この疑問にお答えします。
今回のテーマ
- 一般社団法人の役員とは
- 理事の任期
- 監事の任期
- 役員の任期が切れてしまった場合
- 役員の再任
一般社団法人の理事・監事について
理事とは
一般社団法人の『業務執行者』になります。
つまり法人の業務を行う人です。
株式会社でいう取締役のような立場の人です。
理事の設置人数
理事は最低1名以上置かなければなりません。
理事会を設置する場合は最低3名以上必要です。
≫参考:一般社団法人の理事会について
監事とは
理事の業務執行を『監査する人』です。
運営が適切に行われているのか監査します。
監事の設置は任意です。
ただし、理事会を設置する場合は1名以上の監事の設置が必要です。
理事の任期
【結論】最長2年です。
理事の任期は法律上、
『理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までとする』
と定められています。
定款や社員総会の決議によって任期は短縮することも可能です。
また任期は最長2年ですが、再任も可能です。
理事の任期は最長2年。
任期は2年以上伸ばすことはできないが、2年より短くすることはできる。
再任手続きを経ることで、引き続き同じ人が理事になることができる。
監事の任期
【結論】最長4年です。
監事の任期は法律上、
監事の任期は『選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までとする』
と定められています。
監事の任期も『選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで』
を限度に短縮することも可能です。
『選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで』の意味。
一般社団法人は設立する際に事業年度を定めます。
なお事業年度は各法人自由に決められます。
例えば、
- 4月1日~3月31日
- 1月1日~12月31日
- 5月1日~4月30日
仮に事業年度を4月1日~3月31日と定めたとします。
定時社員総会を毎年5月1日に開催するとします。
例えば、2021年7月10日に定時社員総会で理事を選任した場合、理事の任期は2023年5月1日までとなります。
役員の任期が切れてしまってた場合
上記のように役員の任期は明確に2年や4年と決まってはいません。
- 役員の任期の計算を誤って、とっくに任期が過ぎていた
- 業務に追われて、役員の選任手続きを忘れていた
- そもそも、役員に任期があると知らなかった
このように、任期を過ぎても気がつかないまま役員として活動をしてしまうことがあります。
役員は任期が過ぎれば当然に退任します。その際は新たな役員の選任を行わなければなりません。
任期が過ぎてしまった場合は、早急に社員総会を開いて役員の選任を行い、登記申請を行ってください。
何もせずに放置していると過料に課されるおそれがあります。
役員の再任
役員は任期満了により退任することになります。
再任手続きをすることで、引き続き同じ人が役員となることができます。
【再任手続きの流れ】
①社員総会の決議
②法務局に登記申請
上記の再任手続きをせず役員として活動しつづけることはできません。
また、登記申請を怠ると過料に課される可能性もあります。
役員の任期が満了したらどうする?
一般社団法人の理事の任期は原則2年、監事は原則4年です。
任期が満了したら、たとえ同じ人が続ける場合でも『重任』の登記が必要です。
『誰も変わっていないから手続き不要』と勘違いして放置すると、過料の対象になることがあります。
任期満了のたびに社員総会(または理事会)で役員を選任し、その議事録をもとに法務局へ役員変更登記を申請します。
2年ごとに必ず巡ってくる手続きなので、任期満了日を管理しておくことが重要です。
任期を短くすることはできる?
理事の任期は原則2年ですが、定款で短縮することは可能です。
たとえば『理事の任期は1年とする』と定款に定めれば、1年ごとの改選にできます。
ただし、任期を2年より長くすることはできません(監事は4年が上限)。
任期を短くすると役員を入れ替えやすくなる反面、登記の頻度が増えてコストがかかります。
多くの団体は、登記の手間を減らすため、法律上の上限である理事2年・監事4年をそのまま採用しています。
一般社団法人の役員の任期
一般社団法人の役員には、任期が定められています。
理事の任期は原則2年、監事の任期は原則4年です。
正確には、理事は『選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで』とされています。
監事は『選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで』です。
少しわかりにくい表現ですが、おおむね理事は2年、監事は4年と理解しておけば問題ありません。
この任期は、団体の運営を定期的に見直す機会を確保するために設けられています。
任期が満了したら、改めて役員を選任し直す必要があります。
役員の任期は、団体運営において見落としやすい重要なポイントです。
任期は短縮できるが伸長はできない
役員の任期は、定款によって変更することができますが、制限があります。
理事の任期は、定款で短縮することはできますが、2年より長くすることはできません。
たとえば『理事の任期は1年とする』と定款に定めれば、1年ごとの改選にできます。
