一般社団法人設立ガイド編集部

公益法人

公益法人の情報公開と閲覧請求|誰でも見られる書類・断れない理由・住所だけ隠せる・自分で公表しなければならない4つの情報

公益法人の財産目録等(事業計画書・収支予算書・財産目録・役員等名簿・報酬等の支給基準・定款・社員名簿・計算書類等)は、何人も業務時間内に閲覧を請求でき、正当な理由がなければ拒めません(認定法21条5項)。役員等名簿・社員名簿は社員・評議員以外には住所を除いて見せられます(同6項)。行政庁も提出書類を公表します(22条2項)。さらに公益充実資金(規則23条)と公益目的事業継続予備財産(16条3項)は法人自身がインターネット等で公表する義務があり、勧告の内容は行政庁が公表します(28条2項)。閲覧請求への対応手順を条文で整理します。
一般財団法人

一般財団法人の理事の責任|評議員も責任を負う・全部免除は総評議員の同意・一部免除は評議員会の3分の2

一般財団法人では、理事・監事・会計監査人に加えて評議員も損害賠償責任を負います(一般法人法198条で準用する111条1項の読み替え)。任務を怠って法人に損害を与えた責任は、全部免除には総評議員の同意が要り(112条)、一部免除は評議員会の3分の2以上の決議が必要です(113条・189条2項2号)。最低責任限度額は報酬1年分の代表理事6倍・業務執行理事4倍・その他2倍。第三者への責任は悪意または重大な過失があったときに生じます(117条)。補償契約と役員等賠償責任保険は理事会の決議で導入します(198条の2)。
公益法人

公益法人の外部理事・外部監事と役員構成|2025年4月からの新基準・特別利害関係の3分の1規制・理事と監事の兼ね合い

公益法人の役員構成は認定法5条10〜16号で決まります。各理事について特別利害関係にある理事が3分の1以下(監事も同様・10号)、同一団体の関係者が3分の1以下(11号)、各理事が監事と特別利害関係を持たないこと(12号・2025年4月〜)、理事のうち1人以上が外部理事(15号・ただし収益・費用が3,000万円未満の法人は免除)、監事のうち1人以上が外部監事(16号・免除なし)です。特別利害関係の範囲(施行令4条)、外部理事・外部監事になれない人(内閣府令4・5条)、会計監査人の設置基準(13号・令6条)まで条文で整理します。
一般財団法人

一般財団法人の書類の備置きと保存期間|定款は期限なし・議事録10年・計算書類5年を一覧で整理

一般財団法人が事務所に置いておかなければならない書類は、種類ごとに場所も年数も違います。定款は期限の定めがなく主たる事務所と従たる事務所の両方(156条1項)、評議員会議事録は10年で写しは従たる事務所に5年(193条2項3項)、理事会議事録は10年で写しの義務なし(197条で準用する97条1項)、計算書類等は定時評議員会の2週間前から5年(199条で準用する129条1項)。さらに「備置き」とは別に、会計帳簿と計算書類には10年の「保存」義務があります。書類別の一覧と、閲覧を請求できる人の範囲、怠ったときの過料まで条文つきで整理します。
公益法人

公益法人の公益目的事業比率とは|50%以上の計算式・自己所有の土地や無償の役務も費用に算入できる・改正後も基準は据え置き

公益法人は毎事業年度、公益目的事業比率=公益実施費用額÷(公益実施費用額+収益等実施費用額+管理運営費用額)を50%以上にしなければなりません(認定法15条)。2025年4月の改正後もこの50%は据え置きです。3つの費用額は損益計算書の事業費・管理費が出発点で、引当金の取崩しは控除、財産の譲渡損や評価損は算入しない一方、自己所有地の賃料相当額・無利子貸付の利子相当額・無償で受けた役務の対価相当額は費用に算入できます(施行規則24〜29条)。公益充実資金の積立額の一部も公益実施費用額に入ります(規則30条)。計算式と調整項目を条文で整理します。
公益法人

公益法人の使途不特定財産と予備財産|上限は過去5年の事業費の平均・予備財産は理由と限度額の公表が条件(2025年4月〜)

2025年4月1日から、公益法人が使い道を決めずに持てる財産の上限は「使途不特定財産額の保有の制限」(認定法16条)になりました。使途不特定財産額=資産−負債−控除対象財産(公益目的事業財産・公益充実資金・資産取得資金・特定費用準備資金・指定寄附資金など)−公益目的事業継続予備財産で、上限は過去5年の公益目的事業費の1年当たり平均です(規則34・36条)。災害などに備える予備財産は、限度額と保有理由を毎年公表することが条件です(16条3項・規則35・37条)。
公益法人

公益法人の中期的収支均衡とは|黒字は5年で解消・過去の赤字と通算できる・公益充実資金への積立は費用に数える(2025年4月〜)

2025年4月1日から、公益法人の収支の基準は「中期的収支均衡」になりました(認定法14条・施行規則15条)。公益目的事業の収入から費用を引いた年度剰余額は、過去4年以内の欠損と通算でき、残った剰余は5年以内に解消すればよい仕組みです(規則16〜21条)。収入には収益事業等の収益の50%と公益充実資金の取崩額が入り、費用には公益充実資金の積立額が入ります。計算式・5年判定・剰余の解消方法・公益充実資金の要件・提出書類を条文で整理します。
一般財団法人

一般財団法人と株式会社の違い|出資者がいない・利益を配れない・持分が売買できない仕組み

一般財団法人と株式会社の一番の違いは、財団に出資者がいないことです。設立者が拠出した300万円以上の財産は法人のものになり、設立者に返ってきません。設立者に剰余金や残余財産の分配を受ける権利を与える定款の定めは、そもそも効力を持ちません(一般法人法153条3項2号)。持分がないので売買も相続もできず、意思決定は株主総会ではなく評議員会が行います。設立費用・機関設計・解散事由まで、条文と実額で対比します。
公益法人

公益法人の立入検査と勧告・命令|行政庁の監督は報告徴収→立入検査→勧告(公表)→命令→認定取消しの順に進む

公益法人は行政庁の監督を受けます。認定法27条の報告徴収・立入検査は「事業の適正な運営を確保するために必要な限度」で行われ、拒む・妨げる・虚偽の報告をすると理事・監事に50万円以下の過料です(66条3号)。取消し事由の疑いがあれば期限を定めた勧告(内容は公表)、従わなければ命令(公示)、それでも従わなければ公益認定の取消しへ進みます(28条・29条)。立入検査で見られる書類、勧告を受けたときの対応、取消しに至る流れを条文で整理します。
公益法人

公益法人の変更認定と変更届出|事業内容の変更は「認定」・名称や役員は「届出」・2025年4月から収益事業の変更は届出でよい

公益法人が定款や事業を変えるときは、変更の内容によって行政庁の「認定」が要るものと「届出」で足りるものに分かれます(認定法11条・13条)。公益目的事業の種類や内容、事務所の所在場所や事業を行う区域の変更は認定、名称・代表者・収益事業等の内容・理事等の氏名・報酬基準などの変更は届出です。2025年4月の改正で収益事業等の変更は届出になり、軽微な変更の範囲も広がりました(規則9条)。認定を受けずに変更すると6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、届出を怠ると50万円以下の過料です。