一般社団法人では、役員(理事・監事)を変更したときや任期が満了したときに『役員変更登記』が必要です。
うっかり忘れると過料(罰金)の対象になることもあります。
この記事では、役員変更登記が必要なタイミングと手続きの流れを解説します。
役員変更登記が必要なタイミング
役員変更登記が必要になるのは、①役員の任期満了 ②辞任・解任 ③死亡 ④新任 ⑤住所・氏名変更などのときです。
特に見落としやすいのが任期満了です。
理事の任期は原則2年、監事は原則4年なので、同じ人が続ける場合でも『重任』として登記し直す必要があります。
『誰も変わっていないから登記不要』と思い込むのは危険です。
手続きの流れと必要書類
役員変更登記は、変更が生じてから2週間以内に法務局へ申請します。
必要書類は、役員を選任した社員総会・理事会の議事録、就任承諾書、本人確認書類などです。
登録免許税は1万円(資本金1億円以下の場合)が目安です。
議事録の作成が前提になるため、総会・理事会の記録を正確に残しておくことが重要です。
登記を忘れるとどうなる?
役員変更登記を怠ると、100万円以下の過料が科される可能性があります。
また、12年間登記がないと『みなし解散』として職権で解散させられることもあります。
任期は2年ごとに必ず巡ってくるため、カレンダーやリマインダーで管理しておくと安心です。
重任登記を忘れないための管理方法
役員変更登記で最も多いトラブルが、任期満了による重任登記の忘れです。
理事の任期は原則2年ですが、『誰も辞めていないから登記は不要』と勘違いして放置してしまうケースが後を絶ちません。
対策として、設立時や役員改選時に『次回の任期満了日』を控えておき、カレンダーやリマインダーに登録しておくことをおすすめします。
定款で任期を伸ばすことはできないため(一般社団法人の理事は最長2年)、2年ごとの手続きは避けられません。
顧問の専門家がいれば、任期管理をまかせておくと安心です。
役員の住所・氏名が変わったときも登記が必要
意外と見落とされがちなのが、役員の住所変更や結婚による氏名変更です。
理事や監事の住所・氏名は登記事項のため、変わったときは変更登記が必要になります。
これも2週間以内の登記が原則で、怠れば過料の対象です。
役員本人が引っ越したり結婚したりした際は、法人の登記も忘れずに更新しましょう。
こうした小さな変更の積み重ねを放置すると、登記簿の内容と実態がずれてしまい、後の手続きで困ることになります。
役員変更登記を専門家に頼むべきケース
役員変更登記は自分でも手続きできますが、状況によっては専門家(司法書士など)に依頼したほうが安心なケースもあります。
たとえば、複数の役員が同時に入れ替わる場合や、定款の規定が複雑な場合は、必要書類の判断が難しくなります。
また、長年登記を放置していて『いつの任期満了分から登記すべきか分からない』というケースも、専門家に整理してもらうほうが確実です。
一方、役員が変わらず2年ごとの重任登記をするだけなら、議事録のひな形を使って自分で対応することも十分可能です。
費用を抑えたいなら自分で、確実性や手間の削減を重視するなら専門家に、と使い分けるとよいでしょう。
いずれにせよ、登記を期限内に行うことが何よりも重要です。
よくある質問
A. 必要です。同じ人が続ける場合も任期満了ごとに『重任』の登記をします。理事は2年ごとです。
A. 登録免許税が1万円程度かかります(資本金1億円以下の場合)。
A. できます。議事録など必要書類を揃えて法務局に申請すれば、専門家に頼まず手続きすることも可能です。


