、法人と実質的に競争関係にある事業を営む社員の請求も拒めます(121条2項3号)。

理事会議事録は、閲覧で法人に著しい損害を及ぼすおそれがあれば、裁判所は許可をしません(97条4項)。

閲覧請求を受けた法人が確かめること

  • 請求者が社員名簿に載っている社員か(会計帳簿なら10分の1以上か)
  • 理由の明示が必要な書類で、理由が書かれているか
  • 理由が条文の拒否事由に当たるか(当たらなければ応じる)
  • 業務時間内の請求か
  • 謄本の交付なら、法人が定めた費用を示したか
  • 社員名簿を渡すとき、個人情報の扱いを確認したか

名簿の扱いは会員名簿の作り方と管理も参考にしてください。

理事の行為を正す権利(監督是正権)

理事の行為を正す権利(監督是正権)
図:理事の行為を正す権利(監督是正権)

社員は、理事が違法な行為をしようとしているとき、やめるよう請求できます(88条1項)。

目的の範囲外の行為や、法令・定款に違反する行為で、法人に著しい損害が生じるおそれがある場合です。

監事を置く法人では、要件が「回復することができない損害」に変わります(88条2項)。

理事などが法人に損害を与えたのに法人が責任を追及しないときは、社員が訴えを起こせます。

まず法人に責任追及の訴えを起こすよう請求し、60日以内に法人が起こさなければ社員が提起できます(278条1項・2項)。

待つと法人に回復できない損害が生じるおそれがあれば、直ちに提起できます(278条4項)。

訴えは、主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所に起こします(279条)。

不正の疑いがあれば、10分の1以上の社員は裁判所に業務検査役の選任を申し立てられます(86条1項)。

場面 使える権利 必要な議決権 条文
違法な行為が行われようとしている 差止請求 1人で可 88条
損害が出たのに法人が動かない 責任追及の訴え 1人で可 278条
不正の疑いがあり調べたい 業務検査役の選任申立て 10分の1以上 86条
解任の議案が否決された 役員の解任の訴え(総会から30日以内) 10分の1以上 284条
総会の手続がおかしかった 決議取消しの訴え(決議から3か月以内) 1人で可 266条

手順の詳細は理事の不正を疑ったら?社員ができる差止請求・検査役・解任の訴えで解説しています。

社員総会の決議を争う権利

総会の招集手続や決議の方法が法令や定款に違反するとき、社員は決議の取消しを裁判で求められます(266条1項1号)。

決議の内容が定款に違反するときも同じです(同項2号)。

特別の利害関係を持つ社員の議決権行使で、著しく不当な決議がされたときも対象です(同項3号)。

取消しの訴えは、決議の日から3か月以内に起こさなければなりません。

違反が重大でなく決議に影響しないときは、裁判所が請求を棄却できます(266条2項)。

決議の内容が法令に違反するときは、無効の確認を求める訴えになります(265条2項)。

決議そのものがないときは、不存在の確認を求める訴えです(265条1項)。

訴え 理由 期間 条文
決議取消しの訴え 手続違反・内容の定款違反・特別利害関係人による不当な決議 決議の日から3か月以内 266条
決議無効確認の訴え 決議の内容が法令に違反 定めなし 265条2項
決議不存在確認の訴え 決議が存在しない 定めなし 265条1項

社員にない権利|剰余金と残余財産の分配

一般社団法人は非営利法人で、社員に利益を配ることができません。

社員に剰余金や残余財産の分配を受ける権利を与える定款の定めは、効力を持ちません(11条2項)。

社員総会も、社員に剰余金を分配する決議はできません(35条3項)。

解散したときの残余財産の帰属は定款で定め、定まらなければ清算法人の社員総会で決めます(239条1項・2項)。

それでも帰属が決まらない残余財産は国庫に帰属します(239条3項)。

株式会社の株主のような配当を受ける権利は、社員にはないということです。

解散時の扱いは解散時の残余財産はどうなる?で詳しく説明しています。

社員の義務と、退社・除名のルール

社員の主な義務は、定款の定めに従って法人に経費を支払うことです(27条)。

会費の額や納め方は、法律ではなく定款や規程で決めます。

一般法人法には、社員が法人の債務を弁済する責任を定めた規定はありません。

社員はいつでも退社できるのが原則です(28条1項)。

定款で退社の予告期間などを定めることはできますが、やむを得ない事由があればいつでも退社できます(28条2項)。

定款で定めた事由・総社員の同意・死亡や解散・除名でも退社します(29条)。

除名は、正当な事由があるときに限り、社員総会の特別決議で行います(30条1項・49条2項1号)。

法人は、総会の日の1週間前までに本人へ通知し、総会で弁明する機会を与えなければなりません(30条1項)。

退社の理由 手続 条文
本人の申出(任意退社) いつでも可。定款で予告期間などを定められる 28条
定款で定めた事由 会費の長期滞納などを定款に書いておく 29条1号
総社員の同意 社員全員の同意 29条2号
死亡・解散 当然に退社 29条3号
除名 正当な事由+特別決議+事前通知と弁明の機会 29条4号・30条

入退会の定め方は社員の入会・退会ルールで説明しています。

定款で変えられること・変えられないこと

社員の権利の多くは法律が定めたもので、定款で自由に削ることはできません。

一方で、条文に「定款で別段の定めをすることを妨げない」などとある部分は調整できます。

少数社員権の割合は、ほとんどが「これを下回る割合を定款で定めた場合」と書かれています。

つまり、定款で要件を緩める(割合を下げる)ことはできても、厳しくすることはできません。

例外が総会の招集請求で、定款で5分の1以下の割合を定められる書き方です(37条1項)。

項目 定款で変えられるか 条文
議決権の数(1人1個) 変えられる。ただし全事項で議決権なしは無効 48条
剰余金・残余財産の分配を受ける権利 与えられない(定めは無効) 11条2項
任意退社 予告期間などを定められる。やむを得ない事由があれば退社可 28条
総会の招集請求の割合 5分の1以下の割合で定められる 37条1項
会計帳簿の閲覧などの割合 下げることだけできる 121条1項・86条1項
総会決議の要件 普通決議は定款で変えられる。特別決議は3分の2を上回る割合のみ 49条1項・2項
社員総会の決議事項を理事が決める定め 無効 35条4項