一方、監事の任期は原則4年ですが、定款によって、一定の範囲で短縮できる場合があります。
重要なのは、いずれも法定の任期より長くはできないという点です。
任期を短くすると、役員を入れ替えやすくなる反面、改選と登記の頻度が増えます。
多くの団体は、登記の手間を減らすため、法律上の上限(理事2年・監事4年)をそのまま採用しています。
任期の設定は、運営のしやすさと手間のバランスで決めるとよいでしょう。
任期満了後の重任手続き
役員の任期が満了したら、同じ人が続ける場合でも手続きが必要です。
これを『重任』といいます。
重任の場合、改めて社員総会(または理事会)で役員を選任し、その内容を議事録に記録します。
そして、法務局で役員変更(重任)の登記を行います。
『誰も変わっていないから登記は不要』と勘違いして放置するケースが非常に多いのですが、これは誤りです。
役員が同じ人であっても、任期満了に伴う重任は登記事項です。
この重任登記を忘れると、過料の対象になることがあります。
任期満了のタイミングを把握し、確実に重任の手続きを行うことが大切です。
任期管理を怠るとどうなる
役員の任期管理を怠ると、いくつかの深刻な問題が生じます。
まず、重任登記を忘れると、100万円以下の過料が科される可能性があります。
これは、登記を怠ったことに対する制裁です。
さらに深刻なのが、みなし解散のリスクです。
一般社団法人は、最後の登記から12年が経過すると、みなし解散の対象になります。
役員変更登記を放置し続けると、この12年に達してしまうおそれがあります。
みなし解散になると、法人が職権で解散させられてしまいます。
このように、任期管理は団体の存続にも関わる重要な実務です。
任期満了日をしっかり管理し、確実に手続きを行いましょう。
任期満了日の管理方法
役員の任期管理で重要なのは、満了日を正確に把握することです。
理事の任期は2年なので、選任した時期から逆算して、次回の任期満了日をあらかじめ控えておきましょう。
具体的には、選任を行った定時社員総会から2事業年度後の定時社員総会が、任期満了のタイミングになります。
この日付をカレンダーやリマインダーに登録しておけば、登記忘れを防げます。
また、理事(2年)と監事(4年)で任期が異なるため、それぞれ別々に管理する必要があります。
顧問の専門家がいる場合は、任期管理を任せておくと安心です。
任期は2年ごとに必ず巡ってくるため、毎回の定時社員総会で役員の任期を確認する習慣をつけるのもよい方法です。
仕組みで管理することが、確実な手続きにつながります。
役員が任期途中で辞任・死亡した場合
役員が任期の途中で辞任したり、死亡したりすることもあります。
その場合は、その時点で役員の変更登記が必要になります。
辞任の場合は辞任届をもとに、死亡の場合は死亡の事実をもとに登記します。
また、役員が欠けて法律や定款で定めた人数を下回った場合は、新しい役員を選任しなければなりません。
新役員を選任したら、就任の登記も行います。
任期満了による重任だけでなく、こうした任期途中の変更も登記事項です。
役員に何らかの変動があったら、2週間以内に登記するのが原則です。
役員の変動は登記の必要が生じるサインだと覚えておきましょう。
任期に関する実務上の注意点
役員の任期に関して、実務上注意すべき点をまとめます。
第一に、任期は2年(理事)・4年(監事)という上限を超えて設定できないことです。
第二に、同じ人が続ける場合でも、任期満了ごとに重任の登記が必要なことです。
第三に、登記を怠ると過料やみなし解散のリスクがあることです。
第四に、任期途中の辞任・死亡などでも登記が必要になることです。
これらを踏まえ、役員の任期は団体運営の重要な管理項目として、しっかり対応しましょう。
任期管理は地味な実務ですが、怠ると団体の存続に関わる重大な問題に発展します。
定期的な役員改選と登記を、団体運営のルーティンとして定着させることが大切です。
任期を意識した役員選びのポイント
役員の任期を踏まえると、役員選びの段階で意識しておきたいポイントがあります。
理事の任期は2年と短いため、2年ごとに改選と登記が発生します。
そのため、長く団体に関わってもらえる人を理事に選ぶと、改選のたびの調整が楽になります。
短期間で辞めてしまう人ばかりだと、役員変更登記の手間が頻繁に生じます。
また、役員の人数が多いほど、変更登記の機会も増えます。
小規模な団体は、必要最小限の人数で役員を構成すると、任期管理の負担を抑えられます。
役員を選ぶときは、その人の専門性や信頼性だけでなく、継続的に関わってもらえるかという視点も持つとよいでしょう。
任期を見据えた役員選びが、団体運営の安定につながります。
そのほかのよくある質問
A. 理事は原則2年、監事は原則4年です。定款で短縮できますが、長くはできません。
A. 必要です。任期満了ごとに『重任』の登記が必要です。怠ると過料の対象になります。
A. 重任登記を忘れると過料が科される可能性があり、12年放置するとみなし解散になることがあります。
A. その時点で役員変更登記が必要です。役員が欠けた場合は新役員の選任も必要になります。
よくある質問
A. 理事は原則2年、監事は原則4年です。定款で短縮はできますが伸長はできません。
A. 同じ人が続ける場合も重任登記が必要です。2年ごとの手続きを忘れないようにしましょう。
A. 過料の対象になることがあります。期限管理が重要です。


