今回のテーマ
- 一般社団法人の理事会とは
- 理事会を設置するには
- 理事会の開催について
- 理事会を設置するメリット
- 理事会の決議
- 理事会の議事録
一般社団法人の理事会とは
【結論】一般社団法人の業務の意思決定を行う機関です。
理事会は理事全員で組織する合議機関です。
具体的な理事会の職務は以下の通りです。
- 業務執行の決定
- 理事の職務執行の監督
- 代表理事の選定および解職
このように一般社団法人の業務に関することは理事会によって決定することができます。
設置方法
【結論】理事3名以上、監事1名以上を置くことが要件です。
人数を確保したら、定款で理事会を設置する旨を定めます。
理事会設置は強制ではなく任意です。
仮に理事が3人以上、監事が1人以上いたとしても理事会を設置しなくてもいいのです。
理事会を設置した場合は理事の中から代表理事を選定しなければなりません。
開催について
理事会の招集は定款や理事会で招集する人を定めていない場合は各理事が行います。
招集権者は理事会の開催日の1週間前までに各理事に通知をしなければなりません※
ただし、役員全員の同意がある時は通知の省略ができます。
※招集通知は定款の定めによって1週間より下回る期間を定めることもできます。
理事会を設置するメリット
【結論】法人の意思決定がスムーズになります。
理事会を設置していない場合、わざわざ社員を集めて社員総会を開催しなければなりません。
例えば社員が全国に散らばっている場合、招集するだけでも大変です。
理事会であれば、社員総会を開催することなく迅速な意思決定が可能となります。
数人の理事と監事が集まって決定していくので意思決定がスムーズになります。
理事会の決議
理事会の決議は、原則、
議決権を有している理事の過半数が出席して、その過半数で行います。
決議事項について、理事や監事全員が既に同意している場合は決議があったとみなすことができます。
理事会の決議の省略
理事が理事会の決議事項について提案し、この提案について理事全員と監事が賛成している場合は理事会の決議なしで可決したものとみなすことができます。
わざわざ理事が集まって理事会を開催しなくても決議ができることになります。
なお、決議省略をするためには定款に決議省略の規定を定めなければなりません。
理事会の議事録
理事会が開催された場合、下記の事項の議事録を作成しなければばりません。
- 理事会が開催された日時及び場所
- 議事の経過の要領及びその結果等
これらの事項を議事録で定め、出席した理事や監事等の署名又は記名押印をします。
理事会の議事録は理事会の開催日から10年間保管義務があります。
まとめ
- 理事会は理事全員で構成される、一般社団法人の業務に関する意思決定期間である。
- 理事会を設置するには理事3人以上、監事1人以上が必要。
- 理事会を開催する際、原則1週間前までに招集権者が各理事に対して通知しなければならない。
- 理事会の決議は『議決権を有している理事の過半数が出席して、その過半数』によって行う。
- ただし、定款の定めがある場合、理事会の決議を経なくても、可決したとみなすことができる。
- 理事会が開催される度に議事録を作成し、10年間保管する。
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