権利を使うときの書き方(記載例)

閲覧や招集の請求は、口頭でも条文上は禁止されていません。

ただし、理由や目的事項を示したことを後で証明できるよう、書面で出すのが確実です。

6週間などの期限がある請求は、日付が残る方法で送ります。

社員総会の招集請求書の記載例

令和〇年〇月〇日

一般社団法人〇〇協会 代表理事 〇〇〇〇 殿

社員 〇〇〇〇(議決権〇個) 社員 〇〇〇〇(議決権〇個)

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第37条第1項に基づき、下記のとおり社員総会の招集を請求します。

1 社員総会の目的である事項:理事〇〇〇〇解任の件

2 招集の理由:〇〇の支出について理事会での説明がなく、社員総会で審議する必要があるため

請求する社員の議決権の合計が、総社員の議決権の10分の1以上(定款で別の割合があればその割合)であることを確かめてから出します。

社員名簿の閲覧請求書の記載例

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第32条第2項に基づき、社員名簿の閲覧及び謄写を請求します。

請求の理由:次回社員総会での議題提案について、他の社員に賛同を求める連絡をするため

希望日時:令和〇年〇月〇日 午前10時(業務時間内)

理由は具体的に書きます。権利の確保や行使に関する調査であることが伝わる内容にします(32条3項1号)。

理事会の有無で変わる社員の権利

同じ社員の権利でも、理事会を置くかどうかで条件が変わるものがあります。

理事会を置く法人は、理事会に業務執行の決定を任せる分、総会の権限と提案の要件が絞られます。

機関設計を決めるときは、社員の関わり方がどう変わるかも考えておきます。

項目 理事会なし 理事会あり 条文
総会で決議できる事項 法人に関する一切の事項 法律と定款で定めた事項 35条1項・2項
議題の提案 社員1人で可 30分の1以上・6週間前 43条
招集通知の時期 1週間前(定款で短縮可) 1週間前(短縮不可)・書面 39条1項・2項
計算書類の備置き開始 定時総会の1週間前 定時総会の2週間前 129条1項
計算書類の社員への提供 法律上の提供義務の定めなし 招集通知とともに提供 125条

機関設計の選び方は一般社団法人の機関設計で説明しています。

よくある誤解

誤解1:議決権の少ない社員は何もできない。議決権・議題提案・閲覧・差止請求・責任追及の訴えは、社員1人でも使えます。

誤解2:理事会の議事録は社員なら自由に見られる。

社員でも裁判所の許可が必要です(97条2項)。

社員総会の議事録とは扱いが違います。

誤解3:定款で閲覧権を制限できる。拒否できる場合は条文に列挙されており、それ以外の理由で拒むことはできません。

誤解4:社員は利益の分配を受けられる。分配を受ける権利を与える定款の定めは無効です(11条2項)。

誤解5:会費を払わない社員はすぐ除名できる。

除名には正当な事由・特別決議・事前通知と弁明の機会が要ります(30条1項)。

定款で滞納を退社事由にしておく方法もあります(29条1号)。

誤解6:賛助会員にも社員と同じ権利がある。定款で社員とされていない会員には、一般法人法上の社員の権利は及びません。

一般社団法人の社員の権利についてよくある質問

Q. 社員1人だけで使える権利は何ですか?

A. 議決権(48条)、議題の提案(理事会のない法人。43条1項)、議案の提出(44条)、説明請求(53条)、定款・総会議事録・計算書類の閲覧(14条・57条・129条)、差止請求(88条)、責任追及の訴え(278条)、決議取消しの訴え(266条)などです。

Q. 社員総会を開かせるには何人必要ですか?

A. 人数ではなく議決権で数えます。総社員の議決権の10分の1以上を持つ社員が、目的事項と理由を示して理事に請求できます。定款で5分の1以下の別の割合を定めることもできます(一般法人法37条1項)。

Q. 計算書類は必ず見せてもらえますか?

A. 社員は業務時間内いつでも閲覧を請求できます。理由を示す必要もありません。謄本や抄本の交付は、法人が定めた費用を支払って請求します(129条3項)。

Q. 会計帳簿は社員なら見られますか?

A. 総社員の議決権の10分の1以上を持つ社員が、理由を明らかにして請求できます。競争関係にある事業を営む社員など、条文に定めた場合は拒まれます(121条1項・2項)。

Q. 理事会の議事録を見たいときはどうしますか?

A. 社員は、権利の行使に必要なときに裁判所の許可を得て閲覧・謄写を請求します。法人に著しい損害を及ぼすおそれがあれば許可されません(97条2項・4項)。

Q. 社員は法人の借金を負担しますか?

A. 一般法人法には、社員が法人の債務を弁済する責任を定めた規定はありません。社員の負担は、定款で定める経費の支払義務です(27条)。

Q. 定款で社員の権利を減らせますか?

A. 議決権の数などは定款で調整できますが、すべての決議事項で議決権を持たない定めは無効です(48条2項)。少数社員権の割合は、原則として定款で下げることしかできません。

Q. 社員をやめたいときはどうすればよいですか?

A. 社員はいつでも退社できます。定款で予告期間などが定められていればそれに従いますが、やむを得ない事由があればいつでも退社できます(28条)。

